2013-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ワイルド・レンジ 最後の銃撃(2003)

地味な作品ですが、私にとって近年の西部劇ではナンバーワン作品。コスナー作品でも「フィールド・オブ・ドリームス」や「ダンス・ウィズ・ウルブス」に劣らないくらい素晴らしい映画だと思います。 雄大な大自然、美しい馬、牛追い人の生活・・草や土の匂…

ビフォア・サンセット(2004)

「恋人までの距離」から9年後の続編。 9年前の約束の日、ふたりは逢えなかったのです。 前作で、私は約束の場所に逢いに行くのは セリーヌ(ジュリー・デルピー)だと思いました。 一時の盛り上がった感情のジェシー(イーサン・ホーク)は 来ることはない…

恋人までの距離(ディスタンス)(1995)

こんなに素敵な恋愛映画ってそう多くはないでしょう。若く、さりげなく、みずみずしい。会話と表情だけで、恋が生まれる瞬間を描いています。 長距離列車で、偶然乗り合わせたジェシー(イーサン・ホーク)とセリーヌ(ジュリー・デルピー)。意気投合したふ…

素晴らしき哉、人生!(1946)

フランク・キャプラ監督の、人生の意義、人々の善意を訴えた クリスマスの定番作品。 大学に行きたい、世界を旅したい・・ そんな希望にあふれた若者ジョージ(スチュアート)が、 自分の夢を捨て、町の人のために、父の会社の住宅金融を引き継ぎます。 彼は…

エリザベスタウン(2005)

仕事を失い、恋人を失ったことで絶望しているドリュー(ブルーム)のもとに突然の父親の訃報の知らせが来ます。父の葬儀のためにケンタッキー州の小さな街エリザベスタウンへと向かう彼は飛行機の中で客室乗務員のクレア(ダンスト)と出会います。 失恋の…

シャレード(1963)

007でお馴染みのモーリス・バインダーのクレジット ヘンリー・マンシーニの音楽 ジバンシイの衣装、パリの街並み ラストのカットまでたまらない。 シャレたセンスが光ります。 エレガントでロマンチックなシーンもいっぱいでした。 手を使わずオレンジを…

いつも2人で(1967)

男と女の人生という旅のロードムービー。 邦題はロマンチックですが、原作のタイトルは「愛の限界」だそうです。 フランスを車で旅する倦怠期の夫婦。 遠ざかる車に乗っていたふたりは若い頃の自分たち。 通り過ぎたヒッチハイカーも過去の自分たち。 車種や…

尼僧物語(1959)

ジンネマン監督×フランツ・プラナー撮影×フランツ・ワックスマンの音楽 見る前から格調高い名作の香りがしてきます。 普通の女性が尼僧になるまでのプロセスや、修道院での訓育や生活など 私たち一般人が、普段決して見ることができない世界を リアリズムの…

恋人たちの予感(1989)

メグ・ライアンの出世作であり、ラブコメの中でもとても人気が高い作品。メグのレストランでのフェイク・オルガスムは有名ですね。近くの席の老婦人が「彼女と同じものを」とオーダーするシーンは笑えます。 男女の間で「友情」は成り立つか? 偏屈で気取り…

みんな私に恋をする(2010)

ニューヨークのソロモン・R・グッゲンハイム美術館で学芸員として働くエリザベス。仕事優先で恋愛下手な彼女に、突然ふってわいたようなモテ期が到来!さあ、どうする? ベスの前に、彼女の愛を勝ち取ろうとする5人の男性たちが突然現れあの手この手でベス…

誰かがあなたを愛してる(1987)

秋のニューヨークがとても素敵。夜のマンハッタン朝焼けの橋馬車でくぐるアーチコニー・アイランドの海岸・・「香港映画最高のラブストーリー」と評されている作品だけありただただ素敵のひとこと。 そして、ひたむきで不器用な男の純情・・チョウ・ユンフ…

男はつらいよ 奮闘篇(1971)

シリーズ7作目。マドンナは榊原るみさん。 津軽に始まり津軽で終えるこの作品。冒頭の集団就職列車に乗り込む若者たちに「親を恨むなよ」寅さんはしみじみ語りかけます。(そして自分は列車に乗り遅れます・・笑) しかし産みの母のお菊(ミヤコ蝶々)には…

男はつらいよ 純情篇(1971)

シリーズ6作目。マドンナは若尾文子さん。 男とかけおちしたものの子連れで長崎の五島列島に帰る娘(宮本信子)を父親(森繁)に送り届ける序盤は秀逸。これは当然宮本さんがマドンナかなあ・・・と思うわけですがこれで終わりだったのはかなり残念。 「帰…

しゃべれども しゃべれども(2007)

私にとって落語家といえば、笑点の大喜利のメンバーで。笑落語そのものを最初から最後まで聞いたことはないと思います。しかし落語を知らなくても最後まで十分楽しんで鑑賞することが出来ました。 二つ目の落語家、古今亭三つ葉の話し方教室に通うようにな…

おにいちゃんのハナビ(2010)

見事に涙腺が決壊してしまいました。 こんなにやさしく、愛のある「わがまま」があるでしょうか。 妹の華の病気のために、都会から小さな町に引っ越してきた一家。 兄の太郎は成績優秀でしたがおとなしい性格のため 学校にも地域にもなじめずひきこもりにな…

新吾十番勝負 第一部 第二部 総集編(1959)

徳川吉宗の落胤として、親の顔を知らないまま梅井多門(山形勲)の育てられ、梅井の意思を継ぐように剣の道を生きる葵新吾(大川橋蔵)の十番勝負のうちの五番までを収めた作品。 大川橋蔵さんや大友柳太郎さんが主演作品というだけで爽やかな香りがプンプ…

大海原を行く渡り鳥(1961)

「渡り鳥」シリーズ第7作目。 雲仙・佐世保の奥山鉱山。今回も舞台は鉱山なのにタイトルは大海原。誰もツッコまなかったの?笑 強盗に襲われていたユキ(浅丘ルリ子)を助けた滝(小林)。しかし1千万円という大金は奪われてしまいました。そのお金はユキの…

渡り鳥いつまた帰る(1960)

渡り鳥シリーズ第3作目。 佐渡にやってきた滝(小林)は、そこで高見鉱山の持ち主の静江(南田洋子)とその妹の則子(浅丘ルリ子)を知り合います。静江は夫の死後、鉱山の支配人の榊原が好き放題をして困っていました。そして廃坑を掘り始めた榊原の秘密…

口笛が流れる港町(1960)

日活、渡り鳥シリーズの第2作目。これは・・・スキヤキウエスタンというジャンルなのでしょうか?笑 「やるじゃないか」「お前もな」「お前に隙があるかどうか試してみたのさ」「お前が物騒なヤツだってことは一目見ただけでわかったぜ」 阿蘇の相良鉱山に…

新選組始末記(1963)

新選組って女性ファンも結構多いですよね。しかしこの物語、近藤勇でも土方歳三でも沖田総司でもなく(私にとって名前さえ知らない)山崎蒸が主人公です。私は時代劇には詳しくないのですけれど山崎蒸という人物を主役においた新選組というのは珍しいのでは…

雨あがる(1999)

「人間は悲しい生き物なんですから・・ 」 とても爽やかで、愛情や思いやりを感じる時代劇でした。それにセリフが現代的にされていたので、とても見やすいですね。 腕は立つがお人よしで出世できない浪人と、そんな夫を信頼し支える妻。「清貧」という日本…

犬神家の一族(1976)

(この画像以外ないのかなあ?笑) 「犬神家の一族」、何十年かぶりに鑑賞しましたが改めて見てみると、とても面白い作品でした。 オープニングのタイトル(文字の表記)に、大野雄二さんの音楽出だしからとてもいい。 映画史にも人々の記憶にも残る名場面…

十三人の刺客(2010)

「遅ければ次の盆に帰る・・」 冒頭の切腹のたった1シーンで死んでしまった内野聖陽さん。とにかく豪華なキャストです。脇役から悪役まで、主役級の役者をよくぞここまで揃えましたという感じ。そして、かなりグロテスクな描写が多いです。藩主松平斉韶に…