2023-01-01から1年間の記事一覧

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023)

英題は「The Super Mario Bros. Movie」 良かったですね 私自身はゲームに興味がないし 特別卓越したストーリーでもありませんでしたが 子どもたちが、笑ったり、驚いたり、悲鳴を上げたり 飛び跳ねて喜ぶ様子が 何度も「見たい」とおねだりする姿が、容易に…

ザリガニの鳴くところ(2022)

原題は「Where the Crawdads Sing」(ザリガニが歌う場所) 原作はディーリア・オーウェンズのベストセラー殺人ミステリーで 北欧ミステリーを思わせる肌ざわり 作者はジョージア州の自然の中で育ち、生き物に興味を持つようになり 大学で生物学を学び、同じ…

ナイアド 〜その決意は海を越える〜(2023)

”Tell me, what is it you plan to do with your one wild and precious life?” 「一度きりの貴重な人生、あなたはなにをする?」 原題は「Nyad」 64歳でフロリダ海峡約180キロを泳いで横断する偉業を成し遂げた 長距離水泳選手ダイアナ・ナイアドの実話を映…

ジョジョ・ラビット(2019)

「Jojo Rabbit」(臆病者という意味でつけられた主人公のあだ名) 今までの戦争コメディとは全く違うアプローチ 親衛隊になりたい10歳の少年から見たヒトラーとユダヤ人 しかもヒトラーを演じたのは監督と脚本も手がけた (母親がロシア系、自称ポリネシア系…

サンタ・ボックス(2020)

「クリスマスは自分のためじゃなくて相手のために過ごす日」 「リボンに包まれたものじゃなく、愛こそがクリスマスの贈り物」 原題は「THE SANTA BOX」 クリスマスが近くなると不幸なことばかり起こり クリスマスが大嫌いになってしまった女の子のもとに 何…

ラスティン: ワシントンの「あの日」を作った男(2023)  

原題は「Rustin」(主人公の名前) 出だしから「またLGBTかよ」「チョコレートかよ」の 「また」に正直嫌悪感を示した私でしたが(笑) (しかも監督・脚本・主演ともに同性愛を公表している) それ以上に勉強になる作品でした キング牧師がいかに保守的で消…

マエストロ:その音楽と愛と(2023)

「芸術作品がもたらすのは問い」 「その本質的な意義は矛盾する答えがはらむ緊張の中にある」 原題は「Maestro」 副題は「バーンスタイン」でよかったんじゃない?(笑) ニューヨーク・フルハーモニー交響楽団監督就任した 初の(ユダヤ系)アメリカ人指揮…

アンダーグラウンド(1995)

「むかし、あるところに国があった」 原題は「Подземље(セルビア語)」 (地下) 1941年セルビアの首都ベオグラードをナチスが爆撃 それから50年もの間戦争が続いていると嘘をつき 人々を地下に閉じ込め、武器を作らせ 地上で金儲けした男の物語 それはかっ…

プリシラ(1994)

「AIDS FUCKERS GO HOME!」(エイズ野郎は出て行け!) 原題は「The Adventures of Priscilla, Queen of the Desert」 (砂漠の女王プリシアの冒険) これは凄い、あらゆる意味で完成度が高すぎる 正真正銘のアート作品であり、人間ドラマ 役者がいい、音楽…

レディ・バード(2017)

原題は「Lady Bird」 これきっと、20代で見ていたら泣いていたな(笑) 年頃の娘のいる親御さんも、共感するものがあると思います わが子についつい嫌味ばかり言ってしまうのは心配してるから そのことが逆に本人のやる気を削いでしまう 円満で幸せそうに見…

枯れ葉(2023)

原題は「Kuolleet lehdet」(落ち葉) ユーロスペースにて「愛すべきアキ・カウリスマキ」特集 渋谷に行ったのは何年ぶりでしょう(笑) 監督引退宣言から6年ぶりの新作 反戦映画であり、小さな恋の物語ですが アキの映画愛がいっぱい詰まっていました 音楽…

レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989)

原題は「Leningrad Cowboys Go America」 地味でシュールなボケが繰り返されますが、全くツッコミのない(笑) ツッコむのは見る観客のほうだという 新感覚ロード・ムービー・コメディ 言葉が通じない国での、サイレント映画的な様式が効果的ですし 25年前の…

ハッピーエンド(2017)

原題は「Happy End」 「愛、アムール」から5年、ミヒャエル・ハネケ曰く 「そろそろ嫌な映画を撮る順番だ」(笑) 2005年、静岡県の進学校に通う16歳の女子生徒が 母親に劇物のタリウムを摂取させ 殺人未遂容疑で逮捕された事件がモチーフ その様子はブログ…

ノマドランド(2021)

「家」は心の中にある 原題は「Nomadland」 ノマドとは英語で「遊牧民」転じて放浪者のことで 原作はジェシカ・ブルーダーが2017年に発表した ノンフィクション「ノマド: 漂流する高齢労働者たち」 国際的にも高い評価を受けた映画で ひさびさに凄い才能を見…

翔んで埼玉 琵琶湖より愛をこめて(2023)

物語は、埼玉解放戦線の活躍によって 埼玉県人の自由と平和を手に入れた麻実麗は 「日本埼玉化計画」を推し進めることと 埼玉県人の心をひとつにするために 越谷に海を作ることを計画 白浜の砂を手に入れるため和歌山へと向かいます そこで見たものは大阪知…

愛の嵐(1974)

原題は「Il Portiere di notte」 英題は「The Night Porter」で ホテルで夜間勤務するフロント係のこと シャーロット・ランプリングの上半身裸の強烈な印象 第二次大戦中の元ナチ親衛隊の将校と性奴隷にされたユダヤ人の少女が 13年後再会し倒錯した愛に溺れ…

東京コミコン2023に行ってきました

12/8(FRI.)~12/10(SUN.) 幕張メッセ国際展示場で3日間行われた 東京コミコンに行ってきました 私が行ったのは12/10の最終日 入場するとプログラムなどが記載された冊子がもらえます マーベルのキャラクターの相関図は嬉しい 180人もおったんかい!(笑) …

太陽に灼かれて(1994)

原題は「Утомлённые солнцем」(”疲れた太陽”という意味もある)で 1930年代にソ連で流行した、ポーランドのタンゴに由来 (原曲はポーランド語で「最後の日曜日(To ostatnia niedziela)」) 公開当時はスターリン時代の共産主義者(正しくは社会主義)に…

大人は判ってくれない(1959)

原題は「Les Quatre Cents Coups」 直訳は「400回の攻撃」転じて「無分別な行動」や「若気の至り」という意味で 1621年、20歳そこそこだったルイ13世が フランス西南部のモントーバン市のプロテスタント系住民を弾圧するため 大砲400発を発砲したものの失…

カレーで♡華麗なる大人様ランチ♪

fpdさんからお誕生日プレゼント みんな大好きなカレーが届きました しかも10箱も! なんとスィーツ王子厳選のスイーツが 配送会社の手違いで配達不可になってしまい 巡り巡って華麗(カレー)に転身したそうです(笑) しかも5年間保存がきく常備用 災害が…

まぼろしの市街戦(1966)

「最も美しいのは窓から出かける旅です」 原題は「Le Roi de Cœur」英題は「King of Hearts」(ハートの王様) 見終わってみれば「なるほど」と思うシーンや 深いセリフが多くあり これほど(見る人によっては)汲み取れるものがある映画は 他にないかも知れ…

ラムの大通り(1971)

原題は「Boulevard du Rhnm」(ラム通り=実際にあったラム酒の密売ルート) 1920年代の禁酒法のアメリカで 密売酒を運ぶ船の船長リノ・ヴァンチュラが サイレント映画のスター、ブリジット・バルドーに恋をしてしまう だけどこの恋は本物だったのか、それと…

伯爵から誕生日プレゼントが届きました♪

今年の39歳の誕生日にも なかなか観ることのできない映画の お宝DVDが伯爵から贈られてきました 今回のおねだりは 大昔、テレビの吹き替えで見て面白くて もう一度見直したいと思いながら、見つからなかった映画たち アマゾンプライムビデオより伯爵プライム…

忘れられし愛(2013)

原題は「Znachor」(インチキ) 原作はポーランドでは有名な タデウシュ・ドウェンガ=モストヴィッチによる小説で 3度目の映画化ということ ポーランド人にとってとても馴染みのある物語なんですね 大雑把にいえば「レ・ミゼラブル」のジャン・バルジャン…

現金(げんなま)に手を出すな(1954)

原題は「Touchez pas au Grisbi」(現金に触るな) 原作はギャング出身のアルベール・シモナンの同名ベストセラー小説 老いを迎え引退を考えている昔気質のギャングと 目的のためには手段を選ばない新興ギャングとの 金塊にまつわる抗争をメインに ギャング…

線は、僕を描く(2022)

「真っ白な紙にある無限の可能性を 僕はそこに線を描く」「そして 線は(僕を描く)」 原作は水墨画家でもある砥上裕將(とがみ ひろまさ)の 2019年に発表された同名小説で小説家デビュー作 映画化に当たって内容にはかなり手を加えているようですが 見事に…

クレイジークルーズ(2023)

クレイジーというにはおおげさな(笑) 豪華客船で起こった殺人事件をめぐるミステリーロマンス 豪華客船での下克上ものといえば 「逆転のトライアングル」(2022)ですが それよりはお下劣やお下品はないので、安心して見れます 遺産相続と使用人をめぐる殺…

ゴジラ-1.0(2023)

「この国は生命を粗末にしすぎた」 英題は「GODZILLA MINUS ONE」(ゴジラ マイナスワン) 「ゴジラ」シリーズ第37作目 ゴジラ生誕70周年記念作品 公開されて2週間ちょっとですが すでに数多くネタバレも考察もされていて これほど「いまさら感」が強い公開…

君の瞳(め)が問いかけている(2020)

チャールズ・チャップリンの名作「街の灯」(1931)をモチーフとした 韓国映画「ただ君だけ」(原題Always 2011)のリメイクということ 「偶然」(の多すぎ)が重なる、王道のラブストーリー 唐突な既視感と(日本ではありえない)違和感は リメイクによるものか…

コーヒーが冷めないうちに(2018)

「あなたに苦労かけてる?」「いや全然 それを言いに来た」 コーヒーが冷めるまでの間、時間移動できるという噂がある 不思議な喫茶店「フニクリフニクラ」で 過去に戻って会いたい人に会いに行く4つの物語 コーヒーを淹れるのは看板娘の時田数(かず 有村…