原題は「PARIS EST A NOUS」(パリは私たちにあり)
簡単に言えば、飛行機事故を目撃したのをきっかけに
一組のカップルの関係が壊れていく話なんですが
とにかくストーリー性がなく、最後は???の謎映画(笑)
唯一の救いは84分で終わること(笑)
テーマはモラトリアムと
2018年に起きたパリ暴動に向けたメッセージということ
モラトリアムとは債務の履行の延長を認める
支払猶予(一時停止)のことで
それを大学を卒業しても、働く気力のないフリーター
自立を先延ばしにしている女性に例えています
2018年のパリ暴動は、のべ7か月に渡った
「黄色いベスト」 と呼ばれる抗議デモのこと
ディーゼル燃料に対する新たな課税が原因となって
ガソリン価格が上昇
マクロン政権は、環境(低公害経済)のため
必要不可欠な税金だと説明しますが
生活費が高騰し、若者を中心に失業が広まる中
政府は貧しい人々のために何もしないと
フランス全土で3万6000人以上が参加
このうち5000人が首都パリに終結、一部が暴徒化
車を燃やし、国のシンボルを汚し、店を破壊、警察と衝突
パリに混乱をもたらし
「燃料税の削減」
「富裕層に対する連帯税(solidarity tax)の再導入」
「最低賃金の引き上げ」
「マクロン大統領の辞任」を要求します
「黄色いベスト」の意味はフランスで2008年に法律で
ドライバーは運転するとき車の中に必ず「黄色い(蛍光色)ベスト」を
用意しておくよう定められたことから
でも映画の内容はさっぱり(笑)
ナイトクラブで運命的な出会いをした大学生の男女が
一緒に暮らすようになり
卒業後、男は仕事に就きスペインへ移動が決まります
アパート代も生活費も支払っているのは自分
定職に就いていない彼女が
転勤先についてくるのは当然だと思っていました
だけど女は男が勝手にそう思い込んでるが気に入らない
何で私がスペインに行かなきゃいけない
だからといって、パリに未練があるのかと言えばそうでもない(笑)
だだ自分のことは自分で決めたいだけ
同時にストやテロで混乱するパリ、大規模なデモ
混乱が続けば続くほど、広がる格差
貧困層の声は届かない、それは恋愛も同じ
ぐるぐる回る、繰り返されるストロボ
サブリミナル
女は男に出会ったとき尋ねた
「この世界そのものがビデオゲームだったら?」
現実だと思っている世界が仮想現実かもしれない
女の分身(シルバーヘアのヒロイン)は
世界を外(宇宙)から見ている
改革のためには、悲劇で世界が破壊されることを
飛行機が墜落した先に何かがかわることを望んでいる
たぶん飛行機事故は現実に起きたものでなく
彼女のVR(バーチャルリアリティ=仮想現実)
仮想空間を現実かのように体感させたものなんですね
私のレビューが正しいかどうかはわかりませんが
この解釈が一番しっくりくるような気がします
ただ面白いか面白くないかと問われれば
正直つまらない映画なので(笑)
パリの素敵風景を見たい人以外オススメできません(笑)
【解説】Netflix (ネットフリックス) 公式サイトより
高まる社会的緊張に揺れるパリの街角。運命の愛に揺れるひとりの女性が迷い込んだのは、夢、記憶、そしていくつもの"もしも"が交錯するゆらめきの世界。 出演:ノエミ・シュミット、グレゴワール・イスヴァリーヌ、マリ・モテ
アナを演じるノエミ・シュミットは、「警部補ジョアン・ペーテルス」や「ベルサイユ」などにも出演。