原題も「MONKEY BUSINESS」
モンキー・ビジネスには「いんちき」「 ごまかし」「いたずら」と
いう意味があるそうです
本作では「猿の仕業」という意味合い
【ここからネタバレあらすじ】
オクスリー社長(チャールズ・コバーン)の製薬会社で
「若返り」の新薬を開発するバーナビー(ケーリー・グラント)は
研究のことで頭がいっぱいになると日常生活もままになりません
妻のエドウィナ(ジンジャー・ロジャース)はそんな夫を理解しています
ある日研究室のチンパンジーが、バーナビーの薬の調合を見よう見まねで真似し
出来上がった薬をウォーターサーバーに入れてしまいます
何も知らないバーナビーが新薬を飲んだ後、その水を飲むと
視力は回復し肩こりも腰痛もない、気持ちまで20歳の頃に戻ります
新車を買い、社長の秘書ローレール(マリリン・モンロー)と
猛スピードのドライブ、スケートをやり、プールではダイビングに挑戦
楽しいひとときを過ごします
チャールズ・コバーンと ケーリー・グラントがMMのお尻を
マジマジと見る演出に、男の若返りたい本心が伺える(笑)
薬を増やせば、もっと長い時間効果が継続するのか
バーナビーがもう一度薬を試そうとしていると
妻のエドウィナが先に飲んでしまう
若返ったエドウィナは社長のズボンの中に魚を入れたり
ローレールが現れれば敵対心露わに殴りかかろうとする
バーナビーを連れ出し、ホテルのダンスホールで大はしゃぎ
だけど新婚用の部屋で、過去の恋人の話で勝手に怒り出し
バーナビーをパジャマ姿で追い出してしまいます
翌朝目が覚めると薬は切れていて、もとの冷静な妻に戻っていましたが
ふたりが家に帰るとそこにはエドウィナの母親がいて
かってバーナビーとエドウィナを取り合ったライバル
ハンク(ヒュー・マーロウ)が駆け込んできました
エドウィナはホテルから母親とハンクに
バーナビーから暴力を振るわれ離婚すると電話で泣きついていたのです
研究所に戻ったバーナビーとエドウィナは薬を破棄します
だけどウォーターサーバーの水でコーヒーを淹れ何杯も飲んでしまう
今度は10歳以下の知能になってしまい大騒動
ジンジャーロジャースはこの頃40歳くらいだと思うのですが
運動能力の高さには驚かされます
ダンス(リンディホップ)の上手さはもちろんのこと
額にコップの載せあおむけになり、再び起き上がって電話を取る
サーカス並みの技まで見せてくれます(笑)
しかし実はこれ、ドラッグの効用を描いているブラックジョーク
まだ映倫が厳しく、正面から麻薬を取り上げることが出来ないので
ハイになるとどんな行動を起こしてしまうかわからないという
恐怖を喜劇にして訴えたそうです
10歳になったふたりは、悪戯ばかりやってハチャメチャ
喧嘩て、ペンキの塗りあい、バーナビーはインディアンごっこ
エドウィナは見知らぬ赤ちゃんを、ハンクの若返った姿と勘違いして号泣
そのころ研究所では、新薬に効果がないと
ウォーターサーバーの水をチェイサーにウィスキーを飲んでいました
しかしあまりにも水が苦く、ウォーターサーバー全て捨ててしまう
その数分後、社長をはじめ全員の気持ちが10歳以下に戻りホースで水遊び
研究所は水浸しになります
【ネタバレあらすじ終了】
熱にうかされたように、はしゃいだ夢の世界のあとには
かならず始末しなければならない問題が出てくる
でもドタバタコメディとして十分楽しいですし、クスッと笑える
チンパンジーの演技の上手さも、映画の面白さに貢献していました
洗濯おばさんは、赤ちゃんが消えて大騒ぎだったろうな(お気の毒)
【解説】映画.comより
製薬会社に勤めるバーナビーは社長から若返り薬の開発を急かされていた。ある時、実験用のチンパンジーが檻から抜け出し、バーナビーの仕草を真似て、手当たり次第に薬品を調合すると冷水器に流してしまう。それを飲んだバーナビーは突然若返り始めて……。人気沸騰前のマリリン・モンローがセクシーな子猫的役割で出演しているが、監督も製作陣も、その後彼女が大スターになるとは思いもしなかったという。