男はつらいよ 旅と女と寅次郎(1983)




シリーズ31作目

夢は佐渡金山、チンドン屋
騒動は運動会
ヒロインは都はるみさん

演歌歌手が超国民アイドルな時代もあったのですね
テレビは家族全員の団らん
老いも若きも同じテレビ番組を見ていた時代

佐渡島に向かう途中寅さんが出逢った女性は
演歌の大物歌手、京はるみでした
でも、放浪の旅の寅さんはそんなこと知りません
いつも通りのフェミニスト

そんな寅さんに、はるみは心を許します
そして芸能界から、マスコミから逃れた
寅さんとの楽しく自由な旅
だけれど結局はるみは見つかってしまい、寅さんと別れます

スーパーアイドルとの夢のひととき
これもまた男性の願望のひとつのような気がしますね(笑)

でも、寅さんははるみが招いてくれたリサイタルには行きません
はるみは再会を願っていたかもしれないのに・・
寅さん版「ローマの休日」か、「望郷」か、ですね(笑)

矢切の渡し「つれて、逃げてよ~♪ついて、おいでよ~♪」の
歌詞(特別出演:細川たかし)も、妙にしっくりきます
ローマの休日に、コレが流れたらトンデモないだろうけど)

山田監督も、渥美さんも
都はるみさんのファンだったそうです

当時の都さんの芸能界引退への
頑張ってねっていう

そんな、はなむけの
作品だったのかも知れません



【作品情報】MovieWalkerより
寅さんが旅公演の途中失踪した演歌歌手と知り合い恋をするシリーズ第三十一作。マドンナに都はるみを迎え、脚本は「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎」の山田洋次朝間義隆の共同執筆、監督も同作の山田洋次、撮影も同作の高羽哲夫がそれぞれ担当。