「手を見せろ」
原題も「WESTWORLD」
マイケル・クライトンの脚本、初監督のSFの古典映画で
レトロでおおようにも思える展開ですが
AIが進み、もてはやされる現代だからこそ
伝わる怖さがあります
またこの作品が多くのクリエイターに影響を与え
その後の映画作りに貢献したことは確かでしょう
それにしても、ユル・ブリンナーが
よくこの役引き受けましたよね(笑)
「デロス」は中世ヨーロッパの騎士、官能的な古代ローマ
西部開拓時代を再現した「ウエストワールド」という
ロボットによる3つのエリアで作られた体験型テーマパーク
料金は1日1000ドル
ピーター(リチャード・ベンジャミン)と
友人のジョン(ジェームズ・ブローリン)は
「ウエストワールド」でガンマンになりきり楽しんでいましたが
突然ロボットが人間を襲うようになるのです
倫理観は全くなく(笑)
ここは人間(型ロボット)を殺すのも
セクシーな美女とエチするのも自由という(風俗だな)
大人の欲望をすべてかなえてくれる夢のテーマパーク
しかも相手がロボットだからなんの罪悪感もない
これでロボットが反乱を起こした理由が
はっきり描かれていれば、もっと感情移入できたでしょうね
「2001年宇宙の旅」(1968)ではHALに知性を持たせたことが
やっぱり傑作に繋がっていると思います
制御室では主電源を切ってロボット達の動きを止めようとしますが
それが災いして空調はストップし酸素が欠乏
制御室に閉じ込められた技術者たちは窒息死してしまいます
「ガンマン406号」(ユル・ブリンナー)はジョンを撃ち殺し
ピーターを執拗に追いかけます
(蛇はロボットだったけど、馬は本物なのかな)
古代ローマに逃げ込んだピーターでしたが
ガンマンは硫酸をかけても、黒焦げになっても不死身
しかし宮廷の炎のランプのせいで
熱感知センサーが誤作動をおこしたガンマンはショートし
やっと倒れたのでした
でもピーターが途中で助けようとした(拘束プレイの)美女に
「水はダメ、水は」と言ってるのにもかかわらず
水を飲ませたら故障して動かなくなったんだから
そこで弱点は水だってわかるんじゃね(笑)
とはいえ90分で、サクッとこれだけの作品を作ったのはたいしたもの
セリフがなく、銀色の目のユル・ブリンナーも不気味
ただし100%男性目線なので
(女性向けのサービスは一切ない)
今なら差別だって抗議されていそうです(笑)
【解説】allcinema より
ハイ・テクノロジーを駆使し様々な時代を体験できるた巨大遊園地デロス・ランド。その中の西部世界を再現したセクションで突如ロボットの反乱が起きる。出世作「荒野の七人」で自分が演じたガンマンのロボットに扮したユル・ブリンナーの物言わぬ不気味さが印象的。人気SF作家マイケル・クライトンが脚本・監督した。続編「未来世界」と、短命に終った80年のTVシリーズ“Beyond Westworld”が製作された。その後16年にHBOで再びTVシリーズ化されている