洋画・名作/傑作

バーバレラ(1967)

原題も「Barbarella」 原作はジャン=クロード・フォレによるフランスの(大人向け)SFコミック オープニングからあのジェーン・フォンダが 無重力状態でオールヌード(笑) しかもびっくりするくらいチープで、おバカ ストーリーも支離滅裂でくだらない も…

サタンタンゴ(1994)

雨が降ろうと、道がぬかるもうと、ある地点からある地点へ行くためには 人間は歩き続けなければならない 人生も同じ、結果7時間18分の作品になったんだ 映画が1時間半であるべきだなんて誰が言ったんだ? そんなものは「ファック・オフ」だ! (タル・ベーラ…

みじかくも美しく燃え(1967)

原題は「Elvira Madigan」(エルヴィラ・マディガン) 1889年に実際に起きたスウェーデンのシクステン・スパーレ中尉(34歳)と サーカスの綱渡りダンサー、エルヴィラ・マディガン(21歳)の心中事件を ボー・ヴィーデルベリ監督が映画化 ただただ美しい、…

戒厳令(1972)

「俺がお前だったら、俺を殺すだろう」 原題も「État de siège」(戒厳令) 戒厳令とは国内に戦争や内乱などの非常事態が発生したとき 司法権、立法権、行政権の行使を軍の支配下に移すこと 物語は1970年、南米ウルグアイの極左武装組織 トゥパマロス(民族…

告白(1970)

原題は「L’Aveu 」(自白) 原作はスラーンスキー事件の当事者のひとり アルトゥール・ロンドンの手記 スラーンスキー事件(スラーンスキー裁判)とは チェコスロバキア共産党の14人のメンバーに対する 反ユダヤ主義の見せしめ裁判で 血の粛清(しゅくせい)…

モスクワは涙を信じない(1979)

「ずっと待っていた」「たった8日間じゃないか」「いえ、ずっと待っていたのよ」 原題も「МОСКВА СЛЕЗ АЛ НЕ ВЕРИТ」(モスクワは涙を信じない) 1985年、レーガン大統領がゴルバチョフ大統領と初めて会う前に 「ロシアの魂」を理解しようと、この作品を少な…

恋の十日間(1944)

原題は「I'll Be Seeing You」(私はあなたに会うでしょう) アマゾンプライムの古典名作大量配信企画の1本 こういう映画をけなしたら罰が当たりますね 「I'll Be Seeing You」のタイトルがしっくりくる素敵なラスト パーティのドレスを買うシーンは注目($6…

隔たる世界の2人(2020)

「人の痛みに無関心にならないでください」 授賞式でのトラヴォンフリー監督のスピーチ 原題は「Two Distant Strangers」 (ふたりの遠い見知らぬ人) 29分とは思えないエンタメクオリティの高さ しかもこれだけ重く残酷なテーマを コメディでポップに描き切…

チリの闘い 第1部「ブルジョワジーの叛乱」(1975) 第2部「クーデター」(1976) 第3部「民衆の力」(1978)

原題も「La batalla de Chile」 凄い映画でした これが本物のドキュメンタリー かなり画像は悪いんですよ、手ブレも酷くて でもそれが見ていくうち どれほど命がけの撮影だったか、ということがわかります 1970年チリ、国民による初の公正な選挙によって選ば…

セックスと嘘とビデオテープ(1989)

「恋をすると 男は女の望む男になろうと努力するが 女はより魅力的な女になろうとする」 原題も「SEX, LIES AND VIDEOTAPE」 当時26歳だったスティーブン・ソダーバーグの(監督/脚本)デビュー作にして カンヌ国際映画祭パルム・ドール賞(ジェームズ・スペ…

ROMA/ローマ(2018)

「本当は子供なんか欲しくなかった」 原題も「ROMA」(ローマ) 公開年の主たる映画賞のノミネート及び受賞を総なめにし この作品を見るために、NETFLIXに加入した ムービーファンも多いのではないでしょうか(笑) タイトルの由来は監督、製作、脚本、撮影…

田舎司祭の日記(1951)

原題も「Journal d'un cure de campagne」(田舎司祭の日記) マーティン・スコセッシの「タクシードライバー」に 影響を与えた作品として有名 ブレッソンはよくベルイマンと比較されるそうですが ベルイマンが「神とは何か」「神の不在」への思索を展開する…

にがい米(1948)

原題も「RISO AMARO」(苦い米) 面白かったですね まず田植えが背景になっているところ イタリアはパスタの国というイメージが強いですが 実は水田面積は日本よりはるかに多く ヨーロッパでは主要な米の生産国であるということ 舞台は1948年5月、イタリア北…

悪魔のような女(1955)

高知のチャールズ・ブロンソン(マンダムだぜ←トシがバレるぜ 笑) ギドラさんからプレゼント、第3弾映画レビュー 原題は「LES DIABOLIQUES」(悪魔的な) 本作に触発されヒッチコックは「サイコ」を撮ったと言われてますが「サイコ」よりずっと面白いと思い…

赤ちゃん教育(1938)

原題は「BRINGING UP BABY」(赤ちゃんを育てる) ハワード・ホークスの「どうやって撮影した?動物シリーズ」 第一弾(が、たぶんこれ 笑) 「赤い河」(1948)では1万頭の牛を運ぶロングドライブ 「モンキービジネス」(1952)でのチンパンジーの名演 「ハタリ…

巨星ジーグフェルド(1936)

SF映画を思わせる邦題ですが(笑) 原題は「THE GREAT ZIEGFELD 」(偉大なるジーグフェルド) 1896年から1931年の間 50本以上のブロードウェイのステージをプロデュースし 数々のスターを発掘したことでも有名な フローレンツ・ジーグフェルド・ジュニア(1…

都会の牙(1949)

「殺人事件だ 殺されたのは私だ! 原題は「D.O.A.」(dead on arrival=到着時死亡 「Dead Or Alive」(生死を問わず)じゃなかったのか(笑) フィルム・ノワールの傑作犯罪映画 ヒッチコック作品に似た、巻き込まれ型サスペンスですが ツッコミどころがあ…

禁断の惑星(1956)

原題も「FORBIDDEN PLANET」(禁じられた惑星) 「2001年宇宙の旅」(1968)がこの世に誕生する前のスペースオペラの傑作 多くのSF的要素、デザイン、音楽、哲学的思考まで 今でも映画はもちろん、あらゆるカルチャーに 影響を与え続けているのがわかります 円…

哀愁(1940)

原題は「WATERLOO BRIDGE」( ウォータールー橋 ) ヴィヴィアン・リーが生前、出演作の中で 最も好きなのがこの「哀愁」だと語っていたそうです 一目惚れ、身分の差、秘密の過去、結ばれない結末、という王道メロドラマ シンプルにそれだけに徹している(笑…

舞踏会の手帖(1937)

原題は「UN CARNET DE BAL 」(プロムブック) プロムブックとは舞踏会で踊る男性の順番待ちを記したリスト ダンスプログラムのこと ストーリーはシンプルで 夫に先立たれた未亡人が20年前、16歳の時舞踏会でプロポーズされた 男性たちを探し会いにいくオム…

巴里の屋根の下(1930)

「お代は結構だから お嬢さんも一緒に唄ってください」 原題も「SOUS LES TOITS DE PARIS」 トーキー半分、サイレント半分トーキー初期の作品なので、このような音楽と無声が入り混じった スタイルになったのかと思いましたが 実は完全に計算しつくされてい…

若草の頃(1944)

原題は「MEET ME IN ST. LOUIS」 (セントルイスで会いましょう) 「オズの魔法使」から5年後、ジュディ・ガーランド22歳 ヴィンセント・ミネリの初監督作品にして出世作 ジュディはすでにこの頃神経症と薬物依存で 最初はしぶしぶ演技をしていたそうで、映…

ウエスト・サイド物語(1961)

原題も「WEST SIDE STORY」 BSプレミアム「年越し映画マラソン」ミュージカル特集で鑑賞 10代の頃民放の吹替(かなりカットされていたと思う)で見たきり 152分版はお初でございます まず序章の音楽が長すぎて笑った 何でココ、誰も突っ込こんでこない(笑)…

天国は待ってくれる(1943)

原題も「HEAVEN CAN WAIT 」 エルンスト・ルビッチ初のテクニカラー作品のファンタジー・コメディ 生涯女好きだった男が、閻魔大王に地獄の受付で 自分の人生を語って聞かせる話 セリフのやり取りがお洒落で(英語が理解できたらもっと面白いのだろう) ルビ…

大地(1937)

原題は「The Good Earth」(良い地球) 原作者のパール・バックはウェスト・バージニア生まれですが 幼少時代に宣教師の両親と共に中国江蘇省に渡り 英語と中国語のバイリンガル、しかも自分は中国人と信じて育ったそうです 自称「生まれと祖先はアメリカだ…

5時から7時までのクレオ(1962)

「若い女は愛されることを愛す 」 原題も「Cleo de 5 a 7 」(クレオ5~7) なかなか見ることの出来ない、ヌーヴェルヴァーグ左岸派の傑作を まさか無料配信で見れる時代がやってくるとは(笑) 不思議で、密度が濃く、文学的で、洒落ている さらに、本作…

民衆の敵(1931)

「民衆の敵とは特定の人物の事ではない それは社会全体で解決すべき問題である」 原題は「THE PUBLIC ENEMY 」(公共の敵) デビュー間もないジェームズ・キャグニーを有名にし その後「ゴッド・ファーザー」(1972)に代表される 全てのギャング映画の楚となっ…

眼下の敵(1957)

「艦長がどんな男か一度会ってみたい」 原題は「The Enemy Below」(下の敵)「宇宙戦艦ヤマト」の沖田十三艦長と敵将ドメルの死闘は この映画がモデル(笑) 第二次大戦中の南大西洋 アメリカの駆逐艦ヘインズ号に、商船から召集された民間人艦長 ロバート…

深夜の告白(1944)

「私はひとりの女のために人を殺した だが金も女も手に入らなかった」 原題の「Double Indemnity」は「倍額保障」という保険用語 ここでは自動車に比べ鉄道は事故が少ないので 鉄道の死亡事故の場合、車の倍額保険金が支払われる特約付保険のこと その後数多…

アメリカン・グラフィティ(1973)

♪~One Two Three O'clockFour O'clock rockFive Six, Seven O'clock Eight O'clock rockNine Ten Eleven O'clock Twelve O'clock rockWe're gonna rock around the clock tonight~♪ オープニングの「ロック・アラウンド・ザ・クロック」が 流れた瞬間から…