2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

さらば、わが愛/覇王別姫(はおうべっき)(1993)

「覇王別姫」とは四面楚歌で有名な項羽(こうう)と項羽の愛人、虞美人(ぐびじん)の悲恋を描いた京劇作品のこと これはすごい、大傑作北伐、日中戦争、国共内戦、中華人民共和国成立、文化大革命という時代の変化に翻弄されながら、叶わぬ愛を抱えて生きて…

カンパニー・メン(2010)

「俺が破滅しても誰も気づかない」原題も「THE COMPANY MEN」(会社の男) ざっとしたあらすじは、世界金融危機(リーマンショック)後のサラリーマンの人間模様コロナショックの今、決してよその国や映画の話でなく現実味を帯びています アメリカの映画を見…

アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング(2018)

原題も「I FEEL PRETTY」(可愛くなった気がする) ありきたりのサクセスコメディですが、私は好かった仕事や人間関係で辛さを感じているコンプレックスで生きることが苦しいそんな悩める女の子達が、少しでも元気になってほしいというメッセージを感じます …

ロング・トレイル!(2015)

「この道は人生と同じ 先は見えなくともベストを尽くす」 原題は「A Walk in the Woods」(森の中の散歩)原作は1998 年に発表されたビル・ブライソンのノンフィクション紀行本 これを見たなら誰もが、ポール・ニューマンの生前にレッドフォードと共演してほ…

囚われの美女(1983)

タイトルはマグリットの「LA BELLE CAPTIVE」(囚われの美女 )からルネ・マグリット(1898~1967 68歳没)とはベルギー生まれのシュルレアリスム運動(無意識の探求・表出による人間の全体性の回復)の重要人物現実ではありえない夢の中の不合理性を突き詰め…

快楽の漸進的横滑り(1974)

「美しい死体を作りたいだけ」原題は「Glissements progressifs du」(快楽の斬新的な変化) 「フレンズ ポールとミッシェル」(1970)と「続フレンズ」(1973)私は小学生の頃テレビの吹替でみたきりで14歳の女の子が妊娠出産、ラストで引き裂かれ続編で再会という…

エデン、その後(1970)

原題は「L'éden et après」(エデンとアフター)“『不思議の国のアリス』と『O嬢の物語』の恐るべき邂逅“と評価されたロブ=グリエ初のカラー作品 アートフィルムとして傑作、冒頭から素晴らしいですねサディスティックだけど、ギリギリしか見せないしセック…

嘘をつく男(1968)

「僕の話をしよう 少なくともそう努めたい」 原題も「L'HOMME QUI MENT/THE MAN WHO LIES」(嘘をつく男)またもや現実と虚構とSMしかも"嘘"がテーマなので、少しややこしいロブ=グリエが戦争PTSDを描くとこうなります 【ここからネタバレあらすじ】 第二次…

ヨーロッパ横断特急(1966)

原題は「Trans-Europ-Express」アラン・ロブ=グリエ自身が映画監督役でプロデューサーとアシスタントとともにパリからベルギーのアントワープ行きの列車(TEE)に乗りながらこの列車を舞台に映画を作ろうと構想を練るメタフィクション(フィクションについて…

不滅の女(1963)

「偽のビザンチウムを作っているところよ」「修復中と言えよ」「どっちだって同じことよ」 原題は「L'IMMORTELLE」(不滅の) アラン・ロブ=グリエの初監督作品まだ女性を縛る癖はでていません(笑)ファムファタール系が好きな人にはお薦め 内容は単純で、男が…

スピリッツ・オブ・ジ・エア(1988)

らんぷちゃんのブログのレビューを読んで気になって、気になって、どうしても見たくなった(笑)東京っていいところですね、調べたら上映していました 「アップリンク渋谷」には、はじめて訪問させていただきましたこれが映画館?という佇まい(笑)入口は雑…

ジュディ 虹の彼方に (2019)

「ぼくがドロシーを好きなのは、犬にやさしいからだ」 原題は「Judy」ジュディ・ガーランド が47歳で亡くなるまでの約1年間主に1968年に行われたロンドン公演にスポットをあてたもの レネー・ゼルウィガーのレジェンドに挑んだ勇気には拍手本物のジュディと…

フォトグラフ ~あなたが私を見つけた日~(2019)

「思い出になりますよ」「忘れてしまいます」「写真に残さないと」 原題も「Photograph」ムンバイが舞台のドイツとインドとアメリカ合作(なので歌って踊らない 笑)世界中で人々の心が殺伐としている中こういう映画を見るとほっとします(笑) ムンバイで観…

叫びとささやき(1972)

原題も「VISKNINGAR OCH ROP:スゥエーデン語」(叫びとささやき)ベイルマンほど見る人によって感じ方が様々な映画ってないと思うどう解釈したらいいか悩むのだけど 簡単にいえば、ベイルマン版「東京物語」(1953)(簡単にいいすぎだろ 笑)完璧すぎて退屈、…

ベロニカとの記憶(2017)

原作はジュリアン・バーンズの同名小説「THE SENSE OF AN ENDING」(終わりの感覚) アプローチは「さざなみ」(2016)に似ていてシャーロット・ランプリングがさすがの凄み終盤はミステリー調の展開になっていきます 趣味のライカの中古専門店を営むトニーに…

ドリームハウス (2011)

ラストまでいっきに見れましたどんでん返しのどんでん返し、まさかの結末 ダニエル・クレイグは編集者の仕事を辞め奥さん(レイチェル・ワイズ)とふたりの娘と共に郊外の中古住宅に引っ越し小説家の道を目指すことにします しかもとなりの奥さんはナオミ・…

ブラック・クランズマン(2018)

原題も「BlacKkKlansman」クランズマンとはKuKluxKlanの会員のこと 主人公ロン・ストールワースは実在する人物で1972年にコロラド州で警察官になり1979年KKKに侵入捜査、守秘義務を守り2005年に退職2014年に「BlacKkKlansman」というノンフィクション小説を…

気狂いピエロ(1965) アンナ(1966) デジタルリマスター版

仕事以外のあらゆる行事が中止になってスポーツクラブも休館だし、暇ができたので(笑)はじめて池袋の「新文芸坐」に行ってみました 名作2本立てて1450円は交通費を入れてもお得しかもポップコーンは袋菓子で150円(他にパンなど軽食あり)飲み物も自動販売機…