西部戦線異状なし(2022)

原題は「IM WESTEN NICHTS NEUES」(西洋で新しいことは何もない)

世界で最悪の老害は戦争

 

今もプーチンキリル総主教やその側近のせいで

その戦争に加担している国々のせいで

ロシアとウクライナの将来ある若者が死んでいるのです

将来は医者に、技術者に、芸術家になっていたかも知れない若者

 

1930年版「All Quiet on the Western Front アメリカ映画

タイトルの、繰り返される無線の声は有名なラストシーン

第一次世界大戦開戦から3年目の1917

序盤の愛国心ある老教師のスピーチに感銘を受けた

パウル、アルベルト、フランツ、ルートヴィヒの17歳の学生4人が

ドイツ帝国陸軍に入隊するというプロットはほぼ同じ

それが戦死者の軍服とも知らず嬉々として受け取る

だけど勝戦国にも敗戦国にも、名誉の死などひとつもない

むしろ犬死といっていい

年寄りの政治家が暖房の効いたテーブルでシェフのご馳走を食べながら

戦死者を英雄だとほざき、メディアをコントロールしているだけ

戦場の現実を知らない国民はそれを真に受け

純粋で幼い少年たちが、国のため、栄誉のため

男であることを見せるため、志願兵になる

母親だけはいつの時代もまとも

「あなたに戦争は無理」

戦場に就いて初めて母の言葉の意味を知るのです

死ぬか生きるか、殺すか殺されるか

だけど、そんな間にも楽しいことはあった

攻撃のないときの戦友とのつかの間の団らん

盗んだガチョウを皆で食べる

同じ頃、マティアス・エルツベルガー(ドイツの左派的政治家←のちに右派に暗殺)は

連合国と休戦協定をしようとしていました

しかし連合国最高司令官のフェルディナン・フォッシュは交渉の余地を与えず

72時間以内に連合国の条件を受け入れるよう通告します

それは無条件降伏を意味するものでした

パウル・フォン・ヒンデンブルク元帥は連合国の条件を受け入れ

1111日午前11、ドイツと連合国が休戦する協定がなされます

戦争終結に浮かれ、酒を飲み祝うドイツ兵

それは連合軍も同じ

しかしフリードリヒ将軍だけはまだドイツの勝利と名誉を信じていたのです

兵士たちを集め

1045分、連合軍へ攻撃するよう命令します

従わない者は銃殺

どちらにしても兵士を待っているのは死しかないのです

本作が他の戦争映画と違うのは

戦友、仲間というテーマがメインなこと

もちろん何より家族が大事だし、敵を倒すことが目的

でも、いまここにいる親友の死がいちばん辛いということ

それは敵兵に対しても同じこと

言葉が通じなくても家に帰りたい気持ちは同じ

彼らにも彼らを待つ家族がいるのだから

そして本作が教えていることは

勝戦国が敗戦国から摂取する仕組みを無くさない限り

戦争は無くならないということ

(これ国連に言っていいほど、我ながら名言)

 

 

透明で青みがかった美しい映像

北の冬を知っている人ならわかる

雪は青い、澄んだ湖のように

そして物凄く寒い、氷点下の体感

その美しさがより哀しみを増す

私の予想では、ドイツ映画なので(笑)

作品賞は難しいと思うのですが

アカデミー賞がノミネートしただけでも成長したがな)

美術賞、音響賞、視覚効果賞あたりは

アバター」と競うのではないでしょうか

カメラは素晴らしい、撮影賞は受賞するかも知れません

ほかの作品は見ていないのでわかりませんけど(笑)

毎年言ってるけど、日本の映画会社には

アカデミー賞前にノミネート作品を上映してほしいもの

どういう伝統かはわからないけど、これも老害でしょう(たぶん)



 

【解説】ウィキペディアより

西部戦線異状なし』(ドイツ語:Im Westen nichts Neues)は、エーリヒ・マリア・レマルクによる1929年の同名小説を原作とした2022年のエピック・反戦映画である。エドワード・ベルガー(英語版)が監督を務め、フェリックス・カマラー、アルブレヒト・シュッフ、ダニエル・ブリュール、ゼバスティアン・フールク、アーロン・ヒルマー、エディン・ハサノヴィッチ、デーヴィト・シュトリーゾフらが出演している。第一次世界大戦末期を舞台とし、理想に燃える若きドイツ人兵士のパウル・ボイメルを描いている。仲間と共にドイツ軍に入隊したボイメルは戦争の現実を目の当たりにし、英雄になるという当初の希望を打ち砕かれながらも生き残るために最善を尽くす。映画では原作小説にはない休戦交渉を描いたパラレルストーリーが追加されている。

西部戦線異状なし』は2022912日にトロント国際映画祭で初上映された後に20221028日にNetflixでストリーミング配信された。20228月に第95アカデミー賞国際長編映画賞のドイツ代表作としての出品が発表され、124日にノミネートが決定。同時に作品賞を始め、脚色賞、音響賞、歌曲賞、視覚効果賞、美術賞にもノミネートされている。

映画は原作の反戦メッセージに忠実であるとして批評家から高評価を得た。またナショナル・ボード・オブ・レビューのインターナショナル映画トップ5に選ばれた。

 

イニシェリン島の精霊(2022)

原題は「The Banshees of Inisherin」(イニシェリンのバンシー)

バンシーとはアイルランドに伝わる(古墳や塚に住む)妖精

家族の死を告げにやってくる女性のこと



監督のマーティン・マクドナー英国とアイルランド二重国籍

劇作家の中でもアイルランド文学の最も重要なひとりと見なされているほど

アイルランドに並々ならぬアイデンティティを持っているそうです



アイランドにはアラン諸島という島々があり

マクドナーの祖父母がアラン諸島の島出身ということで

子どもの頃からマクドナーはアラン諸島を訪れたり

話を聞かされていたのでしょう

舞台は1923架空の島、イニシェリ

海の向こう側のアイルランド本島で内戦が起き

大砲や銃の音が島まで響いてきています



人口は僅か300人、電気もガスもまだ通っていません

閉塞的なその島の男たちの楽しみといえば

たった1軒のパブで飲むだけ

その日も牛飼いのパードリック(コリン・ファレル)は

親友のコルム(ブレンダン・グリーソン)を飲みに誘いに行くと

なぜか彼は出てこない

しかもパブでは無視され口もきいてくれない

「下らない話で自分の残りの人生の時間を無駄にしたくない」と

絶縁されてしまうのです



わかる(笑)

私的にはすごく共感できました

パードリックは本当に馬鹿なんですよ

空気は読めない、飲めば絡む、そのことを全く覚えていない

でも悪い奴じゃないんです、純粋な馬鹿

コリン・ファレル、主演男優賞いけるかも知れません(笑)

お互い独身で時間もある

コルムは間抜けなパードリックを可愛がり

長年付き合ってきたのでしょう

しかし酔ったパードリックに

2時間ロバの糞の話を聞かされたことがきっかけとなり

いやになったのです



もう老い先長くない

好きな音楽に打ち込みたい

静かな時間を過ごしたい

映画の中では突然のことのようですが

コルムは何度もパードリックにそのことを伝えたと思うんですよ

でもパードリックは理解できない

 

コルムは強硬手段に出るしかなかった

嫌いになった、話しかけないでくれ

もし話しかけたら自分の左手の指を1本ずつ切り落とすと脅すわけです

それはバイオリンを引くために大切な指

パブの仲間は本気だと、話しかけないほういいと

パードリックにアドバイスするわけですが

パードリックはそこまで言われてもわからない

ちょっとの間距離をおけばいいだけなのに

それさえもできない

しかもコルムが女性ヴォーカルや音大生たちと演奏すれば

嫉妬でキレてしまう

次の日酔いが醒めれば全く覚えておらず自己嫌悪

あれほど「話しかけないでくれ」と念を押されているのに

謝りに行く、しかもしつこく

怒ったコルムは人差し指を切断し

パードリックの家の玄関に投げつけに行きます

そこでパードリックがとった行動は

その指を洗いコルムの家に届けようとします

さすがに妹のシボーンが止めます(笑)

(嫁に行かなかったのは兄のせいだろう)

そんなパードリックにつきまとうのが

警察官ピーダーの息子ドミニク

彼はパードリックと同じ、本能の赴くまま

正直すぎて嘘をつけない

父親から殴られています

 

パードリックは牛乳の配達と集金に行った雑貨屋で

しかもピーダーの前でドミニクを虐待していることをばらすんですね

ピーダーに思い切り殴られてしまいます

倒れたパードリックを助けてくれたのはコルムでした

パードリックを馬車に乗せ送っていく

コルムはパードリックのことを本当に嫌いなわけじゃないのです

 

ある夜、パードリックがドミニクとパブで飲んでいると

コルムがピーダーと親しげに話しています

またもやパードリックは嫉妬と怒りで酒をあおり、絡みに行きます(笑)

パブの皆はこれはヤバイ、ドミニクに妹のシボーンを呼びにやります

コルムが音楽の偉大さを語るうえで

優しさは(何年かは残るけど)永遠に残らない

だけど音楽は残ると説明しても

パードリックはモーツァルトもベートーベンも知らない

(ちなみにシボーンのほうがコルムよりモーツァルトに詳しい 笑)

でもコルムはこれまでで最も興味深い話だったと笑い

パードリックのことをもう一度好きになってもいいと話します

 

そのことをドミニクから聞いたパードリックは

コルムと仲直りできるかもと思います

しかしパードリックがコルムに会いに来た音大生のバイオリン弾きを

「父親がパン屋の車に轢かれた」と嘘をつき本土に返したことから

ドミニクに「意地悪だ」と引かれてしまったうえ

「イニシェリン島の精霊」という曲が完成したと喜ぶコルムに

曲が完成したお祝いにパブでビールを飲もうと誘います

だけど、バイオリン弾きを追い出したことを打ち明けてしまいます

パブにコルムはやって来ませんでした

 

コルムは左手の残りの指を全部切り落とし

(ワンコがけなげだぜ)

パードリックの家の玄関に投げつけていました

パードリックが可愛がっていたロバが

その指を誤って食べて窒息死してしまう

ドミニクは湖に落ちて溺死

妹は図書館司書として働くため本土に渡ってしまいます

本当のひとりぽっちになったパードリック

ロバの死をコルムは謝罪し、教会にも懺悔しに行きますが

(この神父がまたしょうもない)

パードリックはコルムを許せず、コルムの家を焼き払うのでした

 

何もかも失ったコルムが清々しいのに対し

パードリックはこの先もずっとコルムを恨み続けていく予感

物語は内戦をふたりの男に例えているそうです

同じ民族で、同じ宗教にもかかわらず、争う

それは相手の気持ちや考えを、理解しようとしないこと

自分の考えだけを押し付けようとすること

 

でもどんなに浅はかに見える人間にも、やさしさはある

ピーダーも酷い父親だったけど、息子のことは愛していたのです





【解説】映画.COMより

スリー・ビルボード」のマーティン・マクドナー監督が、人の死を予告するというアイルランドの精霊・バンシーをモチーフに描いた人間ドラマ。
1923
年、アイルランドの小さな孤島イニシェリン島。住民全員が顔見知りのこの島で暮らすパードリックは、長年の友人コルムから絶縁を言い渡されてしまう。理由もわからないまま、妹や風変わりな隣人の力を借りて事態を解決しようとするが、コルムは頑なに彼を拒絶。ついには、これ以上関わろうとするなら自分の指を切り落とすと宣言する。
ヒットマンズ・レクイエム」でもマクドナー監督と組んだコリン・ファレルブレンダン・グリーソンが主人公パードリックと友人コルムをそれぞれ演じる。共演は「エターナルズ」のバリー・コーガン、「スリー・ビルボード」のケリー・コンドン。2022年・第79ベネチア国際映画祭コンペティション部門でマーティン・マクドナー脚本賞を、コリン・ファレルがポルピ杯(最優秀男優賞)をそれぞれ受賞。第95アカデミー賞でも作品、監督、主演男優(コリン・ファレル)、助演男優(ブレンダン・グリーソンバリー・コーガン)、助演女優(ケリー・コンドン)ほか8部門9ノミネートを果たした。

2022年製作/114分/PG12/イギリス

 

タレンタイム 優しい歌 (2009)

原題も「Talentime」(マレーシア英語でタレントショーのこと)

日本でも「ファンブック」(2021)が発売されるくらい

一部のファンからは評価がかなり高いようです



マレーシア映画は初めてだと思うのですが

監督であるヤスミン・アフマドは(2009脳卒中により他界)

イスラム教によって「禁じられている」とされている

出来事や関係を描くことで、国内外で物議を醸し

マレーシア映画「最初の」ニューウェーブの中心人物だったそうです

冒頭の30分くらいわかりにくいことと

ストーリーの繋ぎに粗削りなところはありますが

終盤は泣きそうになりました(笑)

 

過去は変えられないけど、未来は変えられる

それが出来るのは若者たちだということを教えてくれる

マレーシアのある高校、音楽教師の主催で

ダレンタイムが今年も開催されることになりました

ふたりの男性教師の会話を、いちいちゲイじゃないかと勘違いする

ムスリムの教師が可愛い(笑)



予選で選ばれた7名の生徒と

くじで選ばれた7人の教師が(教師の部門は中止になる)

歌や踊りなどを披露し優勝者には賞金が支払われます

また、出場が決まった7名の生徒には送迎係がつきます

ピアノと歌の上手なムルー(マレー系ムスリム)の送迎係に選ばれたのは

マヘシュ(インド系ヒンドゥー)でした

ハンサムで寡黙なマヘシュにムルーは一目惚れ

しかし彼の叔父が結婚式を挙げる日

叔父が喪中の隣人(ムスリム)に刺されて死んでしまい

マヘシュの母(叔父の姉)はショックで寝込んでしまいます

ムルーは送迎のお礼を言っても無視をし続けるマヘシュに

叔父さんが死んだのは気の毒だけどあまりに失礼だと怒ります

しかし友人のシャフィー(マレー系ムスリム)から

マヘシュが聴覚言語障害者であることを教えられるのです

 

このわだかまりの背景には、2001カンポンメダン暴動があるんですね

それはカンポンメダンという小さな村の結婚式と葬式から始まった

インドとマの宗派間による対立で

暴動はエスカレート、やがて各地に広がって行ったのです

シャフィーは転入したクラスで

同じく二胡でダレンタイムへの出場が決まってる

優等生のカーホウ(中国人)からカンニングをしたと訴えられます

そこで先生がシャフィーに再度テスト(さらに難題25問)をすると

シャフィーはそこでも満点でした

 

先生がカーホウに理由を聞くと

成績が1番でなければ父親に殴られるというのです

ベンツに乗って迎えに来る父親

さらにシャフィーは母子家庭で

たったひとりの肉親である母親は末期脳腫瘍と診断されていました

薬の副作用で苦しむ母親

「たかが嘔吐じゃないか」「排便中なら失礼するがね」

車椅子で見舞いにくる男性がやさしい

彼はお迎え(死神)だったのだろうか

シャフィーの母親が彼から苺を受け取ったとき

それは死を意味するものでした

 

マヘシュがろう者だと知り

ムルーは自分が酷い態度をとったことを謝りました

だけど言葉が通じなくても、宗教が違っても関係ない

恋のチカラは偉大

好きな人の顔を見ているだけで幸せ(笑)

ムルーのおばあちゃんはイギリス人なので

他のムスリムより考え方がグローバルなのでしょう

家族は平気で下ネタ言いますし(笑)

 

だけどマヘシュの母親はマヘシュがムスリムと付き合うことを許さない

かっての暴動では家が焼かれ、今度は弟まで殺されたのです

でも結婚式の前日、死んだ叔父はマヘシュにメールを出していました

叔父はかってムスリムの娘と結婚の約束をしていたといいます

しかし家族に反対されて諦めた、彼女のことを傷つけた

叔父が35歳まで結婚しなかったのは

いつか彼女が戻ってくると信じていたから

でも彼女が病気で死んだことを知った、彼女も生涯独身だった

だからお前は好きな女性を諦めちゃいけない

そしてついにダレンタイムの日

ムルーはマヘシュに恋する気持ちを歌う

シャフィーは天国に逝った母への思いを

(オーディションの時の明るい曲との対比が哀しい)

そこに現れたのが二胡を持ったカーホウでした

シャフィーとカーホウのコラボ

 

音楽は世界を繋ぐ、人と人を繋ぐ

こんな簡単なこと、なぜ私たちは忘れていたのだろう

ダレンタイムで誰が優勝したかはわかりません

いつものように公園のベンチに座るムルーとマヘシュ

そこにはいつの間にか、たくさんの赤ちゃんが集まっていました

 

宗教も、人種も、対立も、まだ何も知らない赤ちゃん

どう教えるかは、私たち次第です





【解説】映画.COMより

2009年に他界したマレーシアの女性監督ヤスミン・アフマドの長編映画としての遺作となった作品。音楽コンクール「タレンタイム」(才能の時間=タレントタイム)が開催される高校で、ピアノの上手な女子学生ムルーは、耳の聞こえないマヘシュと恋に落ち、二胡を演奏する優等生カーホウは、成績優秀で歌もギターも上手な転入生ハフィズを嫌っていた。コンクールに挑戦する生徒たちの青春を描きながら、マヘシュの叔父に起きる悲劇や、ムルーとの交際に強く反対するマヘシュの母、闘病を続けるハフィズの母など、民族や宗教の違いによる葛藤を抱えた人々の様子を通して、多民族国家としてのマレーシア社会を映し出す。

2009年製作/115分/マレーシア

 

ホワイト・ノイズ(2022)

原題も「White Noise (白色雑音)

noise containing many frequencies with equal intensities”

(等しい強度の多くの周波数を含む雑音騒音をかき消すためのノイズ )

のことだそうです

原作は1985年発刊のドン・デリロの同名小説

2022年風に合わせて脚色していると思うのですが

何気Panasonicトヨタカローラなど日本製品が登場しています

ストーリーを単純にいえば

死への恐怖を感じる人々の物語(単純すぎるだろ 笑)

ノア・バームバックの「噛み合わない会話」はここでも同じ

胡散臭く、やがてカオスとなっていく(笑)

夫のジャック(アダム・ドライバー)は

恐怖の謎を解くため「ヒトラー学」を研究し

妻のバベット(グレタ・ガーウィグ)は

恐怖を和らげるため謎の未認可薬を飲んでいます


ある日、化学廃棄物を積んだ巨大タンクローリーと列車が衝突し爆発

煙はやがて暗雲となり毒の雨を降らせます

人々はパニックになり我先に逃げようとする

車は大渋滞

やがて騒ぎは収まりますが

ジャックはガソリンスタンドで雨に打たれたせいで

いつかはわからないけど、いつかは死ぬ(あたりまえ)

死の宣告を受けます

そのうえバベットの飲んでいた謎の薬「ダイラー」の入手先が

Mr.グレイという男であることがわかります

しかもバベットは新薬のモニターになるため

Mr.グレイと寝たというのです

ジャックは同僚でアメリカ文化の教授である

マレー(ドン・チードル)から貰った小型拳銃を持ち

Mr.グレイ(ラース・アイディンガー)を探し殺しに行きます

バベットの「妻が浮気したら相手の男を殺しに行く」の

予言は本当だった(笑)

そこにバベットが駆け付け、ジャックはバベットと一緒に

撃たれたMr.グレイを病院に運ぶのでした

死は恐怖

セックス、薬、食品、化学物質、情報の氾濫、オカルト

知れば知るほど、死の恐怖は育っていく

この世のすべてのものに完全に安心なものなどないのです

注目はMr.グレイの手の甲に傷跡(聖痕)があること

結局アンタがイチバン胡散臭いのかい(笑)

人々を苦しめ、殺し合いをさせている張本人

ラストはインド映画風に(笑)

スーパーマーケットで買い物するジャックの一家

常連客や従業員と一緒にダンスするのでした

曲はこの映画のために書き下ろしたという

LCDサウンドシステムの5年ぶりの新曲「new body rhumba

ありがとう!ジェームス・マーフィー

ありがとう!バームバック(笑)



【解説】映画.COMより

「マリッジ・ストーリー」「フランシス・ハ」のノア・バームバック監督が、アダム・ドライバーを主演に迎えて描く風刺的な人間ドラマ。
原作は、アメリカの作家ドン・デリーロによる同名小説。化学物質の流出事故に見舞われ、死を恐れるあまり錯乱してしまった大学教授が、家族とともに命を守るため逃走する。現代アメリカに生きる家族が死を身近に感じる環境に置かれたことで、愛や幸福といった普遍的な問題に向き合っていく姿を描く。
主演は、「スター・ウォーズ」シリーズのカイロ・レン役で広く知られ、「マリッジ・ストーリー」でもバームバック監督とタッグを組んだアダム・ドライバー。共演には、MCUマーベル・シネマティック・ユニバース)作品のジェームズ・“ローディ”・ローズ/ウォーマシン役でおなじみのドン・チードル、バームバック監督の公私にわたるパートナーでもタッグを組んだアダム・ドライバー、「レディ・バード」のグレタ・ガーウィグ2022年・第79ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。Netflix20221230日から配信。一部劇場で同年129日から公開。2022年製作/136分/Gアメリ

 

アバター ウェイ・オブ・ウォーター(2022)

原題もAvatar: The Way of Water

13年ぶりとなる続編

さすがに前作の内容をあまり覚えていなくて(笑)

復習しておけばよかったと後悔

 

でもストーリーそのものは難しくないので

前作を見ていない方でも大丈夫だと思います

しかもジェームズ・キャメロンはスキューバダイビングの

大の愛好家ということで

海中シーンは本当に水中浮遊しているかのような感覚

毎秒48コマの HFR(ハイフレームレート)という

ものすごい技術を導入しているそうですが

俳優に関しては、誰が演じているか

全くわからないレベルにまで到達しています(笑)

地球からはるか彼方の星パンドラ

海兵隊員のジェイクはナヴィの女性で

オマティカヤ族のネイティリと結婚

一族の首長となり長男ネテヤムと次男ロアクと長女のトゥク

キリ(故グレース・オーガスティン博士の娘で父親は不明)

スパイダー(故マイルズ・クォリッチ大佐の息子)を養子に迎え

平和に暮らしていました

ところが再び人類(スカイピープル)がパンドラに現れ

森を焼き尽くし先住民たちを襲来します

その目的のひとつはジェイクを殺すこと

マイルズ・クォリッチ大佐ら、戦死した元軍人たちの人格データーが

アバターに移植されナヴィとなり蘇ったのです

ジェイクは家族を守るため、森を棄てる決意をしますが

逃げる途中、スパイダーがマイルズに捕まってしまいます

海の島々で暮らすメトカイナ族に助けを求めに行くと

メトカイナ族の族長であるトノワリもその妻のロナルも

息子のアオヌングも警戒しますが

ナヴィの掟に従って受け入れるしかありません

アオヌングと仲間は、ロアクやキリを差別し虐めますが

偏見を嫌う娘のレヤは次男ロアクに興味深々

ダイビングの呼吸法などを丁寧に教えるのです

どちらかといえば思春期の少年少女の成長と冒険がメイン

キリには不思議な能力があって

他のオマティカヤ族と違うことに悩んでいました

だからナヴィではない人間のスパイダーに親近感を持っているんですね

ロアクは皆を助けようと何かしても失敗してしまう

優秀で父親のお気に入りの兄ネテヤムに劣等感を抱いています

傷付いた仲間外れのトゥルクン(鯨)のパヤカンに

友情を感じるようになります

(鯨と手話←でも鯨は喋れる 笑)

このトゥルクンの脳みそには人間が若返る作用の油があって

高額で取り引きされているんですね

マイルズはスパイダーを(記憶上の息子なので)殺さず通訳として付き添わせ

捕鯨船を乗っ取ってメトカイナ諸島にジェイクを探しに来ます

マイルズは無用に罪のない命を奪ったり、インフラを攻撃する

キャラの強さも登場する時間も、完全に主人公を食っています

キャメロンのお気に入りでしょうか(笑)

キャメロンは10年ほど前からヴィーガンを続けているそうで

ベジタリアンが牛乳や卵やはちみつは食べれるのに対して

ヴィーガンは一切動物性のものは口にしないのですね

それは自由なんですけど、中には過激な動物愛護思想に走る傾向もあって

見ている最中は展開が早くて気が付きませんでしたが

鯨を攻撃するロケット弾に「日浦」と書かれているそうです

これは「日本捕鯨協会」の略称「日捕」ではないかということで

(単に間違えたか、あえて字を変えたかは不明)

見つけた人、動体視力凄いよね(笑)

でも油だけ取って捨てていたのは、昔のアメリカ式だから

日本では全部綺麗に食べます

しかも魚はモリで獲るのはOKってどういうこと

(結局深くは考えていないのか 笑)

そんなキャメロンの来日記者会見を

水族館のイルカショーの水槽の前で行った

日本の映画関係者のデリカシーのなさも相当なものだけど(笑)

マイルズは子どもたちを人質に取り、ジェイクをおびき寄せようとします

ジェイクはひとり立ち向かおうとしますが

その中にレヤもいることがわかり、メトカイナ族も総出

さらに長男ネテヤムが撃たれて死に

母ネイティリの戦士の魂に火が付いた

弓矢ひとつで敵をやっつけ、飛行機を墜落させ、重機だって倒す

最後はキリの不思議な力と

鯨のパヤカンのおかげで家族は海中から助け出されます

 

そして一度は海に沈んだマイルズも

スパイダーによって命を救われるのです

マイルズはこれで改心するのかね

(人格データのコピーで死んでも蘇る設定はどうなった 笑)

ラスト、ネテヤムのお葬式

旅立とうとするジェイクに、メトカイナ族の族長トノワリは

もう仲間だ、ここに残るよう伝えるのでした

たぶん見るたびにツッコミどころが発見できるのでしょうが(笑)

この長さ、何度も見れるというわけではない

 

この先、キリの父親は誰なのか

スパイダーとの関係

ロアクとレヤの恋愛へと発展していくのでしょう

人類の移住という最大の問題も残っていますね

5部作構成ですでに「アバター3」は

制作がはじまっているということ

ターミネーター」シリーズのように

「2」でやめておけばよかった、にならないことを祈ります(笑)





【解説】映画.COMより

ジェームズ・キャメロン監督が革新的な3D映像を生み出し、全世界興行収入歴代1位の大ヒット作となった「アバター」の約13年ぶりとなる続編。前作から約10年が経過した世界で、新たな物語が紡がれる。

地球からはるか彼方の神秘の星パンドラ。元海兵隊員のジェイクはパンドラの一員となり、先住民ナヴィの女性ネイティリと結ばれた。2人は家族を築き、子どもたちと平和に暮らしていたが、再び人類がパンドラに現れたことで、その生活は一変する。神聖な森を追われたジェイクとその一家は、未知なる海の部族のもとへ身を寄せることになる。しかし、その美しい海辺の楽園にも侵略の手が迫っていた。
ジェイク役のサム・ワーシントン、ネイティリ役のゾーイ・サルダナらおなじみのキャストが続投し、前作でグレイス・オーガスティン博士役を務めたシガニー・ウィーバーが、今作ではジェイクの養子キリ役をモーションキャプチャーによって演じている。第95アカデミー賞で作品賞ほか計4部門でノミネートされた。

2022年製作/192分/Gアメリ

 

聖なる証(2022)

原題はThe Wonder」(驚き、不思議、素晴らしい)

現代の撮影スタジオにナレーション

「これから映画「聖なる証」が始まる、この物語を信じてほしい」

1862アイルランド人は英国が原因で大飢饉で苦労したと憎んでいた」

このオープニングには、ちょっとびっくりしたんですけど(笑)

キリスト教にとって断食は宗教行為のひとつで

「罪の赦ゆるしと、弱点を克服する力を祈り求め、人を赦す」

という特別な意味があるため

これは映画なんだよ、作り話なんだよ、とわかるよう

配慮しているんですね(たぶん)

1862年、アイルランドの寒村

4ヶ月絶食しても生きている11歳の少女アナの観察を

教会の評議会から依頼され

ロンドンから看護師のエリザベスがやって来ます

観察は修道女と8時間ごと2交代制

健康診断では虚弱気味であるけれど健康

食べない理由を聞くと「天のマナを食べている」と答え

朝夕にはお祈りを唱えています

アナに食べている様子はない

口に入れるのは水だけ

アナが嘘をついているようには見えません

 

アナのことを「聖なる石」(利益をもたらす不思議な力をもっている)と

アナの家にはアナに会うため多くの信者が訪ねてきます

エリザベスは、来客から食べ物を貰っているのかも知れない

「観察」のため面会を禁じさせます

さらに家族との朝夕のお祈りも禁じます

そんなとき、テレグラフ紙のウィル・バーン記者が取材にやって来て

エリザベスと同じ民宿に泊まることになります

 

ウィルはこの村の出身で村の風習をよく知っていました

アナは必ずどこかで食べていると断言します

家族と面会できなくなれば、アナに食事は与えられず命の危険となる

しかし食事を与えられていたとわかれば、家族は教会から破門

住む家を追われ「奇跡の少女」は虚偽の陳述と隠ぺいで裁かれる

どちらにしてもアナを待つのは「死」しかないのだと

ウィルには過去の飢饉で家族を全員

餓死で亡くしたという過去がありました

それも「人間の尊厳」を守る、という教えのせいで

ウィルの言う通り、家族との面会を絶ってから

アナはどんどん痩せ衰えていきます

エリザベスはお祈りの際に、母親がキス(口移し)で

食べ物を与えていたことを知り

再びお祈りするように頼みますが、母親は拒否

このままだとアナは死んでしまう

しかもアナは死んだ兄が地獄の業火で焼かれているという

罪の意識に苛まされていました

兄の魂を解放するためには、断食しなくてはいけないと

エリザベスは断食は1回でいいはず、と諭すと

アナは足りないと答えます

アナ9歳のとき、から“二重の愛”だと教えられ

深夜に結婚して夫婦になり、何度も愛し合ったと告白します

その兄は奇病にかかり死んでしまった

兄が死んだのは私のせいだと母親が言った

死んで償う

16世紀から20世紀にかけて英国では定期的に

Fasting girl」(断食少女)が現われたそうです

何ヶ月も食べていないと主張する、少女とその家族のことで

目的は信者の恩恵にあずかり教区から寄付をもらうこと

さらにバチカンのような高位なところから

奇跡認定されることが目標なのだそうです

母親が食べものを与えていたのはアナを助けるためじゃない

お金と「奇跡の娘」の親になるためだったのです

しかも近親相姦も、兄が病気で死んだのも

アナのせいという記憶の植え付けをしていたのです

(被害者に加害者の罪を償わせる)

日本でも親が病気や困窮を装い

生活保護や養育手当を貰うため)子を学校に行かせないという

ケースがありますが

 

幼い子には親の教えこそが真実

まして罪の意識があると、洗脳されてしまうのもあたりまえ

エリザベスはアナをこの家から、逃がす決心をし

ウィルに協力を求めます

アナとエリザベスはお互いの秘密の名前

アナは「ナン」、エリザベスのことは「リブ」と呼び合っていました

エリザベスはアナに「もうじきアナ死ぬ」

「でも目が覚めた時、ナンに生まれ変わっている」

9歳の幸せなナン」

と暗示をかけ睡眠薬を飲ませます

そして家族がミサに行っている間に

「奇跡の泉」と呼ばれる場所に連れて行く

証拠隠滅のため、家に火を放つ

アナの焼死体は見つからない

エリザベスは評議会にかけられます

 

だけど神様はエリザベスに微笑んだ

ロンドンに戻ったエリザベスは

新しい家族、ウィルとナンとともに

新天地オーストラリアを目指すのでした

そして再び現代のセットで終わるラスト

こういう凝った作りは新しい

 

ただ最近の映画は「児童虐待」や「性暴力」など

見る前に注意書きが表示されるので

おおよその内容が想像できてしまうという弱点(笑)

残念ながら、展開に驚きはありませんでした

 

 

 

【解説】Yahoo!映画より

1862年のアイルランド・ミッドランズ地方。イギリス人看護師のリブ・ライト(フローレンス・ピュー)は、ある調査のため信心深い人々が暮らす集落を訪れる。訪問の目的はアナ・オドネル(カイラ・ロード・キャシディ)という11歳の少女を観察することで、彼女は4か月も食事をしていないにもかかわらず、天の恵みにより生きているという。アナに何が起きているのか突き止めようとする中、彼女の健康状態を心配するリブと村人たちの信仰心が相対する。[Netflix作品]

19世紀半ばのアイルランドを舞台に、4か月も食事をせずに生きている少女を観察するため、敬虔(けいけん)な信者たちが暮らす村を訪れた看護師を描くドラマ。『ルーム』の原作・脚本などを担当したエマ・ドナヒューの小説を、『ナチュラルウーマン』などのセバスティアン・レリオ監督が映画化。『ミッドサマー』などのフローレンス・ピューが看護師、カイラ・ロード・キャシディが少女を演じるほか、トム・バーク、キアラン・ハインズトビー・ジョーンズ、エレイン・キャシディらが出演する。



アトランティックス(2019)

原題も「AtlantiqueAtlantics」(大西洋)

監督のマティ・ディオプはフランス系セネガル

2019カンヌ映画祭グランプリパルムドールに次ぐ賞)を獲得

パルムドール争う史上初の黒人女性監督になりました

ぜネガル映画は初めて

しかも純愛ものかと思ったら、そこから

放火事件→謎の体調不良→白目の女たち→白目の警視、と

サスペンス、やがて予期せぬホラーへ(笑)

この奇想天外な展開を、よくまとめたと感心します

そこにはアフリカの風土や

古くからの超常的な現象に対する風習が

根強く残っているのかも知れませんね

大西洋岸沿いのダカール郊外

近代的な高層ビルがオープンしようとしています

しかし建設労働者たちには何ヶ月も賃金が支払われていません

その中のひとり、スレイマン17歳のエイダは恋しています

しかしエイダは富豪のオマールとの結婚式を控えていました

その夜、スレイマンに会うためエイダは親友のファンタらと

(恋人たちのたまり場になっている)ディオールのバーに行くと

レイマンたちは、恋人に別れも告げず

スペインに仕事を求め船で出発したと告げられます

嫌々オマールとの結婚式を迎えるエイダ

エイダの性格があまりに子どもでイライラする(笑)

招かれた友人たちは豪邸の立派な寝室に大はしゃぎ

そのとき友人のひとりがスレイマンを見たとエイダを呼びに来ました

次の瞬間、寝室から不審火

夫婦で過ごすためのベッドが焼かれてしまいます

幸い火はすぐ消し止められましたが

捜査を担当することになった警視のイッサは

何人もの「スレイマンを見た」の評言から

エイダが放火の共犯だと疑い調査することにします

ぜネガルは人口の94%イスラーム

一夫多妻制4人まで結婚が許可

でもアラブのように戒律が厳しくないというか

女性の肌の露出は多いし(笑)恋愛にもオープンな感じですね

公用語フランス語(本作では現地語ウォロフ語

西洋の文化が入っているからでしょうか

そこに失業問題、富裕層の貧しい人々からの摂取

他国への出稼ぎ労働、という社会問題が織り込まれています

警視のイッサは突然気を失ってしまうという

謎の体調不良に悩まされていました

ファンタも同じように汗とだるさに苦しみ

何かが身体の中に入ったような感覚があると訴えます

ある夜、労働者の恋人たち(全員白目)が集まり

未払いの給料を求めに高層ビルのオーナーの屋敷に集まります

そして深夜の墓場に金を持って来い

でなければビルを燃やすと脅して帰ります

そしてオーナーの家からも謎の不審火

イッサはオーナーの家の警備も引き受けることになりました

オマールの屋敷と同様に、スレイマンを疑うわけですが

レイマンの乗った船が嵐に遭遇し沈没

全員死んだという知らせを受けます

レイマンがすでに死んでいるなら、犯人は誰

結婚式で撮影された動画を慎重に見なおすと

そこに映っていたのは自分の姿でした

イッサは慌てて家に戻り、自分の手首に手錠をかける

日が沈み、気を失うイッサ(録画しているのだろう)

 

ディオールのバーに集まる女たち

鏡に映るのは海で死んだはずの男の姿

女たちは墓場でビルのオーナから未払いの賃金を受け取り

オーナーに自分たちの墓を掘らせるのです

(墓が出来ることで、魂の帰る場所も出来る)

ちゃんと給料が貰えていたら、結婚できた

出稼ぎに出なくてよかった

船に乗らなくてもよかった

死ななくてよかった

死んだ男たちの思いが、愛する女に憑依する

レイマンはエイダと結婚し彼女を幸せにしたかった

その強い念がイッサに乗り移ったのです

(エイダが処女のため彼女に憑依できなかったってこと?)

同じ夜、エイダはイッサ(鏡に映るのはスレイマン)と愛し合います

夜が明けると、ひとりベッドを抜け出し警察署に向かうイッサ

「事件は解決です」と署長にUSBを渡すのでした

 

ファンタは元の姿に戻り、ベッドには大金

エイダは「未来に生きる」と微笑むのでした

「私がエイダよ」

お気の毒なのは、旦那のオマールさん

外国で成功した実業家が、地元で若い奥さんをもらうのは

当たりまえの風習かも知れないし

何も悪いことしていない(むしろ尽くしている)

妻にあそこまで酷い態度取られたら

どんなに優しい男でも、キレてしまうのはあたりまえ

だけどエイダはオマールの許に戻るかもしれないな

なぜならエイダはオマールの妻であることは変わらないし

医師が発行した「処女証明」があるから

イッサ(スレイマン)の子を、オマールの子として産み育てるのです

それが「未来に生きる」決意



イッサはあくまでスレイマンに身体を乗っ取られただけ

でもスレイマンがイッサの身体を永遠に借りるつもりなら

わからないけど(笑)

 

金持ちが貧乏人から摂取するというシステムはどこの国も同じ

本当に幽霊にでもなって呪わないと

世の中は変わらないのかも知れません

 

 

【解説】映画.COMより

俳優としても活躍するフランスの気鋭女性監督マティ・ディオップが長編初メガホンをとり、2019年・第72カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した異色のラブストーリー。ディオップ監督のルーツのひとつでもあるセネガルを舞台に、同国の社会問題を盛り込みながら、許されざる恋に落ちた若き恋人たちを襲う思いがけない運命を、幻想的な映像表現と意表を突くストーリー展開で描き出す。都市開発が進むセネガルの首都ダカール17歳の少女エイダは裕福な男性との結婚を控えていたが、建設現場で働く青年スレイマンと秘密の逢瀬を重ねていた。しかし、給料の未払いが続く職場に耐えきれなくなったスレイマンと仲間たちは、仕事を求めて船でスペインへ旅立ち、そのまま消息を絶ってしまう。失意の中で結婚式の日を迎えるエイダだったが、男たちは思わぬ形で街に戻ってくる。Netflix20191129日から配信。2022423日からシアター・イメージフォーラムの「マティ・ディオップ特集 越境する夢」で劇場初公開(特集上映時のタイトルは「アトランティック」)。2019年製作/106分/フランス・セネガル・ベルギー合作