サンタ・ボックス(2020)

クリスマスは自分のためじゃなくて相手のために過ごす日

リボンに包まれたものじゃなく、愛こそがクリスマスの贈り物

原題は「THE SANTA BOX

 

クリスマスが近くなると不幸なことばかり起こり

クリスマスが大嫌いになってしまった女の子のもとに

何でも欲しいものを書いてほしい・・という

手紙の入ったサンタ・ボックスが届くというもの

 

いたってシンプルなクリスマス・ストーリー

特に小中学生の女の子に見てほしい

お決まりの高慢ちきで意地悪な親子が出てきたり

貧乏で恵まれない級友が出てきてたり

サンタが誰かなのもすぐ想像がつくのですが(笑)

 

心に染みる金言がいっぱい

神様が奇跡を起こしてくれるのを待っているのではなく

自分ら行動することが大切だと教えてくれます

(正直お金も必要なのですけど 笑)

シングルマザーのレイチェルと、娘のケイリーは

感謝祭の日(11月の第4木曜日)に家が火事になってしまい

新しい町に引っ越すと

町内会の権力者でPTA会長もしているネリーが挨拶にきて

隣に住む老人オットーのことを元ナチスの危険人物だと忠告します

 

次に住民を手助けしているというボランティア

クリスと名乗る男性が荷解きを手伝いに来てくれますが

ケイリーは初対面で怪しすぎるとクリスに失礼な態度をとります

クリスが帰り、ケイリーが散歩に出かけようとすると

男の子たちがオットーの綺麗に飾り付けられた庭を

荒らしているところを見ます

庭を片付けるオットーを手助けするケイリー

 

男の子たちの悪戯を怒ることもなく

紳士的でやさしいオットーと

ケイリーは次第に親しくなっていきます

新しい学校ではネリーの娘、リサがリーダーで

彼女は取り巻きとともに、同級生たちを貧乏だとか、臭いと虐めているのを

(注意する勇気がなく)傍観するだけのケイリー

 

学校から帰ると、玄関に「サンタ・ボックスと書かれた箱が置いあり

手紙には「手紙の裏に願い事を書いて

夜になったら元の場所に戻すように」と書かれています

ケイリーはまさか本当にプレゼントが届くとは思わず

母親にノートパソコンが欲しいと書きます

数日後、高価なノートパソコンが届き何かの間違いだと焦る母親に

正直に「サンタ・ボックスの話をします

次に「サンタ・ボックス届くと

ケイリーは同じ実験の課題をすることになった

いじめられっ子のスーのために

イケてる洋服をプレゼントすることにします

華麗に変身したスーを見たリサは彼女を侮辱出来ませんでした

 

次に届いた「サンタ・ボックス」には

なにも願い事をしていないのにかかわらず、大金が入っていました

手紙にはそのお金をどう使うのかは自由だと書かれています

一方で母親とクリスが親しくなっていくのがケイリーは気に入りません

リサの意地悪や、クリスの父親面をオットーに相談するケイリー

さらにオットーが、リサの母親の策略で

立ち退きさせられることを知ります

 

それでもオットーは、誰に対しても決して悪口は言いません

ケイリーが自分で考え行動するようアドバイスするだけです

 

みんな意地悪だよな なんで喜ばせるんだって思うだろ
釣りをしてごらん 喜びの糸を世界に投げ込むんだ
当たりを引くこともあれば 外れのこともある
でも釣り続けるんだ 忍耐が必要なんだよ

君はラッキーだ
不幸が訪れると知ってるんだから
備える時間があるじゃないか
対処すればいいじゃないか
また怒ったり 苦しんだりするのかい?

 

そうしてリサの家で開催される

クリスマスパーティに出席するように言います

リサの表の顔だけでなく、本当の顔を見るのだと

ケイリーに食事に招かれたオットーが家に帰ると

ガレージで大切に育てた植物たちが荒らされていました

妻との思い出の花、紫のキンギョソウの鉢も割られていました

あまりのショックに倒れてしまうオットー

 

オットーは意識不明の重体となり

クリスはケイリーに「サンタ・ボックス」を秘密を打ち明けます

第二次大戦中、少年オットーはユダヤ人であるため

ナチスから逃れて隠れていました

そのオットーに「サンタ・ボックス」だと

欲しいものをメモに書いて置いておけと渡したのはナチスの兵士でした

兵士が届けてくれた食べ物のおかげでオットーは生長られたのです

みなしごだったクリスもオットーに助けられ

オットーの意志を継ぎ、困っている子どもたちに

プレゼントを届けるようになったと言います

その資金はオットーが私財を売って用意したものでした

 

リサの家に町中の人たちが集まり

盛大なクリスマスパーティが行われますが、リサはひとりぽっち

親友だと思っていた取り巻きは、リサとつるむより大好きな歌を歌うことを選び

バケツを被せられていた女の子は、空手を習っていじめっ子を撃退

それぞれが「サンタ・ボックス」のプレゼントのおかげで

自分のやるべきことを見つけていたのです

さらにプレゼントを待ちわびた子どもたちがサンタが来ないと騒ぎ出すと

ステージに上がったケイリーは今年はサンタは来ないこと

サンタの正体がオットーだったことを打ち明けます

毎年オットーが無償でプレゼントを用意していたのだと

 

(嬉しい誤診で)オットーが退院すると、オットーの家は町の人々によって

クリスマスの飾りとプレゼントでいっぱいでした

オットーはサンタクロース役を(エルフ役だった)クリスに譲ると宣言すると

レイチェルは宿り木の下でクリスにキスするのでした

賢い君はその贈り物によって人々が幸せになると学んだ
確かにお金や物でも人は幸せになれる
だが最も必要なのは―自分を気にかけてくれる人だ
最後のサンタ・ボックスを今夜 外に置いてくれ"
また楽しみができる
特別なクリスマスをありがとう
メリークリスマス

サンタ・ボックスより


虐げられてた者たちへの優しさが全てを上回

温かい気持ちになれる佳作

そうして私のイブも終わったのでした(笑)


【解説】Filmarks映画情報より

少女ケイリーは、毎年のように家族に不幸な出来事が起きるクリスマスが大嫌い。そんな彼女のもとに、今年は一足早く不幸がやってきた。感謝祭の日、住んでいたアパートが火事になり、引越しを余儀なくされたのだ。引越し当日、クリスマス仕様に飾り付けされた隣家を見て顔をしかめるケイリー。さらに住人である老人オットーの悪い噂を聞き警戒するケイリーだったが、近所の悪ガキに庭を荒らされたオットーを助けたことから、親交を深めていく。ある日のこと、ケイリーは玄関に置かれていた“サンタ・ボックス”を見つける。「願いを書けば叶える」と書いてある手紙を一笑して箱を放置するケイリーだったが、母のためにと半信半疑で書いた願い事が、数日後に果たされる。 監督スパンキー・ダスティン・ワード 脚本スパンキー・ダスティン・ワード 出演者キャミ・カーバ テイタム・ラングトン ダニー・ジェイムズ サラ・アイヒナー ショーン・スティーヴンス製作国:アメリカ上映時間:101