ブルース・ブラザース(1980)




「コメディ」というジャンルのミュージカル映画

今見たら、それほど笑えませんでした(笑)
カーチェイス・シーンも無駄にクドい(笑)

それでも、やはり音楽は素晴らしいです
ブラック・ミュージックをたとえ知らなくても
「本物」ということはすぐわかる
自然と身体がリズムをとってしまいます

日本でも人気が高い、ジェームス・ブラウン(The Old Landmark)に
レイ・チャールズ(Shake A Tail Feather)
キャブ・キャロウェイ(Minnie the Moocher)
彼らの見事なボーカルには唸ってしまいます





さりげなく出ているストリート・ミュージシャンに
「この凄い人は誰?」と、今ならネットで検索もできる(笑)
「キング・オブ・ブギ」の名で親しまれたブルース・シンガー
ジョン・リー・フッカーという大物だということです

歴史上最も偉大なR&Bの大御所たちが
脇役に揃いも揃っているのだからたまらない
たとえどのランキングにも出てこなくても
史上最強のミュージカル映画なのです


物語は単純で、自分たちが育った孤児院救済のため
納税金稼ぎのためバンドを再結成し
かつてのメンバーとの珍道中もの

彼らの無茶苦茶な破壊により、被害を受けてしまった警官や
カントリー・バンド、ネオ・ナチに追われる羽目になり
ジェイクのテロリスト並に過激な元カノには命を狙われ
ついには軍隊までが動員されます

ジェイクとエルウッドのブルース兄弟には
本当に「心」がないのですよ
何があっても、どんなワルをしても、決して動じない
(だけど税金はちゃんと払うという 笑)

ホテル(Everybody Needs Somebody to Love)での
観客と一緒に「You! You! You!」と指さすシーンはたまらない

そして、警察に捕まっても懲りずに刑務所内で歌う「監獄ロック」
囚人たちと腰をフリフリ、これは素晴らしいエンディングでした

ブルース兄弟の黒のサングラスに黒のスーツスタイルは
のちに「MIB」や「マトリックス」に、しっかりと受け継がれましたね


とにかく、こんなに贅沢な映画はそう多くありません
特に音楽が好きな人なら、何度でも繰り返して見れるでしょう
もちろん私もお気に入りです



【解説】allcinemaより
 黒い帽子に黒のサングラス、黒いネクタイに黒のスーツという、全身黒づくめのジェイク・ブルースとエルウッド・ブルースは、ちぎりを交わした兄弟分。そのブルース兄弟が昔世話になった孤児院が、窮地に陥った! 彼らは孤児院を救おうと、かつての仲間を集めて“ブルース・ブラザース・バンド”を再結成し、そのコンサートの利益を孤児院に寄付しようとするが……。1977年に、アメリカのTV番組「サタデー・ナイト・ライブ」で大人気だった、ベルーシ&エイクロイドの同キャラクターの映画化。彼らが起こすてんやわんやの大騒動を、歌と踊り、スリルとスピード、笑いとアクションで描いたコメディ映画。まさに息ピッタリのベルーシ&エイクロイドの、ハイ・センスな笑いが最大限に昇華されている。