2022-01-01から1年間の記事一覧

ゴジラvsコング(2021)

原題も「GODZILLA VS. KONG」 東宝の「キングコング対ゴジラ」(1962)のリメイクということですが 本作ではコングが主役 ただ、コングを活躍させたいのはわかるけど露骨すぎる 「ゴジラのテーマ」も流れない コングは知能が高く仕草も人間のようで愛嬌があ…

そして、バトンは渡された(2021)

原作は、未読 2019年本屋大賞を受賞した瀬尾まいこのベストセラー小説 映画も話題になりましたが、スミマセン 感動もしなかったし、泣けませんでした なぜか 梨花(石原さとみ)は美人で明るくて男性から人気者だけど 子どもが産めない身体 婚活でシングルフ…

花束みたいな恋をした(2021)

最初が完璧すぎる恋 読書が好き、映画が好き、ゲームが好き、お笑いが好き すなわちひとりで過ごす時間が好き 世の中の常識に疑問を抱き、周囲の人々と違っていることを自覚している それがデジャブか、リピートかありえない偶然で 自分と驚くほど似ている人…

シン・ウルトラマン(2022)

1966年(昭41)のウルトラマンの世界観を2022年に現出させた 庵野秀明の「俺のウルトラマン」 と、庵野秀明の「俺の長澤まさみ」 で、「シン・ゴジラ」の続編 ウルトラマンは意外とノーマル(笑) カラータイマーはない 怪獣は禍威獣 科学特捜隊は禍特対(国…

ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(2022)

「幸福だった だからこんなに悲しいんだ」 原題も「Guillermo del Toro's Pinocchio」 ピノ(Pino)とは松の木のこと 原作はイタリアのカルロ・コッローディの児童文学 「Storia di un burattino」(あやつり人形の物語) みんなが知ってる「ピノッキオ(ピノ…

戒厳令(1972)

「俺がお前だったら、俺を殺すだろう」 原題も「État de siège」(戒厳令) 戒厳令とは国内に戦争や内乱などの非常事態が発生したとき 司法権、立法権、行政権の行使を軍の支配下に移すこと 物語は1970年、南米ウルグアイの極左武装組織 トゥパマロス(民族…

告白(1970)

原題は「L’Aveu 」(自白) 原作はスラーンスキー事件の当事者のひとり アルトゥール・ロンドンの手記 スラーンスキー事件(スラーンスキー裁判)とは チェコスロバキア共産党の14人のメンバーに対する 反ユダヤ主義の見せしめ裁判で 血の粛清(しゅくせい)…

モスクワは涙を信じない(1979)

「ずっと待っていた」「たった8日間じゃないか」「いえ、ずっと待っていたのよ」 原題も「МОСКВА СЛЕЗ АЛ НЕ ВЕРИТ」(モスクワは涙を信じない) 1985年、レーガン大統領がゴルバチョフ大統領と初めて会う前に 「ロシアの魂」を理解しようと、この作品を少な…

忘れられた人々(1950)

原題は「Los olvidados」 (忘れられたもの) ルイス・ブニュエルの作品の中でも評価の高い映画 メキシコでは公開時3日で打ち切りになったそうですが 第4回カンヌ国際映画祭では監督賞を受賞 2003年にはユネスコの「世界の記憶」に登録 舞台はメキシコシテ…

ダンディー少佐(1965)

お待たせしました(笑) ダンディー・ギドラさんからDVDプレゼント その名も「Major Dundee」 136分修復版でございます 公開時は酷評、アメリカでは大コケしたそうですが (日本ではヘストン人気でそれなりにヒット) 2005年、いくつかの復元シーンを加えた …

美人妻(今年も)39歳になる

BZD39ファンのみなさま ご無沙汰しております 義父(享年89)が永眠し、法要や遺品整理のため 吉幾三の「俺ら東京さ行ぐだ」の「俺らこんな村いやだ~」みたいな ♪パソコンねえ♪Wi-Fiねえ♪インターネットは何物だ?な田舎に しばらく帰省していました (そし…

ボルサリーノ (1970 )

原題も「Borsalino」 ボルサリーノとはイタリアの帽子メーカー及びブランドのこと 11月8日のドロンさまの誕生日を祝ってか NHKBSプレミアムで放映してくれました 詳しいあらすじは過去にレビューした「ボルサリーノ (1970 ) 」で(笑) シフレディ(アラン・…

涙するまで、生きる(2014)

「与えれば、与えられる 求めよ、さればもたらされる」 原題は「Loin des hommes」(男から遠く離れて) 原作はアルベール・カミュの短編集「L'exil et le royaume」(追放と王国)の 中の一編「L'Hôte」(客) カミュはアルジェリアで生まれ育ったんですね …

「アラン・ドロン生誕87年記念祭」に行ってきました

2022.11.6 銀座の老舗ライブハウス「銀座タクト」にて 「アラン・ドロン生誕87年記念祭」が開催されました はてなブログからはfpdさん、ジーナちゃん、ゆうちゃん、八点鐘さん アラン・ドロン・クラブ・トーキョーから ヤマちゃん、ノムさん、ナタリーちゃん…

スーパーマン(1978)

原題も「SUPERMAN」 誰もが知ってるアメコミヒーロー そしてついに11月6日は「アラン・ドロン生誕87年記念祭」 主催者であるチェイサーさまのフェイスブックによると アラン・ドロンと「スーパーマン」のコラボがあるそうです さらにダーティ・ハリーKさん…

ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013)

原題も「THE WOLF OF WALL STREET」(ウォール街の狼) 元株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートがモデル 「このペンを僕に売り込んで」 これはその人の営業センスがわかるひと言 普通のセールスであれはその商品がいかに優れているか 使いやすさや耐久…

恋の十日間(1944)

原題は「I'll Be Seeing You」(私はあなたに会うでしょう) アマゾンプライムの古典名作大量配信企画の1本 こういう映画をけなしたら罰が当たりますね 「I'll Be Seeing You」のタイトルがしっくりくる素敵なラスト パーティのドレスを買うシーンは注目($6…

クライ・マッチョ(2021)

原題も「CRY MACHO」(鳴けマッチョ=男らしく泣け) マッチョとは男性が持つ強靭さ、勇敢さ、筋肉質な身体の例えですが ここでは主人公のあだ名と、闘鶏の名前をかけています ロードムービーといってもひと味違う どちらかと言えば、人生の終盤にさしかかっ…

水の中のナイフ(1962)

原題も「Nóż w wodzie」(水の中のナイフ) 舟と、ふたりの男とひとりの女の映画として思い浮かべるのは 「太陽がいっぱい」(1960)「冒険者たち」(1967) 「狂った果実」(1956)と、そして本作(笑) ポランスキーのデビュー作として有名ですね 脚本はイ…

ドライブ・マイ・カー(2021)

村上春樹の短編小説「女のいない男たち」の中から 「ドライブ・マイ・カー」「シェエラザード」「木野」 3つの物語から構成されたドラマ テーマは男が過去を見つめ直し、強さや威厳より 自分の弱さを認めて再生していくもの(たぶん 笑) 各賞を総なめにし、…

パリは燃えているか(1966)

「パリは燃えているか! パリは燃えているか!」 原題も「Paris brule-t-il?」英題「Is Paris Burning?」 は、ヒトラーが幕僚に訊ねたとされている言葉ですが 当時の「パリの民衆の気持ち」とのダブルネーミング(たぶん 笑) 11月6日にアラン・ドロン生誕87…

桜桃の味(1997)

「不幸な人間はそれだけで人を傷つけてしまう」 原題は「طعم گيلاس 」(さくらんぼの味) でも作中に出てくるのは桑の実(笑) (日本語訳が違うのかな) そして突然のメイキング映像で終わるラスト 最初見た時は訳がわからなかったけど(笑) アッバス・キ…

風が吹くまま(1999)

「美しいかもしれない天国や 響きのいい約束よりも 目の前の葡萄酒」 原題は「باد ما را خواهد برد,」(風が私たちを運んでくれる) これもまたアッバス・キアロスタミの意地悪な映画 でもこの巧みな展開には唸ります、うますぎる(笑) テヘランから約700キ…

オリーブの林をぬけて(1994)

「僕の幸せはただひとつ」「君の幸せだ」「君を幸せにしたいんだ」 原題は「زیر درختان زیتون」(オリーブの木の下で) 映画作りの現場を映画にするというアイデアは フランソワ・トリュフォーの「アメリカの夜」(1973) と同じ 「アメリカの夜」は「突然炎の…

そして人生はつづく(1992)

「道はどこかへ続いているものだ」 原題は「زندگی و دیگر هیچ 」(人生、ほかに何もない) 1990年6月、イランで起きたマンジル・ラドバール地震 約4万人が死亡、約30万人が負傷、約50万人が家を失い 「友だちのうちはどこ?」の出演者の安否確認のため現地を…

ホームワーク(1989)

原題は「مشق شب」(宿題) アッバス・キアロスタミの「友だちのうちはどこ?」(1987) の次に 制作されたインタビュー・ドキュメンタリー イラン政府の検閲と妨害により映画製作が困難ななか 「子供の話なら可」という条件で撮影許可がおりたそうです 小学校を…

友だちのうちはどこ?(1987)

原題も「خانه دوست کجاست ؟」(友だちの家はどこですか?) 友だちの宿題ノートを間違えて持ち帰ってしまった少年が ノートを返すため友だちの家を探しにいくという ただそれだけのシンプルなストーリー アッパス・キアロスタミは小津安二郎のファンを公言し…

黒蘭の女(1938)

「女には淑女と娼婦が同居しているからな」 原題は「JEZEBEL」(ジョゼベル) 旧約聖書に出てくるイスラエルの王アハブ(異教徒)の邪悪な妻の名で 転じて悪女 、恥知らずな女という意味 1852年黄熱病騒ぎのニューオーリンズ 自身のパーティに遅れ、しかも乗…

袋小路(1966)

原題も「CUL-DE-SAC」(袋小路=行き詰まり) クラッシック映画の名作を見て思うことは とびきりの美人女優が出ているだけで傑作になること その役がアバズレだろうがビッチだろうが 可愛い小悪魔にしか見えないことを、名匠はわかっている ロケ地はイングラ…

郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942)

「靴を履いて寝るのは死人だけだ」 原題は「Ossessione」(妄執) 原作はジェームズ・M・ケインの「The Postman Always Rings Twice」 (郵便配達は二度ベルを鳴らす 1934) しかし原作者の許可を得ることなく、違法に映画化 公開数日で上映禁止となり 第二…