とにかく、カメラが素晴らしい。
木村大作さん、さすがです。本当にたくさんの撮影賞を獲っているのも納得。
この撮影がなければ、作品にここまでの雰囲気は
出なかったのではないかと
思います。
3人の女性がオムニバス的に登場し
ストーリーの主軸の警官殺しの犯人逮捕へと結びつきます。
銭函駅のホームでの妻との別れのシーンから、とても雰囲気があります。
降りしきる雪。
幼い子ども。
発車する列車に泣きそうな笑顔で敬礼する妻。
「いいじゃないですか、もう終わったんですから。
バカなんですよね。実際、自分は」
作品のなかでは、第二部の「すず子」が一番見ごたえありました。
英次の妹(古手川裕子)の結婚。古手川さん、ほんとうに綺麗ですね。
凶悪事件の犯人の妹、すず子(烏丸せつこ)の哀れな恋。
ラーメン屋の店員に変装し、オカモチの蓋に隠したピストルで
銀行に立てこもった犯人(阿藤海)を射殺するシーンは実にいい。
桐子と英次との恋はたったの5日間だけ。
出会い、結ばれ、離れ、再会し、別れる。
恋というより、ただお互いの淋しさを埋め合わせただけなのかも知れない関係。
「ねえ、おっきな声出さなかった?」
「おっきな声なんか出さなかったよ」
「樺太まで・・」はいらなかったですね・・・笑
これでもか!というくらいの豪華な脇役人でした。
警察官の健さんもよかった。
(制服姿も出して欲しかったな)