2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

白い花びら(1999)

「ふたりは子供のように幸せでした」 原題は「Juha」(ユハ=男の名前) 原作はフィンランドの国民的作家、ユハニ・アホによる古典小説で アキ・カウリスマキによるサイレント映画で4度目の映画化 アキラらしい妙にコメディと、悲惨なラスト セリフ無しでも…

籠の中の乙女(2009)

原題は「Κυνόδοντας」(犬歯=牙) 常に「性」と「暴力」というのが ヨルゴス・ランティモスの作品テーマだと思うのですが これは「哀れなるものたち」より、さらに”哀れなるものたち”の物語でした(笑) 「プロパガンダ」を「家庭」という小さな世界に置き…

ラ・カリファ(1970)

原題は「La califfa」(カリファ夫人) 「エンニオ・モリコーネ特選上映 Morricone Special Screening×2」2本目 なぜ今まで日本未公開だったのか しかもロミー人気が絶大なドイツでさえ あまり知られていない映画ということ ロミーのフィルモ・グラフィーの…

「死刑台のメロディ(1971)4Kリマスター英語版

「無名で一生を終えたであろう自分たちが アナーキストとして後世に名を残すことができたことを 検事と裁判官に感謝する」 原題は「Sacco e Vanzetti」(サッコとバンゼッティ) 「エンニオ・モリコーネ特選上映 Morricone Special Screening×2」 にて鑑賞 …

不思議惑星キン・ザ・ザ(1986) デジタル・リマスター版

「あそこに自分は宇宙人だと言ってる人が居るんですけど」 原題は「Kin-dza-dza!」 知る人ぞ知るシュールな脱力系SFコメディ 私はこういうしょうもないB級C級映画も好きなのですが(笑) この奇妙な映画が国際的に高い評価を受けたのは 旧ソ連の厳しい検閲…

リンダはチキンがたべたい!(2023)

原題は「Linda veut du poulet!」 国際的に高い評価を受けたフランス・イタリア合作の 「アート系」アニメ-ジョン 素描に色を重ねただけという、カラフルでシンプルな作画スタイルですが キャラクターが個々に色分けされているので 多人種を表すのにうまく…

続・夕陽のガンマン 地獄の決斗(1967)4K復元版

原題は「Il buono, il brutto, il cattivo」(善玉、卑劣漢、悪玉) 邦題は「墓場の決斗」でよかったと思う (夕陽が出てくるシーンもいっこもない 笑) 南北戦争の時代、墓地に隠された金貨を3人の男が奪いにいくという 至ってシンプルなストーリーですが …

夕陽のガンマン(1965)4K復元版

原題は「Per qualche dollaro in più」(もう数ドルのために) セルジオ・レオーネ監督作品の中で、本作が一番好き というオールドファンも多いのではないでしょうか 顔のクローズアップを多用し、目で演技させる巧みな演出 イタリア映画の伝統を感じさせる…

荒野の用心棒(1964)4K復元版

原題は「Per un pugno di dollari」(一握りのドルのために) ドル3部作の4K復元版が公開され 劇場で見れる日がくるとは夢にも思いませんでした 本当に素晴らしかったです セルジオ・レオーネがまだ無名の頃 イタリアで公開された黒澤明の「用心棒」(1961)…

オッペンハイマー(2023)

「物理学300年の成果が大量破壊兵器か?」 「ノーベルもダイナマイトを発明した」 原題は「Oppenheimer」 原作はピュリッツァー賞受賞の 「オッペンハイマー 「原爆の父」と呼ばれた男の栄光と悲劇」 (American Prometheus: The Triumph and Tragedy of J. R…

せかいのおきく(2013)

「惚れた女に言ってやれ ”せかいで一番お前が好きだ” ってな」 毎日映画コンクール 日本映画大賞、脚本賞、録音賞 キネマ旬報ベスト・テン 1位(日本映画作品賞)、脚本賞 高崎映画祭 最優秀作品賞と2024年の映画賞を賑わせている本作 一緒に高崎映画祭に参…