洋画・SF/ファンタジー/ホラー

ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023)

原題は「The Wonderful Story of Henry Sugar」 原作はロアルド・ダールの1977年に発行された同名短編小説 (日本では「ヘンリー・シュガーのわくわくする話」小野章訳 1979年) 絵本や紙芝居のような、定点映像な構図に ウェス・アンダーソンらしいキュート…

ボーはおそれている(2023)

「みんな、どん底気分になればいいな」 アリ・アスターのSNSによる発信 原題は「Beau Is Afraid」 A24史上最高の製作費(3500万ドル=約53億円)をかけた超大作 批評家からは好意的な評価を受けたものの、興行収入は 1,100 万ドルという大赤字 それでもすで…

ヘル・レイザー(1987)

原題は「Hellraiser」(地獄を引き起こす者) クライヴ・バーカーが自身の原作を監督したホラー作品でB級低予算ながら、素人監督としてなかなかの出来栄え 皮膚感覚に訴える生々しい特殊効果と 痛みを姿で表したというクリーチャーのデザイン 今となっては見…

M3GAN/ミーガン(2023)

「与えておいて、どうして奪うの?」 原題は「M3GAN」(Model 3 Generative Android) で Model3=(模範、型式、(ファッション)モデル) generative=生成人工知能(AI) Android=人型ロボットのこと(たぶん) AIを搭載した子ども用人型ロボットが人間に…

A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー(2017)

原題も「A Ghost Story」 (”たくさんいる中のひとりの"ゴーストの物語) 死んだ男がゴーストになり、残された妻を見つめ続ける・・というと 「ゴースト/ニューヨークの幻」(1990)を思い浮かべますが、ちょっと違う 妻が去ってしまった後も、ずっとその場に…

ガタカ(1997)

「ぼくに何ができるか決めつけるな」 原題も「Gattaca」 "Gattaca" のGとAとTとCは、DNAの基本塩基であるguanine(グアニン) adenine(アデニン)thymine(チミン)cytosine(シトシン)の頭文字で ここでは航空宇宙局の名称 近未来、 出生直後の遺伝子検査…

エスター ファースト・キル(2022)

原題は「Orphan: First Kill」 オーファンとは「孤児」のこと 異形のホラーサスペンス「エスター」(2009)の前日譚 前作では12歳だったイザベル・ファーマンが9歳(31歳)を演じ 13年後25歳で9歳を再び演じる できるだけCGに頼らず、昔ながらの物理的なトリ…

アトランティスのこころ(2001)

「小さい頃は楽しいことばかりでアトランティスのような幻の国にいるようだ 大人になると幻の国は消える」 原題も「HEARTS IN ATLANTIS」 ”HEARTS”は「こころ」ではなくトランプの「ハート」のこと 原作はスティーブン・キングの「ダークタワー」の中の断片 …

ザ・マミー(2017)

「トラになりたい王子がいた しかしなれなかった」 「ギャングに襲われた場所でトラだけが生きのびて 街で子どもを食っている」 原題は「Vuelven」(スペイン語で”戻って来る”の意) 英題は「Tigers Are Not Afraid」(トラは恐れない) 邦題は「mammy」(母…

ホワイト・ノイズ(2022)

原題も「White Noise」 (白色雑音) “noise containing many frequencies with equal intensities” (等しい強度の多くの周波数を含む雑音=騒音をかき消すためのノイズ ) のことだそうです 原作は1985年発刊のドン・デリーロの同名小説 2022年風に合わせて…

アバター ウェイ・オブ・ウォーター(2022)

原題も「Avatar: The Way of Water」 13年ぶりとなる続編 さすがに前作の内容をあまり覚えていなくて(笑) 復習しておけばよかったと後悔 でもストーリーそのものは難しくないので 前作を見ていない方でも大丈夫だと思います しかもジェームズ・キャメロン…

アダム&アダム(2022)

原題は「The Adam Project」(アダムの計画) 「スターウォーズ」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 「ターミネーター」オマージュあるある &マーベル感たっぷりのタイムトラベルもの 新しさはない(笑) おまけにタイムパラドックスなんて起こらず 時間…

イカリエ-XB1(1963) 4kリマスター版

原題も「IKARIE XB 1」(宇宙船の名称) これはすごい映画でした 原作はスタニスワフ・レムの「マゼラン星雲」(1956) 「共産主義の未来をバラ色に描きすぎた」とレムが言っている通り 「(集団で)苦難を乗り越えた先にある桃源郷」的なプロパガンダSF と…

トゥモロー・ウォー(2021)

原題も「The Tomorrow War」(明日の戦争) パラマウント映画が新型コロナの影響で劇場公開を断念 amazonプライムに約2億ドルで売却され (2021年7月の為替ルートでは日本円にして約221億4100万円) 2021年7月2日より配信スタート それをプライム会員(…

ウエストワールド(1973)

「手を見せろ」 原題も「WESTWORLD」 マイケル・クライトンの脚本、初監督のSFの古典映画で レトロでおおようにも思える展開ですが AIが進み、もてはやされる現代だからこそ 伝わる怖さがあります またこの作品が多くのクリエイターに影響を与え 「ター…

ビッグ・フィッシュ(2003)

「君のために、5つの州の全てのお花屋さんから取り寄せたよ」 原題も「BIG FISH」 ”ビッグ・フィッシュ”とは、誰も信じないホラ話のこと 年寄りの何度も何度も繰り返す同じ昔話に 聞き飽きて、もううんざり・・という経験は 誰にでもあるのではないでしょう…

オルフェ(1949)

原題も「ORPHEE」 ギリシャ神話の”オルフェウス”をジャン・コクトーが翻案し映画化したもの 冥土や死神たち、暗殺者が乗るバイクや、黒い高級車は (ベンツじゃなくてロールスロイスだけどな 笑) ドイツ占領下のパリでのナチスをイメージしたものだそうです…

インターステラー(2014)

原題も「INTERSTELLAR 」恒星間 「2001年宇宙の旅」(1968)へのオマージュたっぷりの作品 5次元の世界から父親が娘を覗く書棚は“HAL”のウラ版みたいだし モノリスみたいなAIロボットも登場 板みたいなロボットが、意外と頼もしく 動きだけでなく、性格…

キングコング(2005)

原題も「King Kong」これ一本でキングコング三部作(笑)ドラマ編、ジェラシック・パーク編中途半端に優しい振りをする女は、自覚なく相手を傷つける編 意外と評価が高いのには驚き確かに特撮は完成型と言っても過言でないくらいCGが羅列する迫力の映像ノ…

トータルリコール(2012)

原題も「Total Recall」(完全な記憶)原作は1989年に発表されたフィリップ・K・ディックの短編集の中のひとつ「We Can Remember It for You Wholesale」(追憶売ります) 1990年のポール・バーホーベン版は言わずと知れた信者の多い作品こちらはリメイク版…

ドリームハウス (2011)

ラストまでいっきに見れましたどんでん返しのどんでん返し、まさかの結末 ダニエル・クレイグは編集者の仕事を辞め奥さん(レイチェル・ワイズ)とふたりの娘と共に郊外の中古住宅に引っ越し小説家の道を目指すことにします しかもとなりの奥さんはナオミ・…

ぼくを探しに(2013)

原題は「Atila Marcel」(アッティラ・マルセル)プロレスラーの父親のリングネーム 数々の傑作アニメを生み出し、日本でも評価の高いシルバン・ショメ初体験でございます(笑)ポップでキュートな映像、メルヘンと現実の中間のような世界観どの画面も切って…

ヴァン・ヘルシング(2004)

マーベルの「アメコミヒーロー大集合」に対抗したのか(笑)「憧れの車大集合」(ワイルドスピード)に続くユニバーサルが放った「モンスター大集合」ものでも20世紀フォックス(X-MEN)に負けたような気がするのは私だけかしら(笑) ヴァン・ヘルシン…

ゴースト/ニューヨークの幻(1990)

「Ialways loved u」「Ditto」この作品で引退しておけば、もしかしてデミ・ムーアは「伝説の女優」になれたかも知れません(笑)有名な二人がろくろを回している時に掛かる曲はライチャス・ブラザーズの「アンチェインド・メロディ(UnchainedMelody)」今で…

サスペリア(2018)

「母はあらゆるものになれる存在だが 何者も母の代わりにはなれない」ヤン・デ・バエン「デ・ウィット兄弟の死体」 アントワン・キャノン「勝利の虐殺」(部分)ボッティチェリ「ホロフェルネスの遺体発見」 中世時代 作者不明「(皮剥ぎの刑にあった)聖バル…

チャッピー(2015)

人工知能ロボットが人間に変わって仕事をすることに賛否両論ありますが、私はどちらかといえば肯定派仕事を間違えたり、忘れたり、サボったりしないし愛想笑いをしたり、話をあわせたり、気を使わなくてもいいハラスメントやいじめという人間関係のトラブル…

サプライズ(2011)

「サプライズ」は、ありませんでしたが(笑)それなりに楽しめましたオーソドックスな籠城スラッシャーですが最後まで全くダレず、B級ホラー特有のイライラする女性のヒステリー感が全くないのは超GOOD原題は「You'reNext」(次はお前だ)両親の結婚記念日を…

遊星からの物体X ファーストコンタクト(2011)

あの名作の前日譜冒頭からあの名曲(笑)120%期待していなかったせいか、思ったより楽しめました原題は前作(1982)と同じ「TheThing」南極大陸の氷の下で発見された太古の構造物アメリカ人考古学者ケイトを始めとする観測隊は氷に閉じ込められた謎の生命体を…

アイ,ロボット(2004)

これ、作り方によってはすごくいい作品になったと思います原作はアイザック・アシモフが1950年に発表した短編「われはロボット」(ハヤカワ文庫)ロボット工学三原則による近未来SFアクションその原則とは第1条:ロボットは人間に危害を加えてはならない ま…

ラビリンス/魔王の迷宮(1986)

今見ると、子ども向けというかファミリー仕様のファンタジー映画でした(笑)それでもモンティパイソン組のテリー・ジョーンズによる脚本は悪くない奇想天外なクリーチャーも愛嬌があって楽しい監督は「セサミ・ストリート」で有名なマペット操作師ジム・ヘン…