2022-01-01から1年間の記事一覧
「映画は貧しい一漁村にロケして製作され 出演者もすべて 住民の中から選ばれた 反抗という言葉も知らない 純朴な人々だった」 原題は「La terra trema: episodio del mare」 (揺れる大地:海のエピソード) 原作は シチリアの作家ジョヴァンニ・ヴェルガの…
原題は「PARIS EST A NOUS」(パリは私たちにあり) 簡単に言えば、飛行機事故を目撃したのをきっかけに 一組のカップルの関係が壊れていく話なんですが とにかくストーリー性がなく、最後は???の謎映画(笑) 唯一の救いは84分で終わること(笑) テー…
原題は「AOS OLHOS DE ERNESTO」(エルネストの目に) 気難しくて孤独な老人が、隣人との交流によって心を開いていく・・ よくある話なんですが (不愛想なのは手紙ではなくお爺ちゃん 笑) ちょっと捻ったラストが微笑ましく、優しい気持ちになれる あまり…
原題も「CODA」 2014年のフランス映画「エール!」のリメイクで Codaとは「 Child of Deaf(ろう者) Adult」のこと 第94回アカデミー賞では作品賞、脚色賞、助演男優賞の3部門で受賞 動画配信サービス(Apple TV+)映画の受賞は初めて ろう家族のなかでたっ…
原題も「CALL ME BY YOUR NAME」 原作はアンドレ・アシマンの同名小説 脚本は純愛映画の匠、ジェームズ・アイヴォリー ひとことで言えばLGBTの(B=バイセクシャルの)少年の 「ひと夏の経験」ものですが インテリ度はかなり試されます(笑) 1983年、北イタ…
高知のチャールトン・ヘストン ギドラさんからサプライズな贈りもの 「ベン・ハー」のリマスター版Blu-rayです なんとギドラさんのブログ 4丁目開設15周年記念のプレゼント企画に当選しました ウィリアム・ワイラー監督の最高傑作であり チャールトン・ヘス…
原題は「REPULSION」(嫌悪、拒絶反応) 神経質で潔癖性女性が姉の不倫により精神を病んでいき 妄想に苦しみ人殺しまでしてしまうというもの この映画、どうしてもルイス・ブニュエルの「昼顔」(1967)と 比べてしまうと思うんですよね 「昼顔」のセブリー…
原題は「Nabarvené ptáče 」(ペンキを塗られた鳥) 作中で翼に白いペンキを塗った鳥(色違いの鳥)を群れに戻すと ほかの鳥から一斉に攻撃され殺されてしまうシーンのこと 主人公の少年は死んだ鳥の姿を自分と重ねます 原作は、ポーランドのユダヤ人作家イ…
「時計を贈ってはダメ 永遠という意味だから」「花火を贈ってはダメ 儚いという意味だから」 原題は「地球最后的夜晩」(地球最後の夜) 英題は「Long Day's Journey Into Night」(長い1日の夜への旅) 監督のビー・ガンは1989年貴州省凯里(かいり)市 苗族…
「自分で後始末するのよね」 原題も「Toscana」 イタリアやフランスの農村地帯って陽光が違うというか 美しくて魅力がありますよね 外で食事をしたりワインを飲むのが習慣なのがよくわかります 一方北欧といえば寒くて陰湿な気候で家に引きこもりがち なので…
原題も「I Came By」(私は来た) Netflixのランキングはあてにならんな(笑) 面白くないことはないけど、BC級 逆にB級映画やツッコミ系好きマニアには たまらないものがあるかも知れません(笑) トビー(ジョージ・マッケイ)とジェシー(パーセル・アス…
デンマーク映画の完全犯罪もの 原題は「Kærlighed for voksne」(大人への愛) 浮気をした男に主導権は無いし、同情の余地もない 一風変わった不倫映画を見たい人におすすめ 森と湖に囲まれたハイセンスな別荘 クリスチャンは親友と共同で建設会社を経営し 妻…
原題は「THE LADY IN THE VAN」 (ヴァンの中(車中暮らし)の女性) 邦題のように決して「お手本」にはなりません(笑) 老女の路上生活もの むしろお手本にすべきはレディ・シェパードが ヴァンを停めて生活する近隣の人々 本音は早くどこかに行って欲しい…
「世界で一番公平なのは太陽だ 緯度に関係なく地球上のどの場所にも 一年中公平に光を注ぐ」 原題も「陽光普照」 (A-SUN )ここでの太陽とはたぶん親(特に母親)のことでしょう だけど親が子にいくら愛情を注いだからって日向ですくすく可愛がってもらい成…
「あなたが私を愛してなくても 私はあなたを愛している だからもう私は別の男を連れて帰らない あなたも女を連れてこないと約束して」 「ムリだ」 原題も「2046」(ニーゼロヨンロク) 1996年、香港がイギリスから中国へ返還 中国とイギリスは社会主義への移…
大ヒットしましたね、今さらながら初見(笑) タイトルはアメリカのニュー・ウェーブを代表する作家 ハーラン・エリスン の「世界の中心で愛を叫んだけもの」 (The Beast that Shouted Love at the Heart of the World) からの引用でしょう アプローチは「…
英題も「WIFE OF A SPY」 日中戦争での731部隊の生体実験と それに関わった夫婦の騙し合い ヴェネチア国際映画祭では銀獅子賞(監督賞)を受賞 スリリングで目が離せないシーンもあったものの 戦時中の謝った情報や地下活動を見せることも 最後まで核心に…
しばらくブログを休止して 3年ぶりに実家のある北海道に行って参りました だからというわけではありませんが(笑) 北海道人が主役で北海道が舞台の「こんな夜更けにバナナかよ」 レビューしたいと思います まずタイトルがいいですね ひと目でどういう情況か…
「じゃあ一緒に不幸になればいい」 原題は「阿飛正傳」(チンピラの伝記) 初メガホンの「いますぐ抱きしめたい」(1988)で カンヌ国際映画祭カメラ・ドール(新人監督賞)にノミネートされ 世界に名を知らしめたウォン・カーウァイの2作目の監督にして 「…
原題も「The Gray Man」(目立たない男) ネトフリ史上最高額(2億ドル)のスパイ・アクション 現時点での映画制作費最高額は意外にも 「パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉」(2011)の3億8,000万ドル タイタニック(1997)が2億8,600万ドルで制作され…
原題は「LA VIE D'ADELE Chapitres 1 et 2 」 (アデルの生涯 第1章と第2章) 原作は2010年に刊行されたコミックス 「Le bleu est une couleur chaude」(ブルーは熱い色)著者のジュリー・マロ(1985~)はフランス生まれの女性BD(同性愛可) フランス映画…
「復讐と美味い料理は後を引く」「後味も別格」 原題も「DINNER RUSH」(夕食のピークタイム、書き入れ時のこと) NYトライベッカにある人気トラットリアで起こる グランド・ホテル形式の群像劇 作風やオチはクエンティン・タランティーノ風ですが クドさや…
2011年に是枝裕和がジュリエット・ビノシュから 「何か一緒に映画を撮りませんか?」と誘われたのがきっかけ そりゃあ断れませんよね(笑) 8年の構想をかけカトリーヌ・ドヌーヴを迎えて製作した 日仏合作映画 が、大女優カトリーヌ・ドヌーヴは 是枝監督が…
原題も「JULIE & JULIA」 ジュリア・チャイルド(1912〜2004)は1961年にフランス料理本 「Mastering the Art of French Cooking」 (フランス料理の芸術をマスターする)を発表し 翌62年にはテレビの料理ショーの司会者として活躍した アメリカの有名な料理…
「人の痛みに無関心にならないでください」 授賞式でのトラヴォンフリー監督のスピーチ 原題は「Two Distant Strangers」 (ふたりの遠い見知らぬ人) 29分とは思えないエンタメクオリティの高さ しかもこれだけ重く残酷なテーマを コメディでポップに描き切…
原題は「Pay It Forward」(次に渡そう) タイトルの通り(助けてもらった)恩を返すのではなく 次へ渡していくお話 車を壊された新聞記者が、見ず知らずの他人から 突然高級車のジャガーを使ってくれとプレゼントされます 一体なぜ? 物語はその4ヶ月前か…
原題も「Der Fall Collini」(コリーニ事件) ドイツの法廷もの アメリカ映画の、いかに感動的に「陪審員に訴える」かとは違い 「正しい法律」とはなにかを考えさせられる佳作 被告席がガラス張りになっていたり、証人が判事側を向いてたり 法廷の作りや配置…
シリーズ20作目 原題も「DIE ANOTHER DAY」(死ぬのは別の日) シリーズ40周年と20作を記念したダブル・アニバーサリー作品で ブロスナン・ボンドの4作目にして最終作 しかも過去19作品のおバカ娯楽アクションと 女好き諜報員を振り返る集大成(笑) 「ドク…
「世界をあげたのに」 「世界じゃ不足だ」 シリーズ第19作 原題の「The World Is Not Enough」(世界を手に入れても足りない)は ボンド家に伝わる家訓のこと ブロスナン・ボンドにしては、後のダニエル・クレイグを思わせる (脚本は全クレイブ版を手掛けたニー…
「人生最良の日々を、(わたしたちは)まだ生きてはいない」 ヴィクトル・ユゴー 原題は「Les plus belles annees d'une vie」(人生で最も美しい年) 「男と女」(1966)の続編、想像したよりかなり好い出来で トランティニャンの遺作として本当にふさわし…