2025-04-01から1ヶ月間の記事一覧

恋するプリテンダー(2023)

原題の「Anyone but You」とは、あなた以外の誰か(と付き合います)と 皮肉的に言う方法だそうです 邦題の「プリテンダー」(pretender)は「詐欺師」の意味 ベースはシェイクスピアの戯曲「から騒ぎ」 会えば口喧嘩ばかりの不仲な貴族の男女が 周囲の後押…

アビゲイル(2024)

原題は「Abigail」 序盤の展開はまあ面白かったのですが 物語が進むにつれだんだんグダグダに(笑) 吸血鬼女子なのに肉弾戦アクション 大げさすぎる血飛沫に人体木っ端微塵 無用なバレエのシーンについては 「M3GAN ミーガン」の二番煎じみたい でもこうい…

金の糸(2019)

原題は「Okros dzapi」(黄金の糸) 高崎映画祭のとき「母と娘-完全な夜はない」(2023)という ジョージアの95歳になるラナ・ゴゴベリゼ監督による 旧ソ連で初の女性映画監督だった母親、ヌツァの人生を語るという ドキュメンタリー映画を見ました スター…

教皇選挙(2024)

「戦争は心の中でのみ行うべきものだ」 原題は「Conclave」 (鍵をかけた、という意) 原作はロバート・ハリスが2016年に発表した同名小説 監督はドイツ出身のエドワード・バーガー 「西部戦線異状なし」(2022) も素晴らしかったですが アカデミー賞では両作…

罪と罰(1983)

「虫けらを殺して 自分が虫けらになった」 原題は「Rikos ja rangaistus」 アキ・カウリスマキ26歳のときのデビュー作 ドストエフスキーの「罪と罰」を80年代(冷戦時)のフィンランドを舞台に 罪とは(赦しを十字架に請うのではなく)人間社会の法に委ねる…

歓喜に向かって(1950)

原題は「TILL GLADJE」(喜びに) 映画において音や音楽って本当に重要で 音楽がなかったら感激も半分、意味さえもつかめない その代表的な作品のひとつかも知れません なので私には感動は伝わらなかったという残念 冒頭から本格的なオーケストラによる ベー…

地下鉄のザジ(1959)

原題は「Zazie dans le métro」 原作はレーモン・クノーによる1959年発表の同名小説 「死刑台のエレベーター」「恋人たち」に続く ルイ・マル監督(27歳の時)の3作目で 写真家ウィリアム・クラインを共同監督として招いたもの しかし当初(映画に係わった…

恐るべき子供たち(1950)

原題は「Les Enfants Terribles」(子どもたちの恐怖) 原作はジャン・コクトーの同名小説で モデルはコクトーの友人Jean Bourgointと彼の姉ということ 詩人が書いた小説(文学)なのでね あえて棘の道の恋愛を選んで突き進むという破滅的物語 ここでは近親…

エミリア・ペレス(2024)

原題は「Emilia Pérez」 メキシコの麻薬王が、チャンスに恵まれない女性弁護士リタに 性別適合手術を受ける協力をしてもらい エミリアという名前の女性になり かってのカルテルの富と人脈を利用して 行方不明になったカルテルの犠牲者(パラ)を見つける 非営…

はなればなれに(1964)

「すべて新しいことは無意識のうちに伝統的な事柄に基づく」 当時夫婦だったジャン=リュック・ゴダールと アンナ・カリーナが設立した製作会社 「アヌーシュカ・フィルム」の第1弾作品 原題は「Bande à part 」で、フランス語の「faire bande à part」 (グ…

ペンギンが教えてくれたこと(2020)

原題は「Penguin Bloom」(ペンギン・ブルーム) シドニーに住むサム・ブルームは国際大会で活躍するサーファーで (サーファー界では有名な人らしい)3児の母 しかし2013年、家族旅行中のタイで寄りかかった手すりが腐っていたため バルコニーから6m落下…

犬も食わねどチャーリーは笑う(2022)

「花束みたいな恋をした」を夫婦版にして 失敗しちゃった感じ?(笑) 結婚4年目となる妻が 家事を全くしない夫の愚痴をSNSに投稿してしていたら そのサイトを夫に見られた事をきっかけに 夫婦関係がぎくしゃくしてしまうというもの 世の中の夫婦には、浮気…

居眠り磐音 (2019)

原作は佐伯泰英の時代小説「居眠り磐音(いねむりいわね)」 50作以上発表されているシリーズで 累計発行部数は2000万部を超える大ベストセラーということ 江戸で3年間の剣術修行し、豊後関前藩(大分)に帰ってきた幼馴染3人 そのうちのひとりが世間の噂に惑…