ナチョ・リブレ 覆面の神様(2006) 

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メキシカン・プロレス=ルチャリブレ
派手なマスクを被ったルチャドール(レスラー)による
四次元殺方、プランチャー・スイシーダ、 スモールパッケージホールド
などなど華麗なアクションに、ユーモアたっぷりの試合は
メキシコが誇る大衆文化であり、無形文化遺産にも指定されているそうです
日本でも1970年代のミル・マスカラスドス・カラス兄弟の登場から
チャファンが増えたそうです

しかし本作は本格プロレス映画というわけではなく(笑)
感動的なラストが待つサクセス・ストーリーでもありません
ギャグはスベリ、格闘技ワザも中途半端でスカスカ
だけどその中身のなさと、いい加減さが好きな人は好き(笑)

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修道院で育った料理番イグナシオ、愛称ナチョ(ジャック・ブラック
彼の作る料理は見た目も汚いし、味もマズい
子どもたちは新鮮な野菜を食べたいと駄々をこねます
しかし修道院の経営は傾きかけていて、まともな食材を買うお金もない
そんなとき、シスター・エンカルナシオン(名前長い)が
新しい先生として修道院にやってきました
このシスター、ペネロペ・クルスそっくりで
「オール・アバウト・マイ・マザー」(1999)かよ!
と思わず突っ込んでしまいます(笑)

こういう100%エロ顔、フェロモンまき散らすタイプが
シスター(制服)というのはある意味男の夢の中の女性で
もちろんナチョも一目惚れ、料理作りにも俄然ヤル気を出すわけですが
金はない(笑)

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そこでルチャのチャンピオン、ラムセスの豪華な暮らしぶりを見て
ナチョも、ルチャでお金を稼ごうと決意するのです
パートナー役はホームレスの”やせ男”スティーブン
いいかげんなトレーニングをして、お手製の覆面を被り
試合に挑みますが、もちろん惨敗

ところが、そのおバカな負けっぷりが観客に大ウケ
ファイトマネーをもらい、次の試合の出場も決まります
しかし修道院の老僧たちはルチャは罪だと
テレビの試合を観ることすら禁止されていました

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だけど、シスターにおいしい食事させたいナチョは内緒で試合を続け
ついにチャンピオンと対戦するまでになります

ブヨブヨの体系にピチピチの青タイツ
ワザの度にオナラ、これを真剣な真顔でするんだから(笑)
でも(スティーヴ・マーティンもだけど)こういうギャグって
日本人にはあまりウケないようです
私は大好物なんですけど(笑)

チャンピオンとの試合当日、シスターと子どもたちが
ナチョを応援になんと会場に来てくれました
そして賞金で買ったバスで、子どもたち約束の遠足
叶った夢がちっちゃいのが、またいい(笑)

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ただこれ実話をもとに作られたそうなんですけれど
当事者は怒らなかったのかしら(笑)

 

 

【解説】allcinemaより
スクール・オブ・ロック」の主演・脚本コンビ、ジャック・ブラック&マイク・ホワイトが、「バス男」で注目を集めた新鋭ジャレッド・ヘスを監督に迎えて贈る痛快ハートウォーミング・コメディ。実話をヒントに、傾きかけた修道院を救うため、メキシカン・プロレス(ルチャ・リブレ)の覆面レスラーとして奮闘する心優しきダメ男の活躍を描く。
 幼くして両親を亡くし、修道院で孤児として育てられたナチョ。大人となった今はその修道院で料理番として孤児たちの面倒を見る日々。しかし、お金のない修道院では子どもたちに満足な食事を与えることもできない。そんなある日、街でルチャ・リブレのスター、ラムセスの豪華な暮らしぶりを目にしたナチョは、自分もレスラーになってお金を稼ぎ、子どもたちにおいしい食事をあげようと決意する。ところが、ルチャ・リブレ修道院の老僧やナチョが憧れるシスター・エンカルナシオンから忌み嫌われていた。そこで彼は、修道院には内緒で試合への出場を決め、ひょんなことから知り合った謎のヤセ男を相棒に、奇妙なトレーニングを開始するのだが…。