ホワイト・ノイズ(2022)

原題も「White Noise (白色雑音)

noise containing many frequencies with equal intensities”

(等しい強度の多くの周波数を含む雑音騒音をかき消すためのノイズ )

のことだそうです

原作は1985年発刊のドン・デリロの同名小説

2022年風に合わせて脚色していると思うのですが

何気Panasonicトヨタカローラなど日本製品が登場しています

ストーリーを単純にいえば

死への恐怖を感じる人々の物語(単純すぎるだろ 笑)

ノア・バームバックの「噛み合わない会話」はここでも同じ

胡散臭く、やがてカオスとなっていく(笑)

夫のジャック(アダム・ドライバー)は

恐怖の謎を解くため「ヒトラー学」を研究し

妻のバベット(グレタ・ガーウィグ)は

恐怖を和らげるため謎の未認可薬を飲んでいます


ある日、化学廃棄物を積んだ巨大タンクローリーと列車が衝突し爆発

煙はやがて暗雲となり毒の雨を降らせます

人々はパニックになり我先に逃げようとする

車は大渋滞

やがて騒ぎは収まりますが

ジャックはガソリンスタンドで雨に打たれたせいで

いつかはわからないけど、いつかは死ぬ(あたりまえ)

死の宣告を受けます

そのうえバベットの飲んでいた謎の薬「ダイラー」の入手先が

Mr.グレイという男であることがわかります

しかもバベットは新薬のモニターになるため

Mr.グレイと寝たというのです

ジャックは同僚でアメリカ文化の教授である

マレー(ドン・チードル)から貰った小型拳銃を持ち

Mr.グレイ(ラース・アイディンガー)を探し殺しに行きます

バベットの「妻が浮気したら相手の男を殺しに行く」の

予言は本当だった(笑)

そこにバベットが駆け付け、ジャックはバベットと一緒に

撃たれたMr.グレイを病院に運ぶのでした

死は恐怖

セックス、薬、食品、化学物質、情報の氾濫、オカルト

知れば知るほど、死の恐怖は育っていく

この世のすべてのものに完全に安心なものなどないのです

注目はMr.グレイの手の甲に傷跡(聖痕)があること

結局アンタがイチバン胡散臭いのかい(笑)

人々を苦しめ、殺し合いをさせている張本人

ラストはインド映画風に(笑)

スーパーマーケットで買い物するジャックの一家

常連客や従業員と一緒にダンスするのでした

曲はこの映画のために書き下ろしたという

LCDサウンドシステムの5年ぶりの新曲「new body rhumba

ありがとう!ジェームス・マーフィー

ありがとう!バームバック(笑)



【解説】映画.COMより

「マリッジ・ストーリー」「フランシス・ハ」のノア・バームバック監督が、アダム・ドライバーを主演に迎えて描く風刺的な人間ドラマ。
原作は、アメリカの作家ドン・デリーロによる同名小説。化学物質の流出事故に見舞われ、死を恐れるあまり錯乱してしまった大学教授が、家族とともに命を守るため逃走する。現代アメリカに生きる家族が死を身近に感じる環境に置かれたことで、愛や幸福といった普遍的な問題に向き合っていく姿を描く。
主演は、「スター・ウォーズ」シリーズのカイロ・レン役で広く知られ、「マリッジ・ストーリー」でもバームバック監督とタッグを組んだアダム・ドライバー。共演には、MCUマーベル・シネマティック・ユニバース)作品のジェームズ・“ローディ”・ローズ/ウォーマシン役でおなじみのドン・チードル、バームバック監督の公私にわたるパートナーでもタッグを組んだアダム・ドライバー、「レディ・バード」のグレタ・ガーウィグ2022年・第79ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。Netflix20221230日から配信。一部劇場で同年129日から公開。2022年製作/136分/Gアメリ