ちひろさん(2023)

そのまま沈んでおけ

人間の身体は 浮かぶようにできているから

じたばたするから沈むんだよ」

1999年から2001年にかけて連載された安田弘之によ

風俗嬢の日常を描いた漫画「ちひろの続編「ちひろさん」の映画化

 

ヒロインを演じた有村架純さんが

「ここまで役に近づけない、近づけさせてもらえない役どころは初めて」

と語ったそうですが、わかります

ちひろさん」のように独特の個性をもつ

つかみどころい役を演じる女優が今はいなくなりましたね

桃井かおりさん、田中裕子さん、秋吉久美子さん浅野温子ん・・

有村架純さんのような「彼女にしたい」タイプが演じるには難しい

一方で現在活躍する女優でこういう役をできるのは

有村架純さんしかいなかったと思います

ちひろさん」のもつ価値観や考え方には共感しました

たとえ家族でも、わかりあえない

人はそれぞれが違う星から来た宇宙人

世の中が「良い事」だと信じている勝手なルール

母の手料理がいちばん、みんなで食べるご飯が美味しい、休日は家族で過ごす

それが幸せだと誰が決めた

孤独が好きな人間もいるのです

海辺の町にある弁当屋さん「のこのこ弁当」の看板娘ちひろさん

元風俗嬢だったことを隠すこともなく

誰に対しても分け隔てなく、マイペースで朗らか

常連さんからも人気です

これが歌舞伎町だったらコンビニのレジのお姉さんが

「元風俗嬢」と言っても「そうなんだ」で終了

でも田舎なら噂になるし

旦那さんが元風俗嬢のいるお弁当屋さんに通っていたら

嫉妬に狂う奥さんだっているかも知れない

世間から差別され、虐げられる職業

ちひろさんはそのことを自分でも知っている

逆に風俗嬢だった経験を生かし、好奇の目で見られても

何を言われても、さらっと切り返すのです

それが見事的を得ている(笑)

そんなちひろさんが引き寄せるのも

同じように問題を抱えたり、居場所のない人たち

ホームレスの老人(死体埋めるか?笑)

完璧を装う家族との生活が居心地悪い女子高生、オカジ

母子家庭で、自転車のタイヤに穴を空けている問題児、マコト

トランスジェンダーでショーパブのダンサー、バジル

不登校のべっちん

父親との確執を持つ青年、安田(セックスシーンはいらんかった)

そして「のこのこ弁当」の女将、多恵さん

多恵さんは目が見えず入院しています

ちひろさんは多恵さんにだけは、本名の「綾」という名でお見舞いに行きます

ちひろさんが「のこのこ」で働くため履歴書を出したのは

2年前の嵐の日にお弁当を売る多恵さんに一目惚れ

多恵さんが「同じ星」の人だったから

そんな皆をつなぐのがお弁当、食事なんですね

ちひろさんは孤独な人を見つけたら、お弁当をあげる

マコトのお母さんは、ご飯を食べさせていないと噂されている

誕生日のプレゼントの花束も入れ知恵だろうと、責めるけど

(自分も水商売なのに、息子が元風俗嬢と付き合うのは許せない)

ちひろさんは、花なんて知らない

マコトが好きなのは、お母さんとお母さんの作った焼きそば

もっと息子を見てやれよと、逆に叱るのでした

ある夜、鍵を失くして家に入れない、お腹が空いたと

マコトからオカジに電話がかかってきます

台所に行っておにぎりを作るオカジ

ボロボロのおにぎり、残骸でめちゃくちゃのキッチン

そこに完璧主義の母親が現れ、文句と皮肉

オカジは初めて親に反抗し、家を飛び出します

雨の中、オカジのおにぎりを食べるマコト

そこにマコトのお母さんが帰ってきて、急いで焼きそばを作る

みんなが知ってる焼きそば(笑)目玉焼きが乗っている

マコトはお母さんと喧嘩、でも本音を言えるのが羨ましい

焼きそばを食べながら泣いてしまうオカジ

ちひろさんは、風俗店の店長で今は熱帯魚店を経営している内海に

(疎遠だった)お母さんのお墓参りに連れて行ってもらいます

帰り路、安心しきったちひろさんは助手席で寝てしまいます

ちひろさんに上着をかけてあげる内海

 

「でも店長は同じ星の人じゃない」

「おとうさんなんだなあ・・」

ふたりで出かけたことを知ったバジルがやってきて

いくらちひろさんが「そんなんじゃないから」と説明しても

「男と女だからわからない」と聞いてくれません

バジルは内海のことが好きなんですね

だけどトランスジェンダーに悩み、告白できずにいたのです

 

ちひろさんが「おとうさん」と言うだけあって

内海も人の気持ちを察する能力の高い人間

バジルのショーを見に行き、素晴らしい

いい酒が手に入ったから飲もう誘います

ちひろを誘えば」というバジルに

「娘と飲む気分じゃねーから」とサラリ

そして多恵さんの退院祝いの日

オカジ、マコト、べっちん、店長、バジルもやってきます

みんなを観察するちひろさん

みんな幸せそう、店長とバジルもうまくいきそう

そっと姿を消すちひろさん

 

多恵さんはちひろさんに電話します

「あなたはどこでも孤独を大切にすることができる」

「もういいんじゃない?」

私は貧乏で不器用だったけど優しい夫と結婚した

苦労もしたけど幸せになれた

あなたも出来るはず

でもちひろさんは戻らず、牛の面倒を見ていました(笑)

「憶えが早いね」「前は何の仕事をしていたの」

「ただの弁当屋です」

弁当屋かあ」

 

「元風俗嬢」にも「ちひろさん」にもバイバイ

「綾」はこの酪農家と一緒になるかも知れません

 

ちなみに、最後まで「オカジ」の意味がわからなかったんですけど(笑)



【解説】映画.COMより

海辺の小さな街にあるお弁当屋さんで働く女性・ちひろ。元風俗嬢であることを隠さず軽やかに生きる彼女は、自分のことを色目で見る男たちも、ホームレスのおじいさんも、子どもも動物も、誰に対しても分け隔てなく接する。そんなちひろの言葉や行動が、母の帰りをひとり待つ小学生、本音を言えない女子高生、父との確執を抱える青年など、それぞれ事情を抱える人たちの生き方に影響を与えていく。ちひろ自身も幼少時の家族との関係から孤独を抱えて生きてきたが、さまざまな出会いを通して少しずつ変わり始める。
共演は「都会のトム&ソーヤ」の豊嶋花、「街の上で」の若葉竜也、「万引き家族」のリリー・フランキー。ロックバンド「くるり」の岸田繁が音楽を手がけた。

2023年製作/131分/PG12/日本
配給:アスミック・エース

ガッジョ・ディーロ(1997)

 

原題は「GADJO DILO」(ばかなよそ者)

フランス人のステファンという青年が

ジプシー歌手ノラ・ルカに会うため

ルーマニアのロマが住む村を訪ねる話

ロマ人の女はカラフルな衣装に三つ編み

男はハットを被り髭を生やす

ひと目で外国人とわかるステファンに

女たちはロマ語で卑猥な言葉を浴びせます

いくら言葉が通じないといって

女性が見ず知らずの男性に性的なことを言ったり

歌ったりするのかと思うのですが(笑)

本当みたいですね

たとえば日本人が支援のためロマのコミュニティに行った時も

女性ならロマの男性から性差別、人種差別的な発言を受け続け

後からついてこられるとか

怖いですよね(笑)

でも自分たちの価値観やルールを違う民族に求めるのは、間違っていること

そんな失礼な態度も、長い歴史の中で差別や迫害を受けてきたため

よそ者をコミュニティに入れないための手段かも知れません

その代わり、仲間と認めたら家族同然

喜びも悲しみもわかちあうのです

ロマがヨーロッパにやって来た経緯にはいろいろな学説があるそうで

ルーマニアで有力なのは1213世紀頃

北インドで奴隷にしていたロマ族を連れてきた、という説だそうです

ロマ語がペルシャ語サンスクリット語に近いこと

カースト制度があり(本作でも明らかに金持ちが出てくる)

自由恋愛は許されず、配偶者を決められるお見合い結婚

インドの習慣と似ているからだそうです

ユダヤ人がイスラエルに戻ろうとしたのに対して

ロマは起源とされるインドに戻ろうとはせず

流浪の民としてヨーロッパに住みついたんですね

戦争中はユダヤ人同様差別され(絶滅政策)

ガス室送りにされたそうです

息子のアドリアーニが何者かの密告により警察に連行されたため

ロマ人のイジドールが泥酔し叫んでいます

宿で外出禁止令だと、扉を開けてくれず困っているステファンに

イジドールは無理やり酒を勧め、挙句の果て家に連れ帰ります

翌朝、イジドールの家の前に集まったロマたちは

ステファンのことを、デカい、髭がない、靴が汚いのは怪しい

きっと鶏泥棒に違いないと噂します

 

ステファンは宿(ダイナーや雑貨屋も兼ねている)に行き

お菓子などを買ってロマたちに渡します

そして「パリ」から「ノラ・ルカ」を探しに来たと説明をすると

「パリ」と「ノラ・ルカ」だけは通じた(笑)

イジドールは息子と入れ替わりでやってきたのも何かの縁だと

ロマ語を習いに来たと皆に説明しステファンを可愛がります

そこで村で唯一フランス語を話せる(ベルギー人と結婚していた)

出戻りのサビーナに通訳を頼みますが、外国人の相手などまっぴらごめん

頑なに拒否されてしまいます

イジドールは楽団で生計を立てているんですね

結婚式やパーティに呼ばれて演奏したり歌ったり

女たちはダンスを披露します

 

イジドールと暮らしながら、少しづつですがロマ語や

ロマの文化を理解していこうとするステファン

でも女たちは男のくせに子どもの面倒をみたり、家事をするステファンを

「ホモじゃないかしら」と笑います

ロマの男は決して家事はしない

男と女の役割がきっちり分担されているのです

サビーナもだんだんとステファンに気持ちを許していきます

ステファンのためカセットテープに演奏を録音する協力もします

中古のポンコツ車でドライブ(帰りはいつも故障)

ふたりの間に芽生え始める恋心(恋の囁きも卑猥な言葉 笑)

そんなときイジドールの息子、アドリアーニが釈放され帰ってきました

イジドールもサビーナも大喜び

アドリアーニは宿に行き釈放されたお祝いだと皆に奢るといいます

(羽振りがいいので、アウトローと思われる)

そこでルーマニア人に、密告したのは誰だと詰め寄るんですね

さらに誤ってルーマニア人に怪我をさせてしまいます

怒った村人たちはロマの集落を焼き払います

アドリア―二が逃げた小屋も焼かれてしまう

そのときステファンとサビーナは川辺で愛し合っていました

集落に戻るとロマたちは追い出され、テントは全て焼き尽くされ

小屋からはアドリア―二の焼死体が見つかります

演奏に出かけているイシドールを迎えに行くステファンとサビーナ

アドリア―二の死を伝えるとイシドールは車から飛び出し慟哭します

 

「何をやってるんだ、俺は」

車を降りたステファンは、全てのカセットテープを棄て

ひとり静かに踊るのでした

たぶんステファンはロマの音楽を知ってもらい(販売し)

世話になっているイシドールにお返ししたり(掃除したら怒られるから 笑)

ロマの人々を支援しようとしたのではないでしょうか

 

でもそれって、震災などの支援もそうですが

こっちがよかれと思ったことを、押し付けているだけかも知れない

古着は本当に必要とされているのか

サイズや汚れを仕分けするボランティアの苦労を考えているのか

迷惑な支援物資かどうか、よく考えてから送ったほうがいい

大切なのは困ってる人の声を、そこで働く人たちの要望を

現実的かつ効果的に聞くこと

ロマだって、僅かなお金を貰って幸せになれるわけじゃない

差別という根本的な社会問題の難さ

それでも生きていかなきゃならない

たとえどんなに虐げられたとしても

 

だからといって重苦しい内容では決してなく

ちょっとエッチで(笑)コメディ的な要素も多く

特に音楽好きには見ていただきたい1

監督のトニー・ガトリフは、父親はアルジェリアカビール

母親はアンダルシア系ロマ人のハーフ

ロマ人やロマ音楽をテーマに映画製作し、高い評価を受けている監督で

作曲家でもあるそうです

 

 

【解説】KINENOTEより

フランスからやってきた青年とロマ(ジプシー)の村人たちとの心の交流を描いた一編。監督・脚本・音楽は「モンド」のトニー・ガトリフで、ロム系の血を引くという彼は、『Les Prices』『Lacho Drom』(日本未公開)に続き、この作品で流浪の氏3部作を完成させた。製作総指揮はガイ・マリグナネ。撮影はエリック・ギシャール。美術はブリジット・ブラッサール。編集はモニーク・ダルトーネ。録音はニコラス・ネイジェルソン。出演は「ドーベルマン」のロマン・デュリス、新人、ローナ・ハートナー(97モントリオール世界映画祭主演女優賞受賞)ほか。実際にロマの楽士であるイシドール・サーバンはじめ、ロマの村人たちが出演。97ロカルノ国際映画祭銀豹賞、主演女優賞など計5部門受賞作品。

靴ひものロンド(2020)

原題はイタリア語の「Lacci(ひも)ですが

罠、たくらみ、 策略 、首吊りなわ、 きずな、という意味もあるそうです

これが終盤の「ラベス」(la bestia=獣)という猫の名前にも繋がっていきます

 

巧みな伏線回収と時系列をシャッフルした展開が見事

家具や女性のお洋服がレトロでとても可愛い

エプロン姿までお洒落、さすがイタリア

ただし既婚男性にはホラー以上に怖いかも知れないので注意を(笑)

1980年代のナポリで暮らす4人家族

アルドはローマのラジオ局で朗読の仕事をしていますが

妻のヴァンダ(小言が多い)と些細な喧嘩がきっかけで

ほかの女性と寝ていることを打ち明けてしまいます

ヴァンダが「汚らわしい」「出て行って」と言うと本当に出て行き

帰ってこなります

よくある夫の浮気が原因で家庭が崩壊していく物語ですが

かなりシニカル、気まずさ100%(笑)

その背景にはイタリアでは長らく離婚が認められず

1970年に合法化された後も、5年間の別居を経ないと

協議にさえ入れなかったそうです

ラジオ局に向かったヴァンダは

アルドに子どもたちのために、帰ってきてと頼み

愛人のリディアと対決もしますが夫が戻ることはありませんでした

ふたりの子ども、アンナサンドロナポリとローマを行ったりきたり

しかも夫が子どもたちを友人の家に預けリディアと会っていたことを知り

ヴァンダは親権の100%を求めます

ところがあっさりアルドはそれを認めます

子どもをダシにしても、夫を繋ぎとめることは出来なかった

窓から飛び降り自殺未遂してしまうヴァンダ

大怪我をした母親を介抱したのは子どもたちでした

 

それから何年かしてアルドと子どもたちの面会の日

サンドロは父親に抱きつきますが

美しく成長したアンナの父親に対する敵意が凄い(笑)

この男、家族を棄て

美人で金持ちの愛人とよろしくやってるのに

子どもに嫌われるのは耐えられないんですね

そこでアンナから「サンドロの靴ひもの結び方が変わってる」

「私にも教えて」と言われ心が揺らぐ

さらにヴァンダから「よければ夕食を食べて行かない?」

「オーブン焼きのスパゲッティ」と誘われ、ついつい朝帰り

毎日、高級なデザートばかり食べていたら

家庭の味、おふくろの味が恋しくなってしまった(笑)

ヴァンダとヨリを戻してしまいます

 

そして数十年後、趣味のいい書斎のようなリビング

老夫婦のもとに宅配が届きます

配達員の若い女性に着払いで240ユーロだと言われ

250ユーロ渡し「おつりがない」という彼女に

(チップとして)いいよ、と言うアルド

女性は「素敵な部屋ね」「可愛い猫、名前は?」「バカンスにはどれくらい?」

そしてテーブルの上にある格子柄の箱を見つけ

「絶対開かない箱だ」と説明するアルドに

「私なら開けれる」と答えます

 

彼女が帰ると、領収書を見たヴァンダはこれは210ユーロよ

ぼったくられたのよ、美人に甘い、影で笑われてる・・と

相変わらず小言が多い(笑)

うんざりしながらも、海辺のバカンスを楽しみ帰ると

部屋はめちゃくちゃに荒らされ、しかも猫がいません

必死に猫を探すヴァンダ

あの配達員の女よ、部屋を物色していた、バカンスに行くことも知っていた

 

でもアルドの心配は猫でも

現金や、貴重品がなくなってるかも知れないことじゃない

格子柄のカラクリ箱の中に入っていたもの

数々のポーズのリディアのヌード写真、それがなくなっている

ヴァンダに見つかる前に見つけねば

あるいは盗んだ写真で脅迫されるかも知れない

そんな写真撮らせる女も女だけど

(今の時代なら、なおさら安易に裸なんて撮らせちゃいけません)

いつまでも大事に取っておく、男あるある(笑)

 

もう遅いから君は寝なさい

猫が戻ってくるかもしれないし、僕が起きて片付けているよ

でも写真は見つからない

さらに翌朝、ページの開いた辞書を見つけたヴァンダが

アルドがつけた愛猫のラベス」という名前が

ラテン語で「荒廃」「崩壊」という意味だと知り憤慨するのです

しかもタンスの下になにかあるのを発見

これが「ラベス」の世話を頼まれた

アンナとサンドロの両親への復讐だったとは

 

ふたりは愛する父と母のため「いい子」で居続けました

でも「靴ひも」の結び方は母の罠だった

復縁した後も両親は喧嘩ばかり

おかげでアンナはすっかり蓮っ葉に(笑)

サンドロは女性にモテますが

安定した家庭をもつことが出来なくなっていました

 

両親の家でカラクリ箱を空けて見せるサンドロ

しかもリディアと別れた後もほかに女がいた

ママも浮気をしていたのよ、とアンナ

じゃあ、ふたりの不倫の証拠を探そうと

家中の本、CD、食器、引き出しの中身を片端からぶち撒け

溜まりにたまった憤怒を晴らしてせいせい(笑)

ラベスを連れて引き揚げます

(ママの不倫の証拠はどうなった 笑)

 

妻が不倫した夫に復讐する話はあるけど

成長した子どもたちが両親の仲を破壊しようとするとは

いまさらこの優柔不断な夫と妻が別れることはないと思いますが

過去の話を持ち出され、更に愚痴られるのは間違いないでしょう

 

浮気の代償は恐ろしいですね(笑)

ラストの音楽と同じ、一生繰り返されるロンド



【解説】映画.COMより

「ワン・モア・ライフ!」「ローマ法王になる日まで」などで知られるイタリアの名匠ダニエレ・ルケッティが、ドメニコ・スタルノーネの小説「靴ひも」を映画化した家族ドラマ。
1980
年代の初頭。ナポリで暮らす4人家族の平穏な日々は、父アルドの浮気によって一変した。両親の激しい口論や父の魅力的な愛人、壊れていく母ヴァンダの姿を見つめながら、子どもたちはローマとナポリを行き来する。数年後、離散していた家族はふとしたきっかけで再び一緒に暮らすことに。それからさらに月日は流れ、アルドとヴァンダは夏のバカンスへ出かけるが、帰宅すると家は激しく荒らされており、飼い猫がいなくなっていた。
アルドとヴァンダの若き日を「幸福なラザロ」のアルバ・ロルバケルと「輝ける青春」のルイジ・ロ・カーショ、老年期を「息子の部屋」のラウラ・モランテと「ボローニャの夕暮れ」のシルビオオルランドがそれぞれ演じた。「イタリア映画祭2021」では「靴ひも」のタイトルで上映。

2020年製作/100分/G/イタリア・フランス合作

「第36回高崎映画祭」に行ってきました。その2

2023/3/19

36回高崎映画祭授賞式が

高崎芸術劇場大ホールで行われました

高崎映画祭とは、市民有志のボランティア団体である

高崎映画祭事務局によって運営され、スポンサーは地元の企業や支店

選考方法は、事務局スタッフで構成された審査員により選定されるということ

日本アカデミー賞のように

「今年は松竹の年ね」みたいな(笑)しがらみがなく

真に映画の街として映画を盛り上げたい

新進の監督や俳優を応援したい

ミニシアター系のマイナーな秀作をもっと見てほしい

という思いが伝わりました

派手な演出はなく、すでに受賞は発表されており

監督や俳優、受賞者たちが壇上に現れると

会場に集まった約700人の映画ファンから拍手が沸き起こります

司会は俳優の渋川清彦さんと

ラジオ高崎田野内明美さん

 

最優秀作品賞 三宅唱監督

最優秀俳優賞 岸井ゆきの

「ケイコ 目を澄ませて」 

 

最優秀監督賞

「春原さんのうた」 杉田協士監督

 

最優秀助演俳優賞 永山絢斗

「LOVELIFE」

 

最優秀新進俳優賞 佐々木詩音 諏訪趣理

新進監督グランプリ 工藤梨穂監督

「裸足で鳴らしてみせろ」



最優秀新人俳優賞 嵐莉菜

「マイスモールランド」



最優秀新人俳優賞 大沢一菜

新進監督グランプリ 森井勇佑監督

「こちらあみ子」



受賞した監督、俳優のみなさま

おめでとうございます



最後に岸井ゆきのさんのスピーチから

「高崎映画祭は希望だなと思いました」

「みなさんが映画が好きで、ものづくりに対しての真摯さ」

「誠実さが伝わってきました」

「第36回高崎映画祭」に行ってきました。その1

2023/3/19

初めての高崎にやってまいりました(笑)

高崎駅でカリスマ映画ブロガーfpdさんと

群馬のハリソン・フォード、徳さん(勝手に言っています 笑)と待ち合わせ

高崎駅にはたくさんの音符やダルマのオブジェ

徳さんいわく高崎は映画と音楽とダルマの街なんだそうです

「高崎映画祭」は授賞式だけでなく

期間中に受賞作品などの上映会のイベントがあるのですね

授賞式をもっと面白くするために

徳さんが映画雑誌や新聞のコピーをもってきてくれました

fpdさんからは、これまた貴重なDVDいただきました

ドン・テイラー監督の「5人の軍隊」で丹波哲郎も主演

脚本はなんとホラー映画の鬼才ダリオ・アルジェント

見るのが楽しみです

ランチは日高屋で中華セット

もちろん昼間からビール(笑)

授賞式のチケットは2500円で映画観賞券込み

fpdさんは最優秀作品賞を受賞した「ケイコ 目を澄ませて」

すでに鑑賞済みの徳さんと

邦画はバリアフリー上映でないと見れない私は

イタリア映画「靴ひものロンド」

表向きはうまくいったように見えても

夫婦の不和が最終的に子どもに与える影響・・というストーリー

詳しいレビューはまた後日

上映までの時間、徳さんが高崎を案内してくれました

新しいビルや商業施設と、昭和レトロが入り混じっていて面白い

まずは高崎電気館、1913年(大正2)開館

当時は映画館でなく電気館という呼び名だったんですね

古い映写機が展示していて

いまでも古い映画はフィルム上映しているそうです

オールドファンにはたまりませんね

中央銀座商店街にある和菓子屋さん「観音屋」

徳さんが「有名なんだよ」と

高崎名物の「観音最中」を買ってくれました

見た目も可愛い

小豆とごま、2種類の餡子がびっしり入っています

何個でも食べれるやつ(笑)

徳さん、ありがとう!

そこから群馬音楽センターへ

チェロの形をしているのは電話ボックス

映画「ここに泉あり」

高崎市民オーケストラ(現・群馬交響楽団)が成り立つまでのストーリーで

主演した岸恵子さんが 2016年の「高崎音楽祭」に招かれ

当時の撮影秘話を語ったそうです

上映時間が近づいたので「シネマテークたかさき」へ

この劇場も趣がありますね

映画祭と単館がタッグを組むのは

地元の人間じゃなくても映画ファンとしては嬉しい

徳さんがいろいろ教えてくれておかげで

高崎を何倍も満喫できました

映画が終わるとfpdさんが「シネマテークたかさき

まで迎えに来てくれました

いよいよ授賞式、高崎芸術劇場に向かいます

 

その2に続く

ハッピーホワイトデー2023その3♡四国ぷりん畑届きました♪

はてなブログの四国親善大使、ギドラさんから

「四国ぷりん畑」なるものが届きました

これ絶対女性が喜ぶやつ(笑)

開発にはFM局の女子アナウンサーも協力

牛乳、卵は一切使っていない豆乳ぷりん

ソースは四国4県の名産品

ほうじ茶、文旦、さぬきひめ(いちご)、鳴門金時

これは牛乳や卵アレルギーのお子さんのいる家庭や

動物性食品を一切口にしないヴィーガン(ビーガン) の方々にとっても

嬉しいスイーツですね

しかも冷凍なのでいつでも常備しておけます

冷蔵庫で解凍して、さらに可愛く盛り付けましょう

そう思って仕事から帰ると、なんだか箱が軽い

 

・・・

 

・・・

 

1個しか入っていないんですけど~(汗)

一応私の分は残しておいてくれたってこと?

これは撮影会失敗できません(笑)

プリンといったらプリンアラモード

フルーツと盛り付けましょう

いちごの季節なのでいちごがいっぱい

ギドラさんのためにハート型に切ったのがわかるかな(笑)

プリン、ぷるぷるー

肝心のソース、ソース!

鳴門金時のソース見せなきゃ

底からすくい出すよ

ぐちゃぐちゃになっちゃった(泣)

ギドラさん、ごめんねえ

四国親善大使の助手になれませんでした(くっすん)

 

味はとにかく上品

自然な甘味で、高級料亭のスイーツみたい

ラベルもお洒落だし、お取り寄せに絶対お薦めです

高知のチャールトン・ヘストンことギドラさん

ご馳走さまでした♪ 

 

今日も幸せになれたベベちゃん

プリンは綺麗に撮れなかったけど(笑)

 

 

ハッピーホワイトデー2023その2♡中山製菓 ベイクドクッキー届きました♪

映画ブログのカリスマブロガーでありスィーツ王子

fpdさんからベイクドクッキーの詰め合わせが届きました

春休み中の息子がいるので素直にありがたい(笑)

「映え」目指して、いちいち袋から出してみた(笑)

いろいろあって美味しそう

先日のたっふぃーさんから頂いた

ラム酒のカクテルの記事が好評だったので

調子に乗って今回もやってみた

 

その名も、おうちで「コールドストーン」風アイスを作って見よう!

ポリ袋に砕いたクッキーを入れます

スーパーカップをレンジ500W30~40秒加熱し加えます

よく混ぜたら冷凍庫に戻してもういちど固めます

ワッフルボールがあれば、なお本格的だけど

めっちゃ、「コールドストーン」風

コーヒーに浮かべてフロート

コーヒーとバニラとチョコクッキーがめっちゃあう!

 

続いてはクッキーベイクドチーズケーキ

フードプロセッサーにチーズケーキの材料を全て入れます

クリームチーズや卵を常温に戻す必要はありません

レシピはクリームチーズの箱の裏に書いてあるもの(今回は半分の量)

よく混ぜたら紙コップに入れる

砕いたクッキーを入れて、炊飯器に入れ「炊飯」ボタン

炊き上がったら取り出して冷まします

 

失敗ゼロ、盛り付けの必要もなし(笑)

チーズケーキはスフレのようにふわふわで、クッキーとの相性も抜群

信じられないくらい簡単で美味しいから、みんなも作ってみてね

 

おまけ

映画とスイーツのおススメ本

映画の中のお菓子たち 吉田 菊次郎 

ローマの休日恋人たちの予感ブリジット・ジョーンズの日記

マイ・フェア・レディ・・・12本の洋画のあらすじと見どころ

登場するお菓子をレシピとともに紹介する「二度美味しい」 1

 

シネマ・スイーツ あの映画に出てきた!お菓子のレシピ集 ぴあ

アメリ」のクレームブリュレ「ショコラ」のチリ・スパイス入りドリンク

マーサの幸せレシピ」のフランボワーズのミルフィー

花様年華」の黒胡麻初恋のきた道」のねぎ餅、などなど

ポップキュートなデザインで見るだけで楽しい
映画のガイドブックとしても愉しめる1册



映画も、スイーツも人を幸せにするね

fpdさん、美味しいクッキーありがとうございました♪