原題も「King Kong」
これ一本でキングコング三部作(笑)
ドラマ編、ジェラシック・パーク編
中途半端に優しい振りをする女は、自覚なく相手を傷つける編
意外と評価が高いのには驚き
確かに特撮は完成型と言っても過言でないくらいCGが羅列する迫力の映像
ノンストップアクションものが好きな人にはたまらないと思います
ナオミ・ワッツがジャングルの中を裸足で駆け巡ったり
真冬のニューヨークで露出の激しいドレス一枚でコングとスケートする
(コングが死ぬ前に凍死するorコングの重さで氷が割れて溺死する)
というツッコミはおいといて(笑)
ジャック・ブラックのクソ監督はいいのですが、とにかく人が死ぬ
コングに谷に突き落とされた学者や乗組員は巨大な虫や食虫植物に
コックはミミズもどきに殺されてしまう(原住民はどこに消えた? 笑)
ニューヨークでコングは金髪女を見れば美女かと思い、そうでなければ殺す
罪のない人間をCGで処理して大量に殺すのはいささか軽薄に思えて
美女に翻弄されるコングは確かにお気の毒なんだけど
人を殺し過ぎたせいで、同情できない立場に追い詰められてしまった
コングには虐げられても、虐げられても、好きな女性のために犠牲になる
遠くから連れ去られ故郷を思い出し涙するそんなコングでいてほしかった
これじゃあ気に入ったメスを手に入れるため、本能のまま戦う野生のオスザル
野生のオスのような男にも魅力はあるでしょうが(笑)
私はもう少しコングに「知性」をもたせてほしかった
【ここからネタバレあらすじ】
映画監督のカール・デナム(ジャック・ブラック)は
自分が企画したどの映画も失敗し映画会社から見放されていましたが
「骸骨島」の地図を手に入れ、その島で撮影をすれば成功すると確信していました
そんな時、劇場が経営困難に陥り追い出されてしまった女優の
アン・ダロウ(ナオミ・ワッツ)を見つけます
予算の関係でヒロインのドレスは4号ワンサイズのみ
カールは4号サイズのアンに「君にしか出来ない役だと」声をかけます
さすがに疑うアン、だけど仕事もお金もない
しかしジャック・ドリスコル(エイドリアン・ブロディ)の脚本と知らされ
撮影に参加する事します
カールは映画会社の船に乗り込み、脚本が出来ていないというジャックを留まらせ
船長に急いで地図にある「骸骨島」に出航するよう命令します
ジャックは船の中で脚本を書き、船上では撮影が始ました
ジャックとアンは出会いすぐに恋に落ちてしまいます
数日後、荒波に揉まれた船は霧の中で岩に衝突してしまいます
船に海水が入り込み、乗組員達が修復に励んでいるとき
カールはカメラクルーを連れ、ジャックとアンと共演者のブルースを乗せた
小舟で島へと向かいます
島には高い塀でできた遺跡があり、頭蓋骨が飾られミイラが転がっていました
カールは無人島だと思いましたが、原住民が現れアンを連れ去ります
原住民たちは塀の向こうに住む神獣を恐れ、神獣怒りを抑えるために
生贄の女性を探していたのです
出航の準備をする船長は、アンを残して行くことができず
映画を諦めきれないカールは、乗組員たちを連れアンの救出に向かいます
その頃アンは生贄に捧げられる儀式のさ中で、儀式の太鼓の音が鳴りやむと
「トレ・コング」と呼ばれる巨大なゴリラが現れアンを捕まえ去っていきました
その様子をカメラに収めるカール
コングからアンを救出する為、武器を持って森に向かう乗組員たちとカメラクルー
森の中には恐竜がいて乗組員たちに襲いかかり殺していきます
生き延びた乗組員たちは船に戻ろうとしますが、骸骨島に憑りつかれたカールは
映画を完成したら、その収益を死んだ乗組員に寄付すると撮影を続けます
そこにコングが現れ、逃げ惑う乗組員たちを深い谷底へと落とします
カールのカメラは谷底で壊れ、フィルムはダメになってしまいました
そこにたくさんの巨大で不気味な虫が突然湧いてきて乗組員たちを遅い
残った乗組員は人食い植物に食べられてしまう
カールがもうダメだと思った瞬間、駆け付けた船長たちによって助けられます
船に戻ったカールは、船に大量に積んであるクロロフォルムを使い
コングを生け捕りにしようと作戦を立てます(クロロフォルムを積んでいた謎)
その頃アンは、コングの手のひらの中で気を失っていました
目を覚まし、コングが目を離した隙に逃げ出そうとしますが
すぐに見つかりコングを怒らせてしまいます
アンはコングを鎮めようと、アドリブでパフォーマンスを披露しました
コングはアンのダンスを喜び、アンもコングは怖くないのだと感じます
それからコングはアンを残しどこかに行ってしまいました
ひとりになったアンはジャックを探そうと森に向かいます
そこで恐竜に追われ木の穴に逃げ込みますが、恐竜は諦めません
しばらくすると恐竜が何者かに倒され、アンが安心したのもつかの間
巨大ムカデがやってきて、思わず穴から外へ飛び出すと
そこにいたのは先ほどの恐竜より、もっと巨大な三頭の肉食恐竜でした
恐竜からアンが必死に逃げていると、目の前に現れたコングが
アンを守りながら、恐竜たちと闘い勝利します
アンはコングと森の上にある丘の住処に戻り、ふたりで美しい夕陽を眺めます
アンはコングにも美しいものがわかるのだと感じました
ジャックはアンを救うため、単身で森の中を進んでいました
丘の上にいるアンを見つけ、コングが眠っている間にアン救出します
朝目覚めるとアンがいないことに気づいたコングは、アンを探しにやってきます
ジャックとアンが塀の向こうに逃げ込むと、コングは塀を突き破ります
そこにはすでにコングを捕獲するための罠が仕掛けられていました
掘られた穴に足をとられ倒れたコングは、大量のクロロフォルムを嗅がされ
縄で縛られ船に積まれニューヨークに運ばれました
ニューヨークでは、見世物小屋で「世界の8番目の不思議、キングコング」として
鋼鉄の鎖で手足を固定され、つながれていました
そこでうなだれたまま動かないコングに見物客がクレームをつけると
小屋ではロープに縛られた金髪の美女がコングの前に現れるという演出をします
それを見ていたジャックはアンを使わない理由を関係者に尋ねると
「アンはオファーを断った」と告げられます
そのとき金髪美女がアンでないこと気づいたにコングは怒り、暴れ出します
危険を感じたジャックは「逃げろ」と叫びますが、見物客は興奮し大喝采
コングが鎖に繋がれているからと安心して動こうとしません
しかしコングは鋼鉄の鎖をちぎり、人々をなぎ倒して逃げていきました
街を破壊し、人々に襲いかかり、金髪女性を探し出しては顔を確認
アンでないとわかった瞬間投げ飛ばしていく
一方のアンは、再び小さな劇場でショーに出演していました
そこでコングが逃げたという知らせを受けたアンは、劇場を飛び出します
暴れるコングを見つけ、やさしくコングに話しかける
アンと再会したコングは落ち着きを取り戻し、池に張った氷の上でおしりスケート
そんな楽しいひと時を過ごしている間、国防省が動き出し軍隊が出動
コングを殺すため戦闘機が飛び立ちます
攻撃を受けたコングはアンを連れてエンパイアステートビルの展望台に登ります
ちょうど朝日が昇り、骸骨島で見た美しい夕日を思い出すアンとコング
そこに戦闘機がやってきて、コングはアンを安全な場所へ移動します
ビルの頂上に登り王者の雄叫びを上げ、次々と戦闘機を墜落させますが
コングを心配したアンが頂上まで登ってきてしまう(ばかだ)
コングはアンを助けようとして、激しく戦闘機から銃弾を浴びてしまいます
その時ジャックがアンを助けにやってきて来て、ふたりは抱き合い
コングは力尽きて地上へと落下していきました
コングの亡骸の前に記者やが野次馬が集まり、記念撮影をする人々
そこで警官たちが「どうして逃げ場のないビルになんかに登ったのだろう?」
「獣のする事さ意味はない、飛行機のおかげで始末出来た」と話すのを
聞いたカールは「違う、美女が野獣を殺したのさ」と答えたのでした
【ネタバレあらすじ終了】
アンが(自分を守るために死んだ)キングコングの亡骸に泣きつきでもすれば
少しは気が収まるのだが(笑)
後から来た役立たずの男と抱き合って、ハッピーエンドというのはいかがなものか
そしてカールの決め台詞「美女が野獣を殺したのさ」
いやいや、骸骨島からコング連れてきたのアンタだから(笑)
ピーター・ジャクソンの「コング撮りたかった愛」は伝わるものの
その割にはコングの味方は誰ひとりいませんでした
【解説】allcinemaより
33年製作のSF映画の金字塔「キング・コング」を、最新のテクノロジーを駆使し、空前のスケールでリメイクしたアドベンチャー超大作。「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのピーター・ジャクソン監督が長年夢みてきた悲願のプロジェクトが「ロード~」の大成功を受けついに実現。ヒロインには「21グラム」のナオミ・ワッツ。共演に「戦場のピアニスト」のエイドリアン・ブロディと「スクール・オブ・ロック」のジャック・ブラック。
1930年代初頭のニューヨーク。野心家で大胆不敵な映画監督カール・デナムは、かつてない冒険映画を撮ろうと、誠実な脚本家ジャック・ドリスコルと美しい女優アン・ダロウを加えた撮影クルーを率い危険な航海に乗り出す。そして、ついに幻の孤島“髑髏島(スカル・アイランド)”へと辿り着いた一行。カールはさっそく撮影を開始するが、やがてアンが原住民にさらわれてしまう。救出に向かったクルーたちだったが、彼らはそこで想像を絶する世界を目の当たりにするのだった…