シリーズ28作目。
マドンナは音無美紀子さん。
夢は寅さんは名医(こういう手術シーンって好き)
騒動は同窓会(寅さん仲間外れでかわいそう、でも「ババアばっかり」は禁句)
大分の宿で頼まれて同部屋になった粋のいい小娘、愛子ちゃん。
最初は寅さんに食ってかかりますが、あっというまに意気投合。
寅さんと一緒に旅をし、仕事まで手伝ってくれます。
一歩間違えばただ煩くてウザいキャラを
岸本加世子さんが可愛く演じていましたね。
本当に寅さんの妹分という感じで。
(良い意味で)女性の魅力が全くなかったのが
マドンナのキャラとぶつからず良かったと思います。
そして福岡、テキヤ仲間のカラスの常三郎から
「万一俺が死んだらあいつ(妻の光枝)ば女房にしてやってくれ」と
頼まれる寅さん。
ヤクザ同士の義理人情、「ああ、いいよ」と寅さんは承諾します。
しかしこういうときの男性心理とは
いかがなものなのでしょう?
自分の妻が知らない男と一緒になるくらいなら
信頼できる仲間と結婚したほうが安心なのでしょうか。
ただ、まだ若い妻が独り身になってしまうのが
かわいそうとか気の毒だからでしょうか。
それとも寅さんに一度は結婚してもらいたいという
そんな友情からなのでしょうか。
病気になったヤクザなど、誰も見舞いになんて来なかった。
でも寅さんだけは違った。
変わらない態度でこんな自分を心配してくれる・・・
常三郎が亡くなり上京した光枝さんは寅さんと再会します。
御前様もとらやのみんなも
ずっとヤクザの面倒を見て苦労した女性なら
寅さんともうまくやっていけるかもしれない、そう思います。
寅さんも浮かれ、本気で就職し、アパートまで借りようとします。
光枝さんだって、本当は寅さんを頼って上京したのです。
だけど寅さんは最後の最後でやっぱり逃げてしまいます。
「あの人、寅さんに何か頼んでいなかった?
死んだら、私を女房にもらうようにとか」
「そんなこと言ってたよ。
だけど病人の言ってることだし
成行きで"うん"と言っただけだ」
「そうよね・・」
この駅でのシーンは情緒あります。
寂しそうな顔をする光枝さん。
そして別れるふたり。
おばちゃんがよかったですね
寅さんにひどいことばかり言われているのに
本当に寅さんのことを思っていてやさしい。
マグロを担いでとらやにやってくる地井武男さんは豪快。
どうせなら思い切り寅さんと戦ってほしかった。笑
なんだかプロローグからラストの焼津港まで
ボリュームたっぷりの「男はつらいよ」でした。
【あらすじ】ウィキペディアより
夢は寅がノーベル医学賞受賞。柴又に帰って満男のお土産に紙風船を出す。その日の柴又小学校の同窓会に出席するが、みんなを困らせ、旅に出る。相室を頼まれ、寅次郎は家出娘の愛子(岸本加世子)と知り合い、一緒に旅をする。その途中、