ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013)

原題も「THE WOLF OF WALL STREET」(ウォール街の狼)

元株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートがモデル

「このペンを僕に売り込んで」

これはその人の営業センスがわかるひと言

普通のセールスであれはその商品がいかに優れているか

使いやすさや耐久性、デザインをアピールするわけですが

彼は違う

その商品が「いかに今、必要であるか」で売る

粗悪品でもなんでもかまわない、今それをどうしても買わなきゃいけない

そう思わせる

それって嘘八百で詐欺まがいなんですけど

同じやり方でクズの株をどんどん売るんですね

必然的にゴミような会社の株値も上がっていく

中には優良なベンチャー企業もあったのでしょう

そうして信頼も上げる

その利益で何をするか

パーティに酒、高級風俗嬢を呼び乱痴気騒ぎ

マーゴット・ロビーでさえプレイメイト的な扱い 汗)

遊びも仕事のうちってやつです

(さらにはレオがSM嬢にロウソクタラされヒィヒィ 大汗)

日本でもかって「24時間働けますか」のバブル時代があり

接待費で銀座のクラブに行き、女子大生ホステスをはべらせながら

「ロマコンのピンドン割り」なるものを

飲んだくれていた営業マンが多々いたようですが

アメリカはスケールが違う(笑)

さらに景気づけは栄養ドリンクではなく、白い粉

これって、仕事の考え方で重要なことのひとつは

最初に教えた上司(先輩)の影響が大きいということ

ここでは投資銀行の上司だったマシュー・マコノヒー

新入社員だったジョーダン(レオナルド・ディカプリオ)に

高級レストランのランチで、仕事を冷静かつ円滑にこなすためには

コカインとオナニーがいかに大事かを真顔で話すのです(笑)

次に犯罪行為より、友情や同僚との信頼関係

若いから失うものが少ないし、怖いものも何もない(笑)

そうして26歳にして年収49億円を稼ぐようになったジョーダン

必然的にFBIの捜査が入ります

しかし大物の周りはどこの世界も金に群がる奴ばかり

弁護士だってスイス銀行だって協力

あらゆる抜け道を教えてくれる

法律はいつだって政治家と金持ちの味方

なぜなら彼らが多数決で決議しているから

ジョーダンは司法取引で20年の刑期が2年に

しかも刑務所内では賄賂で優雅な生活

出所後は金融コンサルタントとして活躍

コメディではあるんですけど

今や日本の政治家も同じようなものなので(笑)

これからもこんなバカンズに経済を握られているのかと思うと

他国からミサイルが飛んで来るのと同じくらい怖いですね

ちなみに「このペンを僕に売り込んで」 の答えは

「このナプキンに名前を書いてくれないか?」

これはレストランで食事したとき

「俺にこのペンを売ってみろ」と質問すると、仲間のひとりが

「このペンを売るには、相手にナプキンに名前を書けと言え」 と答えたことで

ジョーダン自身がどんなセールストークより納得したんですね

さすが修羅場を生き抜いている人間はとっさの判断に長けている(笑)

3時間という長尺ですが、そのほとんどが

札束と、セックスと、クスリと、パーティと、下ネタ(笑)

しかもそれをやったほうが勝ちという底意地の悪さ

とはいえ、それも一部の成功者の話

若者諸君は決して安易に真似しないように(笑)

知識やトーク力だけでなく、人間には強運度も大事なのだから

 

 

 

【解説】allcinema より

80年代から90年代のウォール街で“狼”と呼ばれた実在の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの回顧録ウォール街狂乱日記』を、「ディパーテッド」「シャッター アイランド」のマーティン・スコセッシ監督、レオナルド・ディカプリオ主演コンビで映画化したピカレスク伝記ドラマ。20代で億万長者にのし上がり、30代で逮捕されるまでのあまりにも破天荒すぎる栄光と転落の物語を描く。共演はジョナ・ヒルマーゴット・ロビーマシュー・マコノヒー
 80年代後半のウォール街。証券マンのジョーダン・ベルフォートは26歳で会社を設立すると、富裕層をカモにそのモラルなき巧みなセールストークで瞬く間に会社を社員700人の大企業へと成長させ、自らも年収49億円の億万長者となる。ドラッグでキメまくり、セックスとパーティに明け暮れた彼のクレイジーな豪遊ライフは衆目を集め、いつしか“ウォール街の狼”と呼ばれて時代の寵児に。当然のように捜査当局もそんな彼を放ってはおかなかったが…。