ロシア映画

私のちいさなお葬式(2019)

原題は「Karp otmorozhennyy」(解凍された鯉) 最近には珍しく邦題のほうがしっくりくるタイトル 「エスパース・サロウ」は知らない配給会社でしたが スタッフがちゃんと映画を見ている会社なのはわかりました(笑) ロシアの田舎町、73歳の寡婦エレーナは…

太陽に灼かれて(1994)

原題は「Утомлённые солнцем」(”疲れた太陽”という意味もある)で 1930年代にソ連で流行した、ポーランドのタンゴに由来 (原曲はポーランド語で「最後の日曜日(To ostatnia niedziela)」) 公開当時はスターリン時代の共産主義者(正しくは社会主義)に…

草原の実験(2014 )

原題は「Испытание」(テスト) セリフの一切ない無言劇 雄大な風景、草原にポツンと一軒家 美しい娘、無邪気な青年 ラスト5分でタイトルの意味がわかります なぜか私は、子どもの頃読んだ「スーホの白い馬」という 絵本を思い浮かべました 遊牧民の少年、ス…

モスクワは涙を信じない(1979)

「ずっと待っていた」「たった8日間じゃないか」「いえ、ずっと待っていたのよ」 原題も「МОСКВА СЛЕЗ АЛ НЕ ВЕРИТ」(モスクワは涙を信じない) 1985年、レーガン大統領がゴルバチョフ大統領と初めて会う前に 「ロシアの魂」を理解しようと、この作品を少な…

バトル・フォレスト(2011)

ロシア映画の戦争恋愛もの ハリウッド映画のように大金はかけていませんが 普通にエンタメしていました ロシアでもこういう映画が作られているのですね 「バトル・フォレスト」という邦題は意味不明ですが この映画はタイトルが出てこない「名無し」の映画で…

人生案内(1931)

ソ連初のトーキーということ ソ連内戦時に大量に発生した浮浪児は やがて不良化していきます 政府では彼らを再度社会化する制度が急がれました そして社会主義建築が確実に 速やかに進行しているということを 国内外へ知らせるための宣伝効果を狙って 製作さ…

赤い靴(1948)

「靴を脱がせて」 一度履いたら死ぬまで踊り続けなければいけない アンデルセン童話の「赤い靴」 私も本で読みました、子ども心に恐ろしかった 1900年代初頭に注目を集めたバレエ団、バレエ・リュスがモデル 私この作品も幼いころに見たのですが ずっとロシ…

父、帰る(2003)

こういう説明不足で不親切な映画は好きです 自分の描いた想像で見れるから 最初の少年たちが高い塔から飛び降りるエピソードから 兄弟の弟のほうがいかに強情で繊細なのかが読み取れます 兄弟は長い間、母子家庭で育ちました ところがある日突然、(12年ぶ…

チャイコフスキー(1970)

クラシックに無知な私でも、チャイコフスキーの「白鳥の湖」は知ってます。 (みんなもそう?笑) ロシアの偉大な作曲家チャイコフスキー。 ピアニストのニコライ・ルビンステインの、曲が難しすぎるという批判。 イタリアのソプラノ歌手デジレ・アルトーと…

デルス・ウザーラ

1975年の黒澤明監督によるソ連・日本の合作映画。 こういうドキュメンタリー風な作品ってはじめてですが、とてもよかった。 厳しい自然と寒さが画面から伝わります。 黒澤作品のなかでも個人的に上位にランクイン。 羅生門なんかよりずっと面白い。 たったひ…