そして、バトンは渡された(2021)

原作は、未読

2019本屋大賞を受賞した瀬尾まいこのベストセラー小説

映画も話題になりましたが、スミマセン

感動もしなかったし、泣けませんでした

なぜか

梨花石原さとみ)は美人で明るくて男性から人気者だけど

子どもが産めない身体

婚活でシングルファザーの水戸秀平(大森南朋)を選び

娘のみぃたん(稲垣来泉=泣き声がみぃみぃでついたあだ名)を可愛がります

ところが水戸が仕事でブラジルに行くことになり

どうしても日本に残りたい(病気の治療と思われる)梨花

水戸と離婚を決意、みぃたんを引き取ることにします

しかし母子家庭の生活は苦しい
仕事でみぃたんに寂しい思いもさせてしまう
そこで裕福な泉ヶ原茂雄(市村正親)に相談をします
全ての事情を察した泉ヶ原は梨花と再婚し
豪邸にグランドピアノ、優雅な暮らしを与えますが

泉ヶ原は高齢なので、みぃたんの将来が心配
若い真面目な森宮壮介(田中圭)と再再婚します
そして梨花は姿を消してしまいます

梨花がしたことは、全てみぃたんを思ってのこと
苦しんで死んでいく姿を見せたくなかったから
悲しませたくなかったから

でもそれって結局自分のエゴだけなんですよね
娘に可愛いな服を着せて、塾に習い事、裕福な暮らしをさせたい
それは大人の女の価値観

子どもが本当に望んでいることは
おかあさんのそばにいたいだけなのです
おかあさんと一緒にご飯をたべたい
お布団で寝たい
おかあさんが好きだから
いい子にしていたら帰ってきてくれる?
だったら泣くのを我慢する
(私のブログのほうが泣けるわ 笑)

でも梨花は自分の価値観だけで
みぃたんの幸せを決めてしまったのです
みぃたんの気持ちも考えずに

ブラジルからの水戸の手紙もそう

娘を取られたくないという気持ちはわかる

でも父親が存在する証拠まで消すのは罪

こどもが何より必要とする、親から愛されている

安心感まで奪ったのだから

だた男を選ぶ目だけはあった(笑)
冴えなくて頼りなさそうな男でも安定が第一
何よりみぃたんを大切にしてくれる誠実な男

高校生になったみぃたん=優子(永野芽郁)は
自分の意見を言えず、笑ってごまかすタイプ
なのでクラスでイヤな役割を押し付けられてしまう
卒業式の合唱のピアノも(ほかの生徒は受験で忙しいので)
まかされてしまいます

森宮さんも同じタイプ、血は繋がっていなけど似た者父子
仲睦まじく暮らしていましたが、森宮さんは悩んでいました
継父が年頃の娘との同居を世間はどう思うだろうか
確かに(笑)
やさしい森宮さんと、クラスメイトの早瀬くん(岡田健史)見守られ
卒業式のピアノ演奏は無事成功

卒業して数年後、優子は早瀬くんと再会し交際をスタート
そんなとき突然、梨花から
水戸がブラジルから帰っていたという便りを受け取ります
さらに泉ヶ原から梨花が死んだという知らせが入るのです
そして泉ヶ原から梨花が失踪した理由が明かされるのでした

やがて早瀬くんとの結婚式
そこには水戸、泉ヶ原、森宮3人のパパが揃っていました
令和版「スリーメン&ベイビー」(1987

「親たちから渡されたバトンを、しっかり受け取れ」
バトンって娘のことだったのかよ(笑)
リレー=4×100メートル
婿が最終走者、アンカーということか

どうせなら石原さとみさんの天真爛漫で
あざと可愛いキャラを活かして
それに振り回される間抜けな本当のパパ、成金のパパ、お人好しのパパ
3人の男と利発な少女とのコメディにしてほうが面白かったかも
やがて成長した娘が、毒母と単純父たちからの
真の愛情を知る、みたいなね
そして新郎も振り回されていく・・・
ファンと原作者怒られるな(笑)

 

【解説】映画.COMより

16本屋大賞を受賞した瀬尾まいこの同名ベストセラー小説を、永野芽郁田中圭石原さとみの共演で映画化。血のつながらない親の間をリレーされ、これまで4回も名字が変わった優子。現在は料理上手な義理の父・森宮さんと2人で暮らす彼女は、将来のことや友だちのことなど様々な悩みを抱えながら、卒業式にピアノで演奏する「旅立ちの日に」を猛特訓する日々を送っていた。一方、夫を何度も変えながら自由奔放に生きる梨花は、泣き虫な娘みぃたんに精いっぱいの愛情を注いでいたが、ある日突然、娘を残して姿を消してしまう。主人公・優子を永野、血のつながらない父・森宮さんを田中、魔性の女・梨花を石原がそれぞれ演じる。監督は「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」の前田哲。