猿の惑星:創世記(ジェネシス)(2011)




意外にも面白かったですね
最後までいっきに見れました

名作をリメイクなんてとんでもないと思っている私ですが
タイトルは同じでも、内容は全く違ったので安心しました
現代版としてはよくできたのではないでしょうか

チンパンジー、マウンテンゴリラ、オラウータンたちに
感情移入できるのです

アルツハイマーの新薬の実験材料である母親から生まれた
チンパンジーのシーザー
科学者で薬の開発者であるウィルは殺傷処分から守るため
シーザーを家に連れて帰り育てることにします
シーザーは薬の影響の遺伝を受けた天才チンパンジーでした

まず、諸悪の根源はこの主人公ウィルなんですよね
動物実験もぞっとするし(現実に新薬はそのように作られているのでしょうが)
父親には無認可の新薬投与、事件をおこしたシーザーは施設に入れてしまいます

隣のおじさんは悪くないはず(性格以外)
誰だって家に侵入されたり、車をぶつけられたら怒ってあたりまえ
そこを誠意をもって謝罪しなかった、やっぱりウィルが悪い

保護施設の飼育員もクズ野郎でしたねえ(このクズっぷりはいい)
絶滅危惧種にこんな扱いをしてよくWWFが黙っているものです
( ↑ こういうダメ押しするのが私のよくないところよねえ)

これではシーザーが拗ねて反抗するのもあたりまえ
飼育員からの虐待によって、自らも暴力に目覚めてしまうのです
ウィルと生活していたために薬の知識もあったのでしょう
施設のほかの仲間にも「優れた知能」を与えるのです

動物が人間を襲うというのは恐ろしいことだけれど
長い間実験材料でボロボロになったゴリラ君が
橋から会社の重役を落とすシーンには
ちょっとウルルンときてしまいました

人間を滅ぼすのは、やはり人間
シーザーはただ檻から出て
自由に生活したかっただけ

エンドクレジットが出た後のラストは
隣のおじさんがパイロットだったのはこういうことなのかと
うまい伏線に感心しました

主人公に魅力がなかったのが、ただ残念
もっと研究熱心で、真面目なタイプのほうが
作品にはあっていたような気がします



【解説】allcinemaより 
ピエール・ブール原作のSF映画の金字塔「猿の惑星」を基に、その起源となる人類文明崩壊への道のりを明らかにしていくSFアクション大作。現代のサンフランシスコを舞台に、最新の生体実験によって脳が飛躍的に発達した一頭のチンパンジーが、やがて自我に目覚めて人類に反旗を翻すさまを、シリーズ初のパフォーマンス・キャプチャー技術を駆使したリアルなVFX映像で描き出す。主演は「127時間」のジェームズ・フランコ、共演に「スラムドッグ$ミリオネア」のフリーダ・ピント。また、猿のメインキャラクター“シーザー”役には「ロード・オブ・ザ・リング」のゴラムや「キング・コング」などで高い評価を受けたパフォーマンス・キャプチャー演技の第一人者アンディ・サーキス。監督はハリウッド期待の新鋭ルパート・ワイアット
 アメリカ、サンフランシスコ。製薬会社の研究所でアルツハイマー治療の研究をする神経科学者、ウィル・ロッドマンは、開発中の新薬を投与したチンパンジーの知能が驚異的に発達したことを確認し、その成果を発表する。しかし、そのチンパンジーは突然暴れ出し警備員によって射殺されてしまう。事態を重く見た所長によってプロジェクトは中止を余儀なくされるが、射殺されたチンパンジーは妊娠中だったことから、ウィルは生まれたばかりの赤ん坊を秘かに引き取るとシーザーと名付け、自ら育てることに。そして、次第にウィルとシーザーのあいだに人間の親子のような絆が芽生えていく。その一方で、シーザーは並外れた知性を発揮し始めていく。ところが、すっかり成長したシーザーはある日、ウィルの父を助けようとして隣人とトラブルを起こしてしまう。それが原因でウィルと引き離され、類人猿保護施設の檻の中で屈辱と絶望の日々を送ることになるシーザーだったが…。