フェラーリ(2024)

原題は「Ferrari

 

1957年、イタリア

フェラーリ」の創始者エンツォ・フェラーリ59歳アダム・ドライバー

息子を難病で亡くし悲観にくれ、妻ラウラとの関係も

会社の経営も破綻の危機

一方で愛人リナ・ラルディシャイリーン・ウッドリーから

2人の間に生まれた息子ピエロを認知をどうするのか追及されています

エンツォはライバルのフィアットにだけはどうしても負けたくない

フォードから買収の話が来ていると(このとき、まだ話は来ていない)

嘘の新聞記事を書かせたり

ミッレミリア(1,000マイルの公道レース)で優勝し

知名度を上げ会社を立て直そうとします

御年81歳、マイ

ル・マンは大の車好きで

フェラーリ(とホンダ)の愛好家であることでも有名だそうです

確かにフェラーリへの愛は感じましたし

アダム・ドライバーの熱演も認めますが

やはり本作はフェラーリとイタリアに敬意を示して

イタリア人監督とイタリア人俳優に撮らせるべきだと思いましたね

フォードvsフェラーリ」を見ても一目瞭然

イタリア人はイタリア人こそが演じてしっくりくる

アダムは日本人を演じろと言われたら

たぶん日本語訛りも完璧にこなすのだろうけど

日本人から見たら不自然になるのと同じ

そこら辺、ペネロペ・クルスはスペイン生まれだけど

ラテン系だけあっていちばん熱量がわかっている

夫に愛人(というより死語?の妾(正妻ではない妻))がいても

妻としても、ビジネスパートナーとしての立場絶対譲らない

(姑に嫌味を言われ)跡取りが必要なこともわかってる

それでも、自分が生きている間は

隠し子の認知は決して認めないと言い切るのです

自分が半分所有している名義はくれてやってもいい

条件は銃を返して(離婚したり認知したら殺してやる宣言 笑)

見事な演技だったと思います

一方のシェイリーン・ウッドリー実際の愛人

テレサ・テンの「愛人」みたいな女性だったのでしょうか(笑)

自分はともかく、息子のことに関してはもっと

強く出るのが母親として普通だと思うのですが

ずいぶんと奥ゆかしい女性だったんですね

(ラストでピエロフェラーリの副社長になったというテロップは出たけど)

クライマックスはやはりミッレミリア」でレース

狭い道路ギリギリまで大勢の人々が集まり

まさにレースと観客が一体になって盛り上がるという感じ

でもそのことが悲劇に繋がってしまう

子供を含む9名(+身元不明者4名)が

事故に巻き込まれ死亡してしまいます

その(有名である)事故

なんだか1番の見どころになってしまっているんですね

結局エンツォ自身が最も力を注いだのは

美しい車を作ることなのか

カーレースに勝つことなのか

会社を倒産させないことなのか

妻(死んだ息子)への愛なのか

愛人(嫡出でない息子)への愛なのか

エンツォの、いかに車に対する「これ」というこだわり

妻より、息子より、車を愛して愛して止まないというくらいの

美しい車を生み出すための強い執念も見つけられない

ネオレアリズモのような、滅びの美学もない

確かに力作で、お金もかけているし良く出来た映画

でも私の心には、ペネロペとミッレミリアの悲劇以外は

ただの傲慢で半端な男の物語でしかなく、何も突き刺さらなかった

フェラーリと言う歴史を残したことは認めるけど

 

 

【解説】映画.COMより

マイケル・マン監督がアダム・ドライバーを主演に迎え、イタリアの自動車メーカー・フェラーリ社の創業者エンツォ・フェラーリを描いたドラマ。ブロック・イェーツの著書「エンツォ・フェラーリ 跳ね馬の肖像」を原作に、私生活と会社経営で窮地に陥った59歳のエンツォが起死回生をかけて挑んだレースの真相を描く。
1957年。エンツォ・フェラーリは難病を抱えた息子ディーノを前年に亡くし、会社の共同経営社でもある妻ラウラとの関係は冷え切っていた。そんな中、エンツォは愛人リナとその息子ピエロとの二重生活を妻に知られてしまう。さらに会社は業績不振によって破産寸前に陥り、競合他社からの買収の危機に瀕していた。再起を誓ったエンツォは、イタリア全土1000マイルを縦断する過酷なロードレース「ミッレミリア」に挑む。
妻ラウラをペネロペ・クルス、愛人リナをシャイリーン・ウッドリーがそれぞれ演じた。2023年・第80回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。

2023年製作/130分/PG12/アメリカ・イギリス・イタリア・サウジアラビア合作
原題:Ferrari
配給:キノフィルムズ

 

 

何がジェーンに起ったか?(1962)

皆が見ている前で傲慢に「アイスクリームが食べたい」と

パパにねだるベビ−・ジェ−ン

「ブランチにも買ってやってね、パパ」

「ジェ−ンの優しさを忘れないでね」とママ

「死んでも忘れるものですか」とブランチ

原題は「What Ever Happened to Baby Jane?

ベティ・デイヴィスジョーン・クロフォードの不仲説で有名な映画で

原因はフランチョット・トーン(クロフォードの2番目の夫)との

三角関係だったとも言われていますが(笑)

監督のロバート・アルドリッチは何年も

デイヴィスとクロフォードの共演作を考えていて

ヘンリー・ファレルの同名小説(1960) を映画化するにあたって

プロデューサーと合意

当時ベティ・デイヴィス(1908〜89)54歳

姉を演じたジョーン・クロフォード(1904〜1977)57歳

1957年以降主演作に恵まれなかったクロフォードにとっては

スクリーン復帰作となり(ペプシコーラの取締役として生計を立てていた)

デイヴィスはすでに決まっていたブロードウェイの「イグアナの夜」を蹴って

出演を決意したそうです

しかもあのメイクは、デイヴィス自身によるものだそうです(笑)

カメラはデイヴィスがスカーレット・オハラ役で主演を切望していた

風と共に去りぬ」のアーネスト・ホーラー

クロフォードが恐怖のあまり車椅子を回転させるシーンなんて

凄くいいですね

大物女優ふたりの共演が発表されたときからお互いの確執が報じられ

(「ミルドレッド・ピアース」の監督マイケル・カーティス

ミルドレッド役にデイヴィスを切望しておりクロフォードに批判的だった)

撮影中もふたりが不仲だと宣伝されますが

問題は映画が公開された後なんですね(笑)

デイヴィスの演技ばかり評価され、デイヴィスだけオスカーにノミネート

まるでデイヴィスのひとり舞台だと感じたクロフォードは

デイヴィスが受賞しないよう反対運動を行ったうえ

授賞式に出演できなかった主演女優賞のアン・バンクロフト代理人として

オスカー像を手にしたのです

アルドリッチは「ふるえて眠れ」(1964)で

再びデイヴィスとクロフォードの姉妹役を予定していたそうですが

この事件をきっかけにオリヴィア・デ・ハヴィランドの代役が決定

以後クロフォードは生涯デイヴィスとアルドリッチに恨むことになり

アルドリッチを「身の毛がよだつ下品なものを愛する男」と非難しますが

「だから私はミス・クロフォードを愛しているのか」と

アルドリッチは答えたそうです(笑)

1917年、子役スターとして人気絶頂のベビー・ジェーン・ハドソン

ステージは満席、ジェーン人形は多売、父親から溺愛されています

妹の活躍に嫉妬する姉のブランチ

そして1935年、ジェーンは酒浸りとなり

プロデューサーから見る価値もないと映画の公開を打ち切られてしまいます

一方で姉のブランチは演技派女優として成功し大金持ちになっていました

そして車の衝突事故

昔の映画なので気長ですが、運びが巧いんですね

1962年になり、ブランチの主演映画がテレビで放映されています

ブランチは今でも人気で、隣に住むのがブランチだと知った奥さんは

花を届けることにします(奥さんの娘役はデイヴィスの実娘)

かっての事故で下半身不随となり車椅子生活を送るブランチの

世話をしている妹のジェーンは適当に奥さんをあしらいます

 

ブランチに雇われている家政婦のエルヴァイラは、ジェーンは病気で

精神科医に相談し施設に入れたほうがいいとブランチに助言しますが

そのことを知ったジェーンはエルヴァイラをクビにし

ブランチの可愛がっていた小鳥が逃げたと嘘をつき

小鳥やネズミの死骸を食事に入れ

ブランチは何も食べれず飢えていきます

 

ジェーンは幼いころと同じ、真っ白なフリフリのドレスに巻き髪のまま

真っ白な化粧をし、酒で狂ってしまったものの

もの凄く頭はいい

再びベビー・ジェーンとして舞台に立つため

新聞広告でピアニストを募集するブランチ

やって来たのはマザコンでデブで無職のエドウィンでした

金目的なためとはいえ、自称英国人だけあって紳士なんですね(笑)

エドウィンを気に入るジェーン

机の引き出しに残っていたチョコを食べていたブランチは

ジェーンは彼女のサインを真似て小切手を切っていたことを知ります

隣の奥さんに助けを求めるため、窓から手紙を投げるもののジェーンに拾われ

精神科医に至急来てくれるよう電話しているところを見つかってしまう

ベッドに縛り付けられてしまうブランチ

不審に思いやって来たエルヴァイラが、ジェーンが留守を見計らい

ブランチを助けようとしますが

帰って来たジェーンにハンマーで殴り殺されてしまいます

ブランチの車いすを使いエルヴァイラを車に隠すジェーン

いつもナイスなタイミングでやってくる隣の奥さん(笑)

金を受け取るためやって来たエドウィンは、偶然瀕死のブランチを見つけると

急いで逃げ出し警察に通報

 

行方不明になったエルヴァイラの捜査のため警察がやってくると

ジェーンはブランチを車に乗せ海岸に行きます

ジェーンがスターだった時、パパが海辺に家を建てようと約束したから

もう死ぬと悟ったブランチは事故の真相をジェーンに教えます

あの日のジェーンは泥酔していて車を運転できる状態じゃなかった

屋敷の門を開けようと車を降りたジェーンをブランチが殺そうとしたのです

それはずっと美人で人気者だった妹が憎かったから

車をよけたジェーンは逃げますが酔っていて何も覚えておらず

ブランチは門に激突し背骨を骨折、車を脱出し倒れていたところを助けられ

ジェーンが事故を起こしたことにされてしまったのです

 

「私たちは今までずっと仲良くできたということ?」

「アイスクリームを買ってあげる」

姉を許し姉のためにアイスクリームを買いに行くジェーンが

一瞬とても美しく見える

通報を受けたパトロール警官がジェーンを追うと

海岸で日光浴していた人々が集まって来てジェーンを囲みます

昔のように皆が自分に注目している

アイスクリームを持ち踊り続けるジェーン

 

警察はブランチを保護しますが

彼女が生きているか、死んでいるのかは明かされません

 

 

【解説】映画.COMより

かつてベビー・ジェーンという名で子役として活躍したジェーン。そして美しいスターだったが、事故で不具となったその姉ブランチ。年老いたふたりは古い屋敷で隠遁生活を送っていた。ジェーンは酒に溺れ、異常な行動を繰り返し、そのあげく体の不自由なブランチに暴力を振るうようになる。追い詰められていくブランチに、やがてジェーンは……? 女性を主人公にした映画でも数々の名作を残したロバート・アルドリッチ、その代表作とも呼べるサスペンス。ジェーン役のベティ・デイビスは鬼気迫る怪演。

1962年製作/134分/アメリ
原題:What Ever Happened to Baby Jane?

 

 

ショート・ターム(2013)

原題は「Short Term 12」(一時預かり場所)

ショート・タームとは「短期的な」 という意味で

ここでは家庭問題のある10代の若者を(次の行先を行政が見つけるまで)

一時的に預かるグループ・ホームのこと

主だったテーマは「虐待」による後遺症で

その中でも「父親からの性的な虐待」にスポットを当てています

それは暴力的なものではない、やさしく甘い言葉で娘をたぶらかす

少女たちはそれが虐待であるかどうか、知らないまま育ってしまうのです

さらに(現在では改正されたかも知れませんが)アメリカでは

家族内の虐待は、虐待されている本人が訴えなければ

警察も福祉も介入できないというのです

「ショートターム12」にやって来た気難しい少女ジェイデン

職員のグレイスは彼女の創作絵本「タコのニーナ」見て

彼女が性的虐待をされていることに気付きます

それは彼女自身もかって、父親の子を身ごもり中絶した経験があったからです

しかし施設長が父親のもとにジェイデンを帰してしまい

怒鳴りこみにいくグレイスに

「全員の罪を暴くのは無理」

「すべての子を癒すのも、すべての親を訴えるのもね」と

児童保護行政の限界を説明するのです

 

ケアスタッフは施設内の子どもたちの安全を守ることはできても

施設外の子どもを守る権利はないという壁

虐待も性的被害もなくならないという現実

本当に辛い話しなのですが、とにかく構成がうまいんですね

(あまりにも重すぎるシーンは監督自らカットしたらしい)

社会不適応者との接し方について考えさせられるし

ときどきハッピーでほっこりするシーンもある

低予算ながら興行では成功し、評価もかなり高い

しかし「オスカー無視」という不幸に遭遇

(監督のデスティン・ダニエル・クレットンは日系)

非難を受けたアカデミー賞は2年後に公開された「ルーム」で

ブリー・ラーソンに主演女優賞を与えることになりました

「ショート・ターム12」で働くメイソン(ジョン・ギャラガー・Jr)は

(施設イチの美女イライザに惚れた)マーカスが脱走したとき

彼の乗ったバスに乗り込んで行ったまではいいが

タコスを食べたせいで腹を下してしまい、それどころではなくなったという

カッコ悪すぎる武勇伝を聞かせ皆を笑わせています

 

そこに施設を飛び出そうと、叫びながら走り去るサミー

スタッフも一斉に走り出し、サミーを捕える

 

サミーは衝動性のある不安症で

人形(ぬいぐるみ)に執着心をもっていました

マーカスはもうすぐ18歳になり

虐待を受けていた母親の許へ帰らなければならず

スタッフたちは解決策に頭を悩ませています

恒例の集会があり、福祉意識が高く(そのわりに共感性が全く欠けている)

大学を1年休学してやって来た新人のネイト(ラミ・マレック)と

新たに入所してきた17歳のジェイデン(ケイトリン・デヴァー)が紹介されます

 

ジェイデンの母親はすでに亡くなり、父親によって預けられましたが

すぐに父親が迎えにくるからと誰とも話そうとしません

他の子たちから感じ悪いと言われても気にしない

絵を描くことが得意で、男性器の絵を壁に貼ったりしています

(スタッフに対する嫌がらせだろう)

そんなジェイデンに共通するものを感じるグレイス(ブリー・ラーソン

グレイスは妊娠検査薬で陽性が出たため、病院に行くと妊娠していました

医師に妊娠も中絶も初めてではないことを打ち明け、中絶の予約をします

 

家に帰るとメイソンが待っていて、ふたりは同棲していたのです

優しくて理解があるメイソンですが

グレイスは彼とのセックスを拒むようになります

その理由を教えてくれるまでと、辛抱強く待つメイソン

(恋人同士でも、セックスの強要はDVになる可能性があるんだね)

施設では毎日が事件、野球をすれば喧嘩

マリファナまで見つかってしまう

サミーはセラピストに治療のためと、人形を没収されてふさぎこみ

(こんなセラピスト嫌だ)

ソファに隠れていた人形を見つけたネイトがサミーに渡す

天然すぎるネイトでも彼なりに頑張っているのです(笑)

数日後、グレイスメイソンどもが出来たことを打ち明けます

(中絶の予約をしていることは伝えない)

メイソンは「大丈夫、最高の親になれる」と

結婚しようという意志を伝えます

そしてジェイデンの誕生日、迎えに来るはずの父親が現れず

部屋に閉じこもってしまうジェイデン

施設の皆が誕生日カードを贈りますが(ウルっとくる)ジェイデンが脱走

グレイスはジェイデンを家まで送ることにします

(施設外では身体にふれてはならないルールがある)

しかし家には誰もおらず

ジェイデンはグレイスと施設に戻ることを承知します

ジェイデンと一緒に「クールダウン ルーム」に入ったグレイスは

ジェイデンの自傷行為の跡を見ると

自分の自傷行為の跡も見せます

 

ジェイデンとぐっと距離の近くなったゲレイスは

ジェイデンから彼女の書いた「タコのニーナ」という

物語を教えてもらいます(この短い物語が逸品)

ひとりぽっちのタコは友だちになろうとやってきたサメに

足を食べさせてくれと頼まれます

悩むタコに、8本もあるんだからいいんじゃないかと言われ

そうだねと思う、友だちなんだから

また足を1本食べさせてと頼まれます

また1本

全ての足のなくなったタコに、もう泳げないから遊べないねと

去っていくサメ

愛してもらうため、自分を差し出したのに

またひとりぽっち

しかももうどこにも行けない

 

間違いない、ジェイデンは父親に性的摂取をされている

施設長に報告書を出すゲレイス

メイソンの実家でパーティーがあり、グレイスも一緒に出かけます

いつも明るいメイソンも実は施設で暮らしていて

メキシコ人夫婦の養子となり育てられたのです

でも陽気な環境で義父母に愛され、感謝の気持ちしかない人間になった

愛ってストレートで、いかにわかりやすく伝えることが

特に子どもには大切なんですね

その翌日、ジェイデンの父親が迎えに来てジェイデンが帰宅してしまう

グレイスが虐待の可能性があると訴えたにもかかわらず、施設長が許可したのです  

さらにマーカスが自殺未遂

グレイスはメイソンに結婚出来ないと言うと、ジェイデンの家に行き

彼女の寝ている父親をバットで殴り殺そうとします

さすがにジェイデンに「頭おかしいんじゃないの?」と止められ(笑)

父親の車をバットでボロボロにすると、施設に戻

メイソンに八つ当たりしたことをるのでした

グレイスはジェイデンに自分も父親から性的虐待を受けていたことを打ち明け

ジェイデンが父親にされていたことも虐待であり

法的に阻止しなければならないことを教えます

ジェイデンは父親を訴える決意をし

 

グレイスはメイソンとお腹の赤ちゃんのエコーを見ています

帰り道、マーカスがライザとデートしているのを目撃

ラスト、冒頭と同じようにメイソンがマーカスをネタにして

スタッフたちを盛り上げます

そこにいつも通りサミーが走ってくると、いつも通り追いかけるグレイス

(妊婦なんだからそんな全力疾走したらダメよ)

いつもと違うのはサミーが星条旗のマントを羽織っていること

 

それは小さな変化だけど、サミーがスタッフたちからの

愛情を確かめることのできた信頼の証なのだろうな

過去は消えないけれど、未来は自分で切り開ける

だけどそのためにはやはり、周囲からの援助が必要なのです

福祉や介護の現場で働く人々にも

今やってる仕事は決して無駄じゃないと伝えたい

 

誰もが、今そこにある幸せを掴めるように願わずにはいられない

隠れた名品でした



 

【解説】映画.COMより

10代の少年少女を対象とした短期保護施設を舞台に、誰にも言えない心の傷を抱えた女性と子どもたちが、大切な誰かとともに生きる喜びや希望を見出していく姿を描いたヒューマンドラマ。ティーンエイジャーを預かる短期保護施設(ショート・ターム)で働いているグレイスは、同僚でボーイフレンドのメイソンとの間に子どもができたことがきっかけで、幸せな将来が訪れると希望を抱く。しかし彼女には、メイソンにも打ち明けられない深い心の傷を抱えていた。2013年のサウス・バイ・サウスウェスト映画祭でプレミア上映されて審査員特別賞を受賞し、そのほか多数の映画賞で話題となった一作。

2013年製作/97分/G/アメリ
原題:Short Term 12
配給:ピクチャーズデプト

 

22ジャンプストリート(2014)

 

原題は「22 Jump Street」で

21ジャンプストリート」(2012)の続編

 

無限次回予告エンドロールが一番面白い

航空学校編が「トップガン」のパロディとか(笑)

シュミット役がセス・ローゲンに変わって

何事もなかったようにジョナ・ヒルに戻るのなんて最高すぎる

内容はあいかわらずくだらないんですけど(笑)

スター・ウォーズ」や「スパイダーマン」へのリスペクトも

フィル・ロード&クリス・ミラーの

のちの「アン・ソロ」 スパイダーマン:スパイダーバース」

製作に繋がったのかと思うと夢がありますね

オープニングはイケてるカーアクション(笑)

囮捜査で麻薬取引の現場に乗り込む

シュミットジョナ・ヒルジェンコチャニング・テイタム)でしたが

ゴーストピーター・ストーメアと呼ばれるマフィアに正体を見破られ

逃げられてしまうという大失態

ところがディクソン警部アイス・キューブ)は

前回の任務の成功で予算が倍になったので

「前回と同じことをやればいい」と

(続編を作るにあたってのセルフパロディ

大学に潜入し「ワイファイ」と呼ばれる麻薬で死んだ

女子大生について調べるよう命じます

再び兄弟と称して大学の寮で共同生活を始めるシュミットとジェンコ

手掛かりは女子大生がワイファイを買っている写真1枚だけ

ふたりは女子大生が入っていたポエムの会に出席し

シュミットは女子大生の知り合いだったという

マヤ(アンバー・スティーヴンス)と親しくなります

なかなか捜査が進展しない2人は、前回の黒幕だった

ウォルターズ先生ロブ・リグル)に面会に行きます

前作で男性器が吹き飛ばされたため性転換手術をして

お相手は一緒に収監されているエリック(デイヴ・フランコ)だと

どうでもいい告白をするウォルターズでしたが

写真に写ってる売人の腕にタトゥーがあることに注目

ウォルターズの助言をもとに彫り師に会いに行くと

名前は覚えていないが、アメフトの選手に同じタトゥーを彫ったといいます

2人は売人探しのため大学のアメフトチームに入部することにし

そこでジェンコは花形選手のズーコワイアット・ラッセと意気投合

ズーコゼータ会(男子学生会)のパーティに誘われるジェンコとシュミット

しかしスポーツマンの集まりに馴染めないシュミットは先に帰

ジェンコはズーコの腕に写真と同じタトゥーを見つける)

帰り道で偶然マヤと会うと話しが盛り上

そのままマヤの部屋でベッドを共にします

しかしそこには、マヤのルームメート

存在感ゼロのメルセデス(ジリアン・ベル)がいて

一部終始を見られていました

シュミットとジェンコゼータ会の家に隠しカメラを設置したあと

2人はゼータ会のメンバーに拉致され(歓迎会のためのドッキリ

散々酒を飲まされることになります

が、シュミットが途中で離脱したせいで、ジェンコの間に溝が生じてしまう

2人は別々に捜査をすることになってしまいます

さらにジェンコはアメフトの試合で大活躍

ズーコとの絆を深め、ますますシュミットと距離があいてしまうのです

 

そんなとき大学の父母参観日があり

シュミットマヤはお互いの両親を紹介することにしますが

マヤの父親はなんとディクソン警部でした

ディクソン警部は怒りを抑えきれず

(シュミットは警察署で女子大生と寝たことを自慢していた)

シュミットに圧をかけてきます(笑)

シュミットマヤの部屋に行き、お互いについて語り合っていると

またもや、そこにずっといたというメルセデス

 

メルセデスはシュミットに死んだ女子大生が心理学者に会っていた教え

心理学者の事務所を調べさせます

そこで女子大生が売人から麻薬を買ったのではなく

女子大生売人だったことを知り

女子大生の部屋を調べると(そこ最初に捜査しろよ)

そこには中身が切り抜かれた本があり

彼女はその穴に麻薬を詰めて、図書館で取引を行っていたのです

 

図書館を調べようというシュミットに

アメフトの試合のほうを優先してしまジェンコ

ひとりで図書館に向かったシュミットが見たのはゴーストでした

ジェンコに応援を求め、試合会場に向かうシュミット

しかし2人とも銃を携帯しておらず、逆にゴーストたちに追われ

大学構内を逃げ回るだけという、またもや大失態

 

そこで2人はパートナーを解消し、ジェンコアメフトに専念

シュミットは捜査資料を洗い直すことにします

シュミットがゴーストが何者かの大学の学費を払っていることを突き止めると

ジェンコもスプリング・ブレイク春休み中のお祭り)で

ワイファイが取引されるという情報を掴みます

 

2人は再びタッグを組み、ゴーストのアジトに突入

そこにはメルセデスもいて、彼女はゴーストの娘であり

彼女こそ今回の事件の黒幕だったのです

そこから銃撃戦となり、ジェンコはゴーストを

シュミットはメルセデス追うことになります

このシュミットとメルセデスのキスするしないのやりとりが

Mr.&Mrs. スミス」(またはダチョウ倶楽部)かっていうくらい

息ぴったり(笑)

そこにディクソン警部とマヤ加勢し、メルセデスを逮捕

シュミットジェンコを応援するため彼を追い、ビルの屋上に向かいます

ゴースト逃げようとするヘリコプターにジェンコ飛び移

(何度もジャンプに失敗するシュミットがジャンプを成功させる胸アツよ)

股間に隠していた榴弾を投げ入れて海に飛び込

ヘリコプター大破させるのでした

歓喜があがる群衆の中、海からあがってきた2人にディクソンは警部は

新たな任務が医科大学への潜入であることを伝えます

 

そして最後の最後は、ウォルターズ先生がエリックの子を妊娠?という

ある意味ハッピーエンドで、お・し・ま・い

 

 

【解説】映画.COMより

マジック・マイク」のチャニング・テイタムと「ウルフ・オブ・ウォールストリート」のジョナ・ヒル共演で全米大ヒットを記録した2012年のアクションコメディ「21ジャンプストリート」の続編。女子大生が新型麻薬を使用して死亡する事件が発生し、高校での潜入捜査を成功させた若手警官コンビのジェンコとシュミットに、今度は大学での潜入捜査の指令が下される。2人は大学生になりすましてキャンパスに潜り込むが、いつの間にか捜査そっちのけで大学生活を満喫してしまう。監督は前作のフィル・ロードクリストファー・ミラーが続投した。

2014年製作/アメリ
原題:22 Jump Street

 

「首」(2023)

北野武解釈版「本能寺の変

思った以上におっさんずラブ(笑)

 

歴史や大河ドラマに興味がないので

どこまで史実かフィクションなのかはわかりませんが

関西弁をはじめ、現代口語に工夫されてるの見やすい

登場人物が多いにも係わらず混乱することもない

ところどころコント風でもあり

時代劇が苦手な人でもとっつきやすいのではないでしょうか

カタルシス感じるとまではいかなかったけど

残虐なシーンもよく撮れていますし

私は面白かったです

 

ただ近畿地方にいく度、もの凄い信長愛を感じるんですけど(笑)

信長ファンが見たらどう思うんでしょうね

歴史的解釈のありかたで評価は別れるかもしれません

天下統一を掲げる織田信長は、毛利、武田、上杉軍や

寺社勢力と戦いを繰り広げている中

信長の腹心であった荒木村重が反乱を起こし姿を消してしまいます

信長は家臣を一堂に集め、自身の跡目相続を餌に村重の捜索を命じますが

(秀吉と千利休に雇われた旅芸人)曽呂利捕らえられた村重を

殺さず匿う明智光秀

なぜなら二人はデキていたから(笑)

秀吉は信長家臣を跡目にするというのが嘘だという手紙を手に入れると

光秀をそそのかし

家康に天下取りの夢を見させてほしいと頼みに行きます

光秀は「村重を匿っているのは家康だ」と信長に嘘をつ

さらに村重を城に置いていては天下人になれないと

村重を崖から落として殺させます

信長は家康を殺そうと企みますが、影武者ばかり

次から次へと現れる家康(笑)

光秀に宴で家康に毒を盛るよう命じるものの、家康に気づかれて失敗

信長は宣教師に光秀を殺すよう命じたくせに

宣教師を斬った光秀抱きしめ(笑)

 

今度こそ家康を殺すと信長に約束した光秀は

「茶会を開催する」と信長を本能寺に呼び出し

兵に攻めさせるのです

追い詰められた信長は錯乱し、愛人の蘭丸の首をはね

その信長の首を家臣の弥助がはねる(信長が嫌いだった)

 

(武将になりたい百姓)茂助光秀を追うと

光秀は「首などくれてやる」と自害

しかし光秀の首を取った茂助は首狙いの落武者たちに殺され

光秀と茂助の首を前にした秀吉は

「首なんていらねー」と蹴飛ばしたのでした

 

 

織田信長加瀬亮

極めて残虐で、家臣に対して酷薄

常人とは異なる感性を持っていたと言われている

秀吉の策略で光秀に謀反を起こされ

 

明智光秀西島秀俊

信長を裏切り、本能寺で信長を討

秀吉軍討ち取られたとされるが、光秀の首を確認した者はいないという

 

荒木村重遠藤憲一

三木合戦で信長に反旗を翻し

信長は見せしめの為、村重女房衆らを長刀で殺させ

 

羽柴(豊臣)秀吉ビートたけし

信長の死後、光秀軍と戦い勝利を収め

信長の後を継いで天下を統一する

信長の草履取りをしていたときに、冷えた草履を懐に入れて温めた逸話が

家康に使われている

家康は信長ほど単純ではなく、秀吉が草履を投げるシーンが笑える

 

徳川家康小林薫

堺を遊覧中に陰謀に巻き込まれる

少人数のお供しかいないわりに、替え玉は何人もいる(笑)

 

羽柴秀長大森南朋

秀吉の異父弟政務軍事面で天下統一に貢献

 

黒田官兵衛浅野忠信

秀吉の側近として仕え、軍事的才能に優れている

調略や交渉など幅広く活躍

 

千利休岸部一徳

茶人で、秀吉の側近

 

曽呂利新左衛門木村祐一

秀吉に御伽衆(落語家の元祖)として仕え

サルに顔が似ている事を嘆く秀吉に

「猿の方が殿下を慕って似せたのです」と笑わせた話しは有名

 

難波茂助中村獅童

侍を目指す百姓(たぶん架空の人物)



【解説】映画.COMより北野武が構想に30年を費やして監督・脚本を手がけ、「本能寺の変」を題材に壮大なスケールで活写した戦国スペクタクル映画。武将や忍、芸人、農民らさまざまな人物の野望と策略が入り乱れる様を、バイオレンスと笑いを散りばめながら描き出す。天下統一を目指す織田信長は、毛利軍、武田軍、上杉軍、京都の寺社勢力と激しい攻防を繰り広げていた。そんな中、信長の家臣・荒木村重が謀反を起こして姿を消す。信長は明智光秀羽柴秀吉ら家臣たちを集め、自身の跡目相続を餌に村重の捜索命令を下す。秀吉は弟・秀長や軍師・黒田官兵衛らとともに策を練り、元忍の芸人・曽呂利新左衛門に村重を探すよう指示。実は秀吉はこの騒動に乗じて信長と光秀を陥れ、自ら天下を獲ろうと狙っていた。北野監督がビートたけし名義で羽柴秀吉役を自ら務め、明智光秀西島秀俊織田信長加瀬亮黒田官兵衛浅野忠信羽柴秀長大森南朋、秀吉に憧れる農民・難波茂助を中村獅童が演じる。

2023年製作/131分/R15+/日本
配給:東宝KADOKAWA

 

クワイエット・プレイス:DAY 1(2024)

原題はA Quiet Place: Day One」(静かな場所:1日目)

クワイエット・プレイス」シリーズの前日譚を描いたスピンオフ

作品より猫ちゃんがバズっていたので(笑)

偏愛主義者としては見に行くしかありませんでした

突如宇宙から謎の生物が飛来してきて

音を立てた人間を即行で処刑していくパニックホラーですが

1,2のように、どう生き残るか

どうしたらエイリアンを倒せるかという展開は

一切ございません(笑)

ヒロインのサミラ(ルピタ・ニョンゴ

介護猫のフロドホスピスで暮らす末期がん患者

ケアスタッフのルーベンの強い誘いで

「ピザ」を食べることを条件に

他の患者たちとマンハッタンまで(人形劇の)観劇に出かけます

そこに突然エイリアンたちが現われ

皆がマンハッタンを船で脱出するため南に向かう中

猫と逆方向に歩いていくサミラ

その目的はただひとつハーレムにある

パッツィーズでピザを食べるた

しかしエイリアンの攻撃は収まらずフロドとはぐれてしまい

フロドは浸水した地下鉄の駅から脱出した

イギリス人の法律学生エリック(ジョセフ・クイン)と遭遇

エリックはフロドに導かれ、サミラと共に

彼女の住んでいたアパートに向かうことになります

そこでエリックは、サミラが著名な詩人であったこと

鎮痛剤を必要としていること

父親がジャズマンだったこと

そして「パッツィーズ」のピザを食べることが

最後の望みだと知ります

「パッツィーズ」というのはニューヨークに実際にある

炭火焼の薄焼きピザで知られる有名店で

サミラが幼いころ、父親のライブ帰りに

一緒にピザを食べた思い出の場所でもありました

エイリアンが襲撃しても、してこなくても

サミラの生きる目的はただひとつ

最後に「パッツィーズ」のピザ一を切れ食べること

もうひとつのテーマは、自分が死ぬとき

(思わぬ最大級の災害があったとき)

「1番助けたいのは誰?」だと思うんですね

身内のないサミラにとって、それは猫のフロドでした

アメリカって「トム&ジェリー」を代表するように

猫が嫌われ者の場合が多いのですが

(聖書で猫は悪魔の化身であり、犬と対照的に扱われているため

いかに猫を助けるかというドラマ性が

アメリカでは少ない?愛猫者にもウケたのかも知れませんね

「パッツィーズ」の店舗は焼けてしまったけど

代わりのピザを探し求めてくれたエリックに

サミラは自分の着ていたカーディガンを着せ

フロドと逃げるよう頼むのです

 

フロドを抱いたエリックが、マンハッタンを出航する船に向かうと

サミラは怪物の気をそらすため車の窓を割

警報機を鳴らして走ります

それから大通りに出ると、スピーカーに繋いだiPod

ニーナ・シモンの「Feeling Good」を大音量で流すと

背後からエイリアンに襲われ

 

怪物を逃れたエリックは救命船に乗り、フロドを抱きます

そこでサミラのカーディガンのポケットから

フロドを託したメモを見つけるのでした

ここまで何も追及しない、シンプルさとわかりやすさが

逆に感動する(笑)

 

最後に質問です

もしあなたが明日死ぬかも知れないとわかったら

「1番食べたいもの」は何ですか?

 

(「1番助けたい人」は、問題が生じるかも知れないので割愛 笑)

 

 

【解説】映画.COMより

音に反応して人間を襲う“何か”によって人類滅亡の危機に瀕した世界で、沈黙を守って生き延びる一家の姿を描いた人気サバイバルホラークワイエット・プレイス」のシリーズ第3作。田舎の町を舞台にした前2作と変わり、今作では大都会のニューヨークが舞台となり、これまで語られてこなかった“何か”が地球に襲来した最初の日を描く。
飼い猫のフロドとともにニューヨークに暮らすサミラ。大都会ゆえに不寛容な人もいるが、そんな街での日々も、愛する猫がいれば乗り切ることができる。そんなある日、突如として空から多数の隕石が降り注ぎ、周囲は一瞬にして阿鼻叫喚に包まれる。そして隕石とともに襲来した凶暴な“何か”が人々を無差別に襲い始める。何の前触れもなく日常は破壊され、瓦礫の山となった街の中を逃げ惑うサミラは、路地裏に身を隠して息をひそめ、同じように逃げてきたエリックという男性とともにニューヨークからの脱出を計画するが……。前2作で監督や脚本を務めたジョン・クラシンスキーは、今作では製作や脚本を担当。ニコラス・ケイジ主演のリベンジスリラー「PIG ピッグ」で注目された新鋭監督マイケル・サルノスキがメガホンをとった。主人公のサミラ役に「ブラックパンサー」「それでも夜は明ける」のルピタ・ニョンゴ、サミラと行動をともにするエリック役に「ストレンジャー・シングス 未知の世界」のジョセフ・クイン。また、シリーズ第2作「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」でジャイモン・フンスーが演じた謎の生存者も登場する。

2024年製作/100分/G/アメリ
原題:A Quiet Place: Day One
配給:東和ピクチャーズ

 

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(2024)

原題は「The Holdovers」(残留者たち)

すでに副題とキャッチコピーでネタバレしていますが(笑)

この映画を公開年のクリスマス・シーズンに上映しなかった

配給会社はバカだ

ひさびさに劇場で「ミラマックス」のロゴを見ましたね(笑)

アメリカン・ニューシネマ調の映像に編集

自虐ネタあり、下ネタありだけど、クスっとできて

ハッピーエンドとはいえないけどラストの余韻もいい

なによりこの頑固で、嫌われ者で、アル中

ハゲで斜視で(病気のため)体臭がきつく多汗症の教師を演じた

ポール・ジアマッティをだんだんと愛おしく思えてくる不思議

これが映画の魔法よね

1970 年12月、ニューイングランドにある男子校、バートン高校で

古典を教えるのハナム先生は、厳しい採点で有名で

大口寄付者の議員の息子のプリンストン大学への

推薦入学が取り消しになってしまいます

 

校長のウッドラップ(ハナムの元教え子)は罰として

クリスマス休暇中の生徒の監督をする教授の母親が膠原病なので

代わりに寄宿舎に残った5人の学生の監督をするよう命じられます

母親が新しい父親との新婚旅行を優先させ

セントクリストファー島への旅行をキャンセルされたアンガス

ハナム先生がテストで落第させブレイディ

髪が長いと言う理由で父親にスキー旅行をキャンセルされた

フットボールチームクォーターバック、ジェイソン

韓国からの留学生で、帰国には遠すぎるイェジュン

モルモン教末日聖徒イエス・キリスト教会)で

両親が海外で普及活動中だというアレックス

 

そしてもうひとり、ひとり息子をベトナム戦争で亡くした

学食の料理長メアリー・ラム

休暇中にも勉強に運動と、融通のきかないハナム先生に

学生たちは面白くない

しかし6日後、ジェイソンのパパがヘリコプターでやって来て

両親の許可があれば)ほかの残された学生たちも一緒に

スキー旅行に連れて行くといいます

 

しかしハナム先生が何度アンガスの母親に電話しても所在がつかめません

アンガスはひとり寄宿舎に取り残されてしまいます

 

アンガスは寄宿舎を逃げ出そうと

ホテルの部屋を予約しようとしたり

ハナム先生に反抗して、立ち入り禁止の体育館の器具に飛び込みますが

肩を脱臼してしまいます

それでも病院で保険の手続きが行われようとしたとき

アンガスは保険を使わず、自己責任だと嘘をつきます

(ハナム先生が監督不行で母親に裁判にかけられる可能性がある)

 

その後ふたりはダイナーに食事に行き

休暇中はバイトしているという事務員のミス・リディアから

クリスマスイブのパーティーに招待されます

メアリー用務員ダニーもパーティーに同行し

ハナム先生はリディアの陽気さに惹かれたものの

彼女に恋人がいることを知ってがっかり

メアリーは息子の死を嘆き泥酔してしまいます

アンガスはリディアの姪のエリーゼと素敵な時間を過ごしましたが

ハナム先生と(父親のことで)口論になってしまいます

ハナム先生は自分の行動を反省し、クリスマスのお祝いをしようと

売れ残りのツリーを買いに行く

さらにボストンに行きたいというアンガスの願いを

「校外学習」ということで叶えることにします

メアリーをロックスベリーで降ろし(妊娠中の妹の家がある)

ハナム先生とアンガスアイススケートをしたり

ボストン美術館を見学します

そこで偶然ハナム先生のハーバード時代の同級生に会い

アンガスはハナム先生がハーバードを中退したこと

有力者の息子に盗作の濡れ衣を着せられ、ハーバードを追放されたこと

それを知ったバートンの元校長が、非常勤講師として

雇ってくれたことを告白します

 

堅物だと思っていたハナム先生も、実は短気で見栄っ張りで

自分とそう変わらなかった

アンガスはハナム先生と「小さな巨人」を見ているとき

劇場を抜け出しタクシーに乗り込もうとします

しかし異変に気付いたハナム先生に見つかり

ボストンに来たのは父親に会うためだったと打ち明けます

父親が死んだというのは嘘で、精神病院に入院していたのです

アンガスは父親を愛していましたが

自分も父親のように精神疾患を患うのではないかという

不安に怯えていました(うつ病の薬を飲んでいる)

アンガスに、君は父親と同じ人間ではない

君は君だと断言するハナム先生

(ハナム先生が飲んでいるのも、アンガスとおなじうつ病の薬)

寄宿舎に戻ったふたりは、メアリーダニーと一緒に晦日を祝います

 

クリスマス休暇の終わった1971年1 月

皆が教室に戻り、ブレイディは見事に雪焼け(笑)

ハナム先生は、追試前の小テストを配ります

テストを採点しているハナム先生を呼びにくるミス・リディア

校長室にはアンガスの母と義父の姿

アンガスの母親の話しでは、アンガスと父親面会は許可されておらず

アンガスがプレゼントした(リディアのパーティーで見つけ)スノードームで

父親が病院の職員を襲おうとしたと言うのです

アンガスを陸軍士官学校転入させるという両親に

(アンガスが連絡できないよう旅行していたくせに!)

すべて自分が計画したことだと説明するハナム先生

校長はハナム先生がバートンを辞めることを条件に

アンガスが留まることを許可します

 

ハナム先生が去る日、メアリーは何も書かれていないノートをプレゼントします

いつか書きたいと言っていた小論文

でもこのノートの厚さじゃ長文になってしまうと笑うハナム先生

トレーラーに荷物を積み、ボロ車で去っていくハナム先生

交差点で一時停止すると

校長室から盗んだ高価なコニャック、レミーマルタンを一口飲み

バートン校の方角に向かって吐き出したのでした

 

人生やり直すには、年を取り過ぎたハナム先生だけど

またどこかで教師をしながら

本を書き上げてくれることを、祈らずにはいられませんでした

 

 

【解説】映画.COMより

ファミリー・ツリー」「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」の名匠アレクサンダー・ペイン監督が、「サイドウェイ」でもタッグを組んだポール・ジアマッティを主演に迎えて描いたドラマ。
物語の舞台は、1970年代のマサチューセッツ州にある全寮制の寄宿学校。生真面目で皮肉屋で学生や同僚からも嫌われている教師ポールは、クリスマス休暇に家に帰れない学生たちの監督役を務めることに。そんなポールと、母親が再婚したために休暇の間も寄宿舎に居残ることになった学生アンガス、寄宿舎の食堂の料理長として学生たちの面倒を見る一方で、自分の息子をベトナム戦争で亡くしたメアリーという、それぞれ立場も異なり、一見すると共通点のない3人が、2週間のクリスマス休暇を疑似家族のように過ごすことになる。
ポール・ジアマッティが教師ポール役を務め、メアリー役を「ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ」「ラスティン ワシントンの『あの日』を作った男」のダバイン・ジョイ・ランドルフ、アンガス役を新人のドミニク・セッサが担当。脚本はテレビシリーズ「23号室の小悪魔」「ママと恋に落ちるまで」などに携わってきたデビッド・ヘミングソン。第96回アカデミー賞では作品賞、脚本賞、主演男優賞、助演女優賞編集賞の5部門にノミネートされ、ダバイン・ジョイ・ランドルフ助演女優賞を受賞した。

2023年製作/133分/PG12/アメリ
原題:The Holdovers
配給:ビターズ・エンド