ラビリンス/魔王の迷宮(1986)




今見ると、子ども向けというか
ファミリー仕様のファンタジー映画でした(笑)


それでもモンティパイソン組のテリー・ジョーンズによる脚本は悪くない

奇想天外なクリーチャーも愛嬌があって楽しい

監督は「セサミ・ストリート」で有名なマペット操作師ジム・ヘンソン


デビッド・ボウイの歌も時折挿入されていてファンにも嬉しい

マイクを持って突然歌い出すという奇抜さに

ピチピチタイツの歌舞伎っぽい衣装でも、ボウイ様だとなぜかキマる(笑)

赤ちゃんと戯れる姿も可愛すぎです





15歳のサラジェニファー・コネリーは空想好きな女の子

愛読書「ザ・ラビリンス<迷宮>」で、ひとり演劇をしています

ある夜、継母から弟トビーの世話を任されてしまうサラ
そこで泣き止まないトビーに腹を立てたサラは

ラビリンスの呪文で「居なくなれ」と唱えてしまったのです


すると本当に魔王ジャレス(ボウイ様)が現れて

トビーを連れ去ってしまいました
しかも13時間以内にジャレスの城まで来ないと

トビーをゴブリンにするというのです

サラは自分の過ちに気が付き、トビーを助けるため城へと向かいます




最初に出会ったのはホルグ、サラは彼に迷宮を案内してもらいながら

炎の狼ファイアリーズ、迷宮の守護神ヒューモンガス

独眼の戦士サー・ディディモンス、岩を呼ぶモンスターのルドの協力を得て

ついに城にたどり着き、ジャレスと対決することになります


まあ、ヒロインがわがままで(笑)

でも、自分も忘れてしまっただけで

このくらいの年頃はこうだったかも知れません

サラとジャレスに振り回されるホルグ

だけどゴブリンはみんな、ちょっとオバカだけどやさしい




ジャレスもサラの願いを叶えてあげただけなのです

そしてサラに愛さえも訴えます

だけれどトビーを救うため、サラは再びラビリンスの呪文を唱えます

「あなたに支配されはしない」と

気が付くとサラとトビーは自分の部屋に戻っていました




きっと魔王はサラが自分で生み出した、自分の一部だったのです

誰にでもある意地悪や自分勝手

弟の面倒にイライラして、彼など消えていなくなればいいと思った


そして迷宮で出会ったゴブリンたちもまた彼女の一部なのです

困った人を助けたい、未熟だけれどそんなやさしい気持ちと

大切な人のために悪に立ち向かう勇気を持っている


心の中の善と悪が戦って、サラの良心が勝ったのです

その瞬間魔王と魔宮は消え去ってしまった

残ったのはやさしく楽しいゴブリン達

(私なら1000%ボウイ様についていくがな)




たった一夜の夢だけど、少女は少し大人になりました

これからは弟の面倒を見て、継母ともきっと仲良くしていくでしょう

家族の、仲間の大切さを知ったのです


今の多くの子どもたちにとっては古臭いだろうし

特撮もチープに見えるかも知れないけれど

奥が深く、意外と侮れない作品だと思います


子どもたちがもっと小さい時に、一緒に見ておけばよかったと

ちょっぴり後悔しました




【解説】allcinemaより

 幼い弟の子守をしていた少女サラ。泣き続ける弟に腹をたてたサラは、こんな弟なんかいらない、と叫んでしまう。その声を聞いたゴブリンの王ジャレスは、サラの希望通り、赤ん坊を連れ去った。サラはあわてて、ジャレスの居る妖精界の城へ、弟を取り戻す冒険に旅立つ……。D・ボウイの歌に乗せておくる、ミュージカル風メルヘン。妖精界の生物はジム・ヘンソンによるマペット