ペコロスの母に会いに行く(2013)




ペコロスとは主人公のあだ名のこと
自分の禿げた頭をミニ玉ねぎに例えているようです
(玉ねぎというよりスイカだったけど 笑)

老人性認知症
これは、自分がある程度の年齢になって
老いた親がいれば、誰もが考えさせられるテーマですよね

私の母も認知症まではいきませんが
やはり年齢とともに物忘れは多くなってきて
同じ話を何度もします
人の話は聞かず、自分の思ったことしかやらない
もしこの作品の赤木春恵おばあちゃんのようになったらどうしよう
心配でたまりません

ごはんを食べさせ、おむつを替え、お風呂に入れる
泣いて、暴れて、出かければ迷子になる
介護って赤ちゃんの面倒のよう
でも、赤ちゃんのように小さくはないし、チカラも強い

家族の顔も忘れてしまい、今さっきのことも忘れてしまい
遠い昔の思い出の中で生きるようになる
甦った死人と過ごす

でも、この作品の主人公、雄一はやさしい
母の苦労を見ながら育ったからでしょうか
こんな息子はそういないと思います

しかし、仕事はさぼり気味でエロ本を読みふけり
趣味の漫画に、音楽に没頭
女性からは愛想を尽かされるタイプかも知れません(笑)

赤木春恵さんが演技とは思えないほどリアル
森崎監督も見事に「昭和」を再現していたと思います
日本最高齢の監督作品にして遺作


実際には認知症患者の介護が
このようにファンタジックにいくものではないでしょうが
親をやさしく見守りたいと思う願いは伝わりました



【解説】allcinemaより 
長崎在住の漫画家・岡野雄一の同名エッセイ漫画を岩松了赤木春恵の主演で映画化したハートフル・ドラマ。認知症の母とバツイチの息子の何気なくも心温まる日常を、ユーモアとペーソスを織り交ぜ、優しく綴る。共演は原田貴和子加瀬亮竹中直人。監督は「白い犬とワルツを」「ニワトリはハダシだ」の森崎東
 離婚して子連れで長崎に戻ってきた売れない漫画家のゆういち。母のみつえは、夫に先立たれて以来、認知症が進行していた。そんな男やもめで認知症の母を世話するのは簡単なことではなかった。ケアマネージャーの勧めもあり、ゆういちは悩んだ末にみつえを介護施設へ預けることに。個性豊かな面々とグループホームで暮らし始めたみつえにせっせと会いに行くゆういち。一方、次第に若かりし過去の時代へと記憶を遡っていくみつえだったが…。