東京家族(2012)

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「感じのいい人じゃね」


小津安二郎の「東京物語」(1953)のリメイクですが

65年も月日が経過するとやはり設定に無理を感じます

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特に母親が68歳という年齢、ということは父親も70歳前後

今でこそコロナでおとなしくしていますが(笑)

イマドキの70歳の熟年夫婦は特別裕福じゃなくても

東京どころか、海外旅行にだって普通に行く(笑)

豪華客船でクルーズだってあるある

 

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両親も子どもたちもあと10歳は年上のほうが説得力ある

そろそろ足も悪くなったし、これが最後の旅行ね、みたいな

80歳でフルマラソン完走する爺もいるけど、さすがにそれは特別(笑)

 

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働き盛りの息子や娘に煙たがられているにもかかわらず、勝手に押しかけ

スカイツリーに登り、ディズニーランドで「ミート・ザ・ミッキー」

父親は旧友と再会し、しんみりしたのもあっという間

新宿ナイトを満喫しすぎて酔っ払い

母親は成人したけれど、今でも可愛い孫息子の家に泊まりに行き恋人を紹介してもらう

こういうのが平成のシニアライフ

 

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そこで一転

元気だった母親が、突然脳梗塞で倒れてしまうのです

そこで「東京家族」タイトルバック

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何十年かぶりに故郷の瀬戸内上島に帰って来た「東京家族」の

母親の葬儀から物語が始まる

昭和にタイムスリップしたような島の人々の暮らしと

都会とのギャップにうんざりしながらも

徐々に幼い頃を思い出し

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息子が医学博士になるまで勉強させてもらったのも

娘が東京で美容室を開業させてもらったのも

自分たちが、いかに愛されて恵まれていたのかに気付き

頑固で厳しかった父親と和解していく・・

そういうほうが良かったと思う

(それもありきたりな話といえば、そうだけど 笑)

瀬戸内上島の魅力ももっと紹介して欲しかった

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山田洋次を持ってきても、昭和の傑作のリメイクは

難しいのだとしみじみ感じる

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男はつらいよ」の柴又名物「草だんご」がお土産だったり

ヒロインが勤める書店で、童話「ちいさいおうち」を親子が買うというような

山田洋次にしては珍しい自作ネタは見ていて楽しい

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笠智衆原節子の名コンビをそれぞれ演じた

橋爪功蒼井優は、自然体な演技で特に優れていたと思います

 

 

 

【解説】allcinema より

男はつらいよ」シリーズ、「おとうと」の山田洋次監督が小津安二郎監督の傑作「東京物語」をモチーフに、現代の東京に生きるある家族の姿を厳しくも温かな眼差しで見つめた感動ドラマ。当初予定していたクランクイン直前に東日本大震災が発生したため、撮影を約1年延期し、その間に改めて震災と原発事故を踏まえた脚本への描き直しが行われた。出演は橋爪功吉行和子、西村雅彦、夏川結衣中嶋朋子林家正蔵妻夫木聡蒼井優
 2012年5月、瀬戸内海の小島に暮らす平山周吉と妻のとみこは、子どもたちに会うために東京へやって来る。郊外で開業医を営む長男・幸一の家では、長女の滋子、次男の昌次も集まり、家族全員が久々に揃って和やかなひとときが流れる。しかし内心では、子どもたちは日々の生活に追われ、長居する両親を厄介者と感じてしまう。そんな中、とみこは将来を心配していた昌次から恋人の紀子を紹介され、上機嫌になるのだが…。