山田洋次

学校(1993)

山田洋次の日本映画の優等生らしい作品 東京下町のある夜間中学校が舞台 生徒は7人 競馬好きのイノさん(田中邦衛) 清掃会社で働くカズ(萩原聖人) 中学で不登校になったえり子(中江有里) 在日で焼肉店を営むオモニ(新屋英子) シンナー中毒だったみど…

男はつらいよ お帰り 寅さん(2019)

「思ってるだけで何もしないんじゃな、愛してないのと同じなんだよ」 山田洋次の「ニュー・シネマ・パラダイス」(1988) トトが満男で、エレナが泉、アルフレードが寅さん(笑) 主人公は妻と死別し、中学3年のひとり娘と暮らす小説家になった満男(吉岡秀隆…

家族はつらいよ(2016)

山田洋次、久々のコメディ 橋爪功の毒爺が最低で最高(笑) クレジット・タイトルがいつもになくカラフル 戦後生まれで、高度経済成長の波に乗って 働き盛りはバブル、年金までたっぷりもらえるという最高の年代 ほとんどのサラリーマンの妻は専業主婦で 家…

東京家族(2012)

「感じのいい人じゃね」 小津安二郎の「東京物語」(1953)のリメイクですが 65年も月日が経過するとやはり設定に無理を感じます 特に母親が68歳という年齢、ということは父親も70歳前後 今でこそコロナでおとなしくしていますが(笑) イマドキの70歳の熟年…

戦争童画集~75年目のショートストーリー~(2020)

戦後75年の今年、新型コロナの中で次々と中止に追い込まれる平和教育 そんな中でも伝えたいと作られた 3つの反戦オムニバス・ショートストーリー 民放では8月15日を過ぎると、一切戦争に触れることはなくなりますが せめてNHKだけはは8月に限らず、反戦への…

母と暮せば(2015)

松竹120周年記念映画で 2010年に亡くなった井上ひさしさんに捧げた作品 「父と暮らせば」の広島を扱った、被爆死した父の亡霊と残された娘に対し 「母と暮らせば」はもう一つの被爆地長崎を舞台にした 被爆死した息子の亡霊と残された母の物語 冒頭の長崎へ…

息子(1991)

「いいではないか」 はじめは「祖国」というタイトルだったそうですでも「祖国」だと民族分断みたいですものね(笑)原作は椎名 誠の「倉庫作業員」 仕事のため都会に出ていく若者と、田舎に残ったひとり暮らしの老人山田洋次らしく家族のあり方を丁寧に描写し…

小さいおうち(2013)

アプローチは「日の名残り」(1993)的で 日中戦争から太平洋戦争にかけての時代を 良家に仕えた女中の視点から描かれたもの そこに、現代に生きる大学生の孫の感覚と 当時を生きたおばあちゃん(大叔母)の感覚の違いが みごとに写し出されています ヒロイン…

遙かなる山の呼び声(1980)

再見、2度目のレビュー やはりよかったですね 山田洋次監督は全作品見たわけではありませんが 今のところのマイベスト もちろん「お気に入り」 高倉健さんは「昭和残侠伝」シリーズの 池部良さんとのツーショットがため息ものなのですが(笑) いちばん良い演…

故郷(1972)

「給料が違う、船長さんはずっと安い 労働が違う、船長さんはずっと辛い でも、船長さんは船長さんだ」 昭和30〜40年頃のリアルなノスタルジーに浸れる 涙が出るというのではないけれど、哀しい映画 海のダンプカー、という稼業 瀬戸内海、倉橋島 精一(井川…

家族(1970)

「お前も元気でな、ひょっとすっと、これでもう会えんかもしれんばい」 山田洋次監督の隠れた名作「民子三部作」の第一作目 BSプレミアムで三部作続けて放映はありがたい 二度目の鑑賞、二度目のレビュー 最初のレビューは「星屑シネマ」を始めて間もない5年…

武士の一分(いちぶん)(2006)

木村拓哉さんが「思った以上にいい演技をしてくれた」 公開当時、山田監督がインタビューでこのようなセリフを発した記憶があります どのドラマ、映画、バラエティーでも キムタクはキムタク(演技が下手という意味ではありません) でもこの作品では、彼な…

たそがれ清兵衛(2002)

わかりやすいストーリーで人間賛歌 歴史通でなくても見やすいのがいいですね でも、丹波さんの「おなごは顔があればいいんだ」は あんまりだわ(笑) 貧乏侍の井口清兵衛(真田広之)は役所の帳簿係のような仕事をしています 仕事が終わると仲間の誘いも断り、た…

隠し剣 鬼の爪(2004)

いかにも藤沢周平風、そんな作品でした 友情、純愛、清貧、自分の正義を貫こうとする主人公 「たそがれ清兵衛」とも、雰囲気がよく似ていました 石原 慎太郎氏も、自称「侍」ならば こういう武士のけじめをしてほしいものです でももう、おじいちゃんだから …

母べえ(2007)

女性でこれくらいの年齢の子がいるということは 戦前という時代背景を考えると 私より年下なのではないかと思いますが・・・ いくら綺麗で品があってもやはり無理感はありましたね サユリストの方が見たらまた違うのでしょうけれど(笑) 日中戦争中、反戦思想…

男はつらいよ 旅と女と寅次郎(1983)

シリーズ31作目夢は佐渡金山、チンドン屋騒動は運動会ヒロインは都はるみさん演歌歌手が超国民アイドルな時代もあったのですねテレビは家族全員の団らん老いも若きも同じテレビ番組を見ていた時代佐渡島に向かう途中寅さんが出逢った女性は演歌の大物歌手、…

男はつらいよ 花も嵐も寅次郎(1982)

シリーズ30作目夢はブルックリンのジュリーにジゴロの寅マドンナは田中裕子さん。ストリー同様に沢田研二、田中裕子夫妻の馴れ初めとなった記念作だそうです。冒頭でオバちゃんが御前様からもらった松茸を前に「寅ちゃん帰ってこないかなあ」というセリフ…

男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋(1982)

シリーズ29作目 夢は今昔物語、ふすまの雀の絵 マドンナはいしだあゆみさん。 たぶんシリーズでいちばん切ないマドンナに いちばん切ない寅さんなのではと思います。 どんな人にも分け隔てなく、いつも陽気に接する寅さん。 綺麗な女性となるとさらに親切…

おとうと(2009)

「どんな家にも、ああいうのがひとりやふたり、いるんだよな」 います。私にも。 あるクレジット会社から身に覚えのない督促が来たのです。 勝手に保証人の名前を書いて三文判を押したようです。 金融機関では支払いが停滞すると借金した本人ではなく 保証人…

男はつらいよ 翔んでる寅次郎(1979)

シリーズ23作目マドンナは桃井かおりさん夢は便秘の研究をする車寅次郎博士シリーズのなかで、最もしんみり感のない「男はつらいよ」ではないでしょうか。最後までカルく明るく見れますね。マドンナは、今も、昔も、どの作品でも「かおり節」の桃井かおり…

男はつらいよ/寅次郎紙風船(1981)

シリーズ28作目。マドンナは音無美紀子さん。夢は寅さんは名医(こういう手術シーンって好き)騒動は同窓会(寅さん仲間外れでかわいそう、でも「ババアばっかり」は禁句) 大分の宿で頼まれて同部屋になった粋のいい小娘、愛子ちゃん。最初は寅さんに食…

男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花(1980)

シリーズ25作目マドンナは浅丘ルリ子さん夢は鼠小僧の寅さん。騒動はとらやの慰安旅行。 沖縄の基地のクラブで唄っていた時に急病で倒れ入院したリリー。とやらのみんなに説得され飛行機嫌いを克服して寅さんはリリーのお見舞いに行きます。 再会した寅さ…

男はつらいよ 寅次郎春の夢(1979)

シリーズ24作目マドンナは香川京子さん。 夢はサンフランシスコのバー&宿の銃撃戦。騒動はぶどう。 脚本にレナード・シュレイダーというアメリカ人の脚本家が参加しており(蜘蛛女のキスなど有名作も書いています)当時の日米のお互いの国民に対する偏見…

男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく(1978)

シリーズ21作目。マドンナは木の実ナナさん。夢は、寅さんは異星人。猿の惑星&未知との遭遇。 さくらちゃんの同級生で、松竹歌劇団(SKD)のスターでもある紅奈々子にやっぱりひと目で惚れちゃう寅さん。奈々子は結婚か、舞台を続けるべきか悩んでいます…

男はつらいよ 寅次郎頑張れ!(1977)

シリーズ20作目マドンナは藤村志保さん。夢はみんなが成功して大金持ち。 とらやに下宿しているワット君(中村雅俊)と中華料理店で働く幸子(大竹しのぶ)の仲を取り持とうとする寅さん。幸子ちゃんに自分の気持ちを伝えられないワット君に恋の指南をする寅…

男はつらいよ 寅次郎と殿様(1977)

シリーズ19作目マドンナは真野響子さん。 騒動は鯉のぼりと犬の名前。 寅さんの魅力というか、すがすがしさは相手がどんな金持ちだろうがエリートだろうが貧乏人だろうが分け隔てなく接するところでしょう。ステイタスにこだわらず、ありのままでいる姿に…

男はつらいよ 寅次郎純情詩集(1976)

マドンナは京マチ子さん。 家庭訪問にやってきた満男の担任(檀ふみ)にのぼせてしまった寅さん。先生は若すぎる先生のお母さんをお兄ちゃんが好きになったら私たちも文句はないわとさくらちゃんに言われ、ああそうか!と本当に先生の母親である綾(京マチ…

男はつらいよ 葛飾立志篇(1975)

シリーズ16作目マドンナは樫山文枝さん。 ここまで見てきた中でこの「葛飾立志篇」の寅さんは口の悪さや失言が少なくてあまりヒヤヒヤすることなく一番安心して見れたような気がします。 毎年欠かさず手紙と500円を送ってくれる寅さんをもしかしたらお…

男はつらいよ 寅次郎相合い傘(1975)

「幸せにしてやる?大きなお世話だ。 女が幸せになるには男の力を借りなきゃいけないとでも思ってるのかい? もし、あんたがたがそんなふうに思ってるんだとしたら それは男の思い上がりってもんだよ」 シリーズ15作目マドンナは浅丘ルリ子さん。シリーズ…

男はつらいよ 寅次郎子守唄(1974)

シリーズ14作目マドンナは十朱幸代さん。 旅先で知り合った男が寅さんに自分の赤ちゃんを預けてトンズラ。赤ちゃんを連れて寅さんは「とらや」に帰ります。「とらや」では寅さんに赤ちゃんが出来たのかと大騒ぎ。だけど子宝に恵まれなかった、おいちゃん…