原題も「INTERSTELLAR 」恒星間
「2001年宇宙の旅」(1968)へのオマージュたっぷりの作品
5次元の世界から父親が娘を覗く書棚は“HAL”のウラ版みたいだし
モノリスみたいなAIロボットも登場
板みたいなロボットが、意外と頼もしく
動きだけでなく、性格もユニークで愛嬌がある
なのでイチバン泣きそうになったのが
このTARSくんが切り離されるところでした(笑)
主人公を裏切ったせいで、未知の氷の惑星に取り残されてしまう博士が
ノンクレジットで出演しているマット・デイモン
「エリジウム」(2013)では月に
「オデッセイ」(2015)では火星
アンタどれだけ宇宙に取り残されるのが好きなの、と
笑ってしまいます
(笑うシーンではないけどな 笑)
近未来、雨が降らず地上は砂漠化、植物は減り酸素も減っていました
地球に人類が住めなくなるのは時間の問題
NASAは人類が移住できる惑星を見つけようと
すでに他の銀河に3名の探検隊が出発していて
彼らから送られてくる信号を頼りに第2の地球を探すミッションに
元宇宙飛行士で今はとうもろこし農家のクーパー(マシュー・マコノヒー)も
参加することになります
しかし人類が住めるような惑星がそう簡単に見つかるわけがない
しかもその間、宇宙と地球の時間の流れの違いで
クーパーの帰還を待つ愛娘のマーフは大人になり
旅立った父親を恨み、忘れようとしていました
宇宙に投げ出され、ブラックホールに飛び込んだクーパーは
5次元世界に迷い込み
そこからマーフにモールス信号で、人類を救う方法を知らせます
ストーリーそのものは単純なんですけど(笑)
ワームホール(正式な名称は「アインシュタイン=ローゼン橋」というらしい)
「空間の三次元と、時間の一次元に重力を加えた五次元世界」という
純粋理論物理学みたいな、物理ヲタク大好きそうなネタ満載で
ヘンに難しく見せようとしている気がする(笑)
でもターゲットは物理ヲタではなく
あくまで”娘のいるお父さん層”らしく(笑)
アン・ハサウェイと恋愛関係にならない展開はよろしい
数々の大作を成功させているクリストファー・ノーランのわりには
5次元世界のデザインがイマイチだったり
人類が到達した避難場所が、宇宙コロニーと古典なのには
ちょっとがっかりでしたが
最後にTARSくんが見つかったのは、よかった
(アン・ハサウェイを助けに行くより、そこかよ 笑)
【解説】allcinema より
「ダークナイト」「インセプション」のクリストファー・ノーラン監督が、理論物理学者キップ・ソーン博士のスペース・トラベルに関するワームホール理論を下敷きに描くハードSF超大作。かつてない危機に直面し、新たに発見されたワームホールを利用した超遠距離惑星間移動に最後の希望を託す人類の運命と、重大な使命と引き換えに永遠の離別を迎えようとしている一組の父娘の絆を壮大なスケールで描く。主演は「MUD マッド」「ダラス・バイヤーズクラブ」のマシュー・マコノヒー、共演にアン・ハサウェイ、ジェシカ・チャステイン、マイケル・ケイン。
近未来の地球。環境は加速度的に悪化し、植物の激減と食糧難で人類滅亡の時は確実なものとして迫っていた。そこで人類は、居住可能な新たな惑星を求めて宇宙の彼方に調査隊を送り込むことに。この過酷なミッションに選ばれたのは、元テストパイロットのクーパーや生物学者のアメリアらわずかなクルーのみ。しかしシングルファーザーのクーパーには、15歳の息子トムとまだ幼い娘マーフがいた。このミッションに参加すれば、もはや再会は叶わないだろう。それでも、泣きじゃくるマーフに“必ず帰ってくる”と約束するクーパーだったが…。