アキ・カウリスマキ

白い花びら(1999)

「ふたりは子供のように幸せでした」 原題は「Juha」(ユハ=男の名前) 原作はフィンランドの国民的作家、ユハニ・アホによる古典小説で アキ・カウリスマキによるサイレント映画で4度目の映画化 アキラらしい妙にコメディと、悲惨なラスト セリフ無しでも…

レニングラード・カウボーイズ、モーゼに会う(1994)

原題は「Leningrad Cowboys Meet Moses」 伝説のバンドふたたび アメリカ、フランス、ドイツ、チェコ、ポーランド、カザフスタンの3大陸をまたぎ 45人のチーム、わずか6週間という超短期間で制作された アキ・カウリスマキによる「出エジプト記」でなく「…

浮き雲(1996)

「マッティ・ペロンパーに捧ぐ」 原題は「Kauas pilvet karkaavat」(”雲が遠くに逃げていく”=漂流雲)で いくら追いかけてもつかめない夢のようなもの 日照時間が少ないフィンランドならではの絶望感 とはいえ、ラストはハッピーエンド(笑) アキ・カウリ…

愛しのタチアナ(1994)

みなさん、2024年あけましておめでとうございます 今年はアキ・カウリスマキで明けることに決めていました 原題は「Pidä huivista kiinni, Tatjana」(ちょっと待って、タチアナ) カティ・オウティネンとマッティ・ペロンパー 黄金コンビのオフビートロード…

枯れ葉(2023)

原題は「Kuolleet lehdet」(落ち葉) ユーロスペースにて「愛すべきアキ・カウリスマキ」特集 渋谷に行ったのは何年ぶりでしょう(笑) 監督引退宣言から6年ぶりの新作 反戦映画であり、小さな恋の物語ですが アキの映画愛がいっぱい詰まっていました 音楽…

レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989)

原題は「Leningrad Cowboys Go America」 地味でシュールなボケが繰り返されますが、全くツッコミのない(笑) ツッコむのは見る観客のほうだという 新感覚ロード・ムービー・コメディ 言葉が通じない国での、サイレント映画的な様式が効果的ですし 25年前の…

過去のない男(2002)

原題は「Mies vailla menneisyyttä」(過去のない男) 暴漢に襲われ記憶喪失になった男が、親切な人々に助けられ 救世軍の女性と恋に落ちる 最後ふたりは結ばれ、暴漢たちも成敗を受けるという 難しいところはひとつもない(笑)ハッピーエンドもの 舞台はヘ…

マッチ工場の少女(1990)

原題も「Tulitikkutehtaan tytto」(マッチ工場の女の子) アキ・カウリスマキ 「労働者三部作」の3作目 前2作で多少なりともあった救いは全くありません 最もシュールでブラック ヒロインは「少女」というより、アラサー(笑) (演じたカティ・オーティネ…

真夜中の虹(1988)

原題は「ARIEL」(アリエル 船の名前) アキ・カウリスマキの「労働者3部作」の第2作目 アキが自身の作品の中でもイチバンのお気に入りだそうです (乗っていたバイクにも「ARIEL」という名前をつけたそう) 実にシンプル 他の監督なら、いかようにも膨らま…

パラダイスの夕暮れ(1986)

「デートは映画に限る その後酒だ」 原題は「Varjoja paratiisissa」(楽園の影) アキ・カウリスマキの「労働者三部作」の1作目 お金もないし、若くもないし、美男美女でもない 出会った男女がくっついたり離れたりするだけ こんな盛り上がらない恋愛映画見…

希望のかなた(2017)

原題は「TOIVON TUOLLA PUOLEN」(希望の向こう側) カウリスマキが欧州の社会問題を描くとこうなる(笑) シリアからの難民を取り上げたデッドパン(無表情)でシュールなコメディ そして人々の善意こそが希望であるというメッセージ 洋品店にシャツを卸売り…