居眠り磐音 (2019)

原作は佐伯泰英の時代小説「居眠り磐音(いねむりいわね)

50作以上発表されているシリーズで

累計発行部数は2000万部を超える大ベストセラーということ

 

江戸で3年間の剣術修行し、豊後関前藩(大分)に帰ってきた幼馴染3人

そのうちのひとりが世間の噂に惑わされて妻を斬り

そのうちのひとりが妹(親友の妻)の仇だとその親友を斬り

親友を斬った親友を主人公「いわね」が斬る

 

許嫁を残して脱藩し江戸に戻ったいわねが

新貨幣をめぐる陰謀に巻き込まれていき

豊後に残してきた許嫁は流れ流れて吉原の花魁になるという顛末

とにかくストーリーが飛びすぎ、急展開すぎ(笑)

問答無用で嫁を斬り、その後すぐ親友同士で壮絶な殺し合いをする

家老の策略で幼馴染3人が仲間割れさせられた説明が最後までなく

いわねは惚れた女を守ろうともせず姿を消し

その許嫁が花魁になったことを知って泣く(いわねに同情できないし)

今度は1200両払って取り戻すという(一生かかっても無理だと思うわ)

 

豪華なキャストに惹かれるものはあるものの

連続ドラマのダイジェスト版を見せられたという感じですね

明和9年、江戸の神田にある佐々木道場で剣の修業に励む

坂崎磐音(松坂桃李)、河出慎之輔(杉野遥亮)、小林琴平(柄本佑)の3人は

豊後関前藩藩士で幼馴染

師範の佐々木玲圓(ささき れいえん)(佐々木蔵之介)は

磐音の剣を構えた姿が居眠りしている年寄り猫のようなので

「居眠り剣法」と呼んでいました

(磐音の右手だけで刀を持つ構えはいかがなものか 笑)

3年間の勤めを終え豊後に帰ってきた3人

慎之輔には妻の舞(琴平の妹)が待っており

磐音琴平の妹(舞の姉)奈緒祝言を控えていました

実家へと戻った磐音は母親(財前直見)と妹の伊代(南沙良

関前藩の中老である父親(石丸謙二郎)と再会し

父親から磐音城での勘定方(会計係)の役目が決まっていることを伝え

琴平城勤めで、慎之輔は河出家の当主であることを知らされます

慎之輔が家路を急いでいると叔父の十三が現れ

家に帰る前に話があると、妻の舞に不貞の噂があると聞かされます

相手は山尻頼禎という藩士で、その「証拠に」

(慎之輔が舞に贈った)かんざしが捨ててあったと十三は差し出し

舞は今、山尻から贈られたべっ甲のかんざしを着けていると言います

家に戻るなり舞(宮下かな子)を斬り殺してしまう慎之輔

妹の舞が手討ちされたと知った琴平は、舞の遺体を引き取りに来ます

斬ったのは舞が不貞をはたらいたからだと言う慎之輔に

妹がそんなことはするわけがない

十三は酒で頭がやられてしまったと言う琴平に

怒った十三が剣に手をかけると、琴平は剣を抜き十三を倒してしまいます

慎之輔証拠のかんざしを琴平に見せると

ひとりの使用人が「奥さまが無くしてしまい、探していたかんざしだ」と

べっ甲のかんざしは旦那様を迎えるため代わりに用意したものだと話します

舞の亡骸を運び出そうとする琴平に

慎之輔は「舞を連れて行くな」と突然襲い掛かり

反撃した琴平により命を落としてしまいます

舞と奈緒の親友である磐音の妹伊代は

二ヶ月前、舞と奈緒と茶屋に出かけた際

(舞でなく)奈緒に一目ぼれした山尻が、しつこく奈緒に贈り物をしてくるので

舞は山尻に「妹の奈緒は磐音との祝言をひかえている」からと

これまで贈られた品を山尻邸に返しに行っただけだと説明します

それがまさか、良からぬ噂を呼んでいたとはと嘆く伊代

磐音は帰宅した父親から琴平が

山尻邸に立てこもっていることを知らされます

城では国家老の宍戸文六(奥田瑛二)が

河出家の当主と叔父を殺害するとは武士にあるまじきもの

奉行の東源之丞(和田聰宏)に

琴平を上意討ち(罪人を殺害する事)にするよう命令します

磐音は舞が不貞などしていないことを琴平に知らせに行きますが

時すでに遅し、琴平は舞の不倫相手と噂されていた

山尻家の息子を殺害した後でした

最後の願いとして磐音に立会い(決闘)してくれと頼む琴平

磐音は武士として、友として応えるしかありませんでした

磐音は琴平を倒しますが、自らも深い傷負い

薄れていく意識の中、奈緒の結婚も諦めます

半年後、磐音は脱藩し浪人となり

江戸深川にある料理屋「宮戸川で鰻を捌いていました



両替商の今津屋に女中として務めているおこん(木村文乃)は

下宿の大家をしている父親の金兵衛(中村梅雀)に

今津屋で用心棒を探していることを教えると

金兵衛はちょうどいいのがいると、磐音に仕事を紹介するともちかけます

金兵衛が今津屋の老文番頭由蔵に磐音を紹介すると

由蔵から用心棒はもう決まったと断られますが

そのとき毘沙門の統五郎比留間由哲と名乗る男と仲間

南鐐二朱銀を金貨に両替してほしいとやって来て

由蔵偽物と見抜くと、統五郎は因縁をつけてきて用心棒と争いになります

用心棒たちは次々と倒さて、磐音が加担して統五郎らを追い払うと

磐音は今津屋の主である吉右衛門谷原章介)から正式に用心棒を依頼され

事情を知ると引き受けることにします

吉右衛門は新し老中田沼意次西村まさ彦

(江戸では金貨、大坂では銀貨と通貨が違うため)

共通の貨幣「南鐐二朱銀」を発行しますが

 

田沼の政策に反対派の(金貨と銀貨の売り買いで利益を得ている)両替商の筆頭

阿波屋有楽斎(柄本明)から

政策に賛成派の今津屋は嫌がらせを受けていたのです

昼は鰻屋、夜は今津屋の用心棒となった磐音は

毘沙門の統五郎との争いで生き残った今津屋の用心棒

品川柳次郎荒井敦史と竹村武左衛門高橋努)に

統五郎を探ってほしいと頼みます

賭場に紛れ込んだ品川と竹村は統五郎と番頭風の男が

賭場の元締と金貨と大量の南鐐二朱銀を交換するところを見ます

さらに統五郎を追った竹村は

統五郎が黒岩十三郎(阿部亮平)と天童赤司(波岡一喜)という浪人に

吉右衛門を殺害するよう頼んでいるのを聞きます

吉右衛門は統五郎と一緒にいた阿波屋の人間

賭場などで大量の南鐐二朱銀を買い付けていると推測します

吉右衛門磐音を伴い日村綱道菅原大吉)という人物に会いに行くと

日村は阿波屋を影で操っているのは幕閣の酒井伊予守正輔だろうと答えます

酒井田沼出世したことが面白くなく、田沼の政策に反対

南鐐二朱銀流通すれば利益が減ってしまう阿波屋と組み

南鐐二朱銀の価値をなくそうと目論んでいたのです

日村の屋敷をあとにすると、磐音は吉右衛門から

佐々木玲圓から「心の傷が癒えたら、道場に顔を見せろ」という

伝言があったことを伝えます

そのとき統五郎と天童と黒岩が現れ

磐音は統五郎と剣を交えると彼を倒し、次に黒岩を倒し

天童は奉行所の役人の声が近づいて来たため立ち去ります

豊後関前では琴平死後、小林家は断絶となり

貧しい暮らしを強いられていた奈緒宍戸に呼び出され

病気の両親を助けるためにも、妾になるよう誘れますが

奈緒は宍戸に「磐音こそ生涯の伴侶」だと断ると

どこかへ旅立って行きます

ここからは漫画チックというか

柄本明さんの役作りなんてギャグでしかない)

「少年ジャンプ」に連載されている何か(笑)

みたいな感じになっていきます

今津屋に南鐐二朱銀八枚を金一両に変えてほしいという客が殺到

どう見てもそんな大金を持っているように見えない人々ばかりですが

南鐐二朱銀は本物であり、両替するしかない由蔵

 

これこそが、南鐐二朱銀の相場

今津屋を破産させようとする酒井と阿波屋の罠でした

磐音は読売で南鐐二朱銀の相場暴落の記事を読み

阿波屋が動き出したことを知ります

同じ紙面には、あまりの美貌のため千二百両という破格吉原に輿入れする

白鶴太夫という遊女記事が載っていて町の話題になっていました

南鐐二朱銀が暴落し喜ぶ阿波屋のところに

魚河岸を仕切っている甚兵衛橋本じゅんが現れ

金貨一万両を南鐐二朱銀と交換し今津屋に持ち込みたいと言います

南鐐二朱銀がさらに暴落するチャンスと、快く応じる阿波屋

入れ替わりに芝居小屋中村座の座元、中村勘三郎

次に吉原遊郭三浦屋陣内孝則高尾太夫中村ゆりを伴い

大量の南鐐二朱銀を金に両替してくれとやって来ます

ついに阿波屋南鐐二朱銀は底を突いてしまい

三浦屋偽の南鐐二朱銀を混ぜて両替すると

勘定奉行川合久敬桜木健一現れ南鐐二朱銀を発見

川合は阿波屋に役人立ち入りを命じます

その夜、甚兵衛、中村勘三郎、三浦屋と高尾太夫今津屋に集

すべて磐音の計画だったことを明かします

そこに阿波屋と天童が現れますが

天童は金のなくなった阿波屋には興味はなく

阿波屋を刺すと磐音に勝負を挑みます

磐音天童を倒すと、酒井と阿波屋の陰謀は幕を閉じたのでした

その後、佐々木道場を訪ね磐音玲圓は奈緒からの手紙を渡します

そこには奈緒身売し、めぐり巡って吉原にやってきたことが書かれていました

巷で噂の美貌の遊女、白鶴太夫奈緒だったのです

奈緒に会うため吉原に走る磐音

吉原では白鶴太夫輿入れするための行列の最中でした

人ごみをかきわけ奈緒のもとに向かう磐音

しかし奈緒は磐音を見つけても表情を変えることなく

かって磐音からもらった匂い袋を見せると、そっと香りを嗅ぐのでした

それからしばらくして、金も米も味噌も尽きて困っていた磐音に

おこんが吉右衛門が再び磐音に用心棒を頼みたがっていることを伝えに来て

今津屋に向かうふたり

その姿を見送る金兵衛は「似合いの二人なんだけどなぁ」と呟くのでした

結局、磐音はおこんちゃんを選ばないし(原作ではおこんと結婚するらしい)

豊後関前藩で3人を殺し合わせた黒幕の宍戸文六も

江戸で通貨暴落を策略した酒井伊予守正輔も

成敗もされないというスッキリのなさ

せめて何かのオチは欲しかったです(笑)

 

 

【解説】映画.COMより

佐伯泰英の人気時代劇小説「居眠り磐音 決定版」シリーズを松坂桃李の時代劇初主演で映画化。3年間の江戸勤番を終えた坂崎磐音は幼なじみの小林琴平、河井慎之輔とともに九州・豊後関前藩に戻った。琴平の妹・舞は慎之輔に嫁ぎ、磐音もまた、琴平と舞の妹である奈緒との祝言を控えていた。しかし、妻の舞が不貞を犯したという噂を耳にした慎之輔が舞を斬ってしまい、それに激高した琴平が慎之輔に噂を吹き込んだ人物と慎之助本人をも斬るという事態に発展。磐音は罰せられた琴平を討ち取るよう命じられてしまう。2人の友を1日にして失う悲劇に見舞われた磐音は、許婚の小林奈緒を残したまま関前を後にし、たどり着いた江戸の長屋で浪人に身をやつすこととなる。昼は鰻割きとして働き、夜は両替商・今津屋で用心棒稼業を始めた磐音だったが……。監督は「超高速!参勤交代」シリーズの本木克英。NHK木曜時代劇「ちかえもん」を手がけた藤本有紀が脚本を担当。

2019年製作/121分/G/日本
配給:松竹