
原題は「The Visit」 (訪問)
15歳と13歳の姉弟が、初めて会う祖父母の家に滞在することになり
最初は優しい祖父母と楽しく過ごせると思ったものの
だんだんと祖父母の奇行が目につくようになる・・という
「こんな老害イヤだ」ホラー(笑)

夜中に全裸で徘徊するババア
恐怖のオーブン掃除
ハンケツで縁の下を這いずり回る
納屋に便がついたオムツを溜め込んでいるジジイ
顔にオムツアタックされてしまう弟(介護職員の苦行かよ)

高齢化による主な精神疾患は
認知症(dementia)うつ病(depression)せん妄(delirium)の
頭文字をとって「3D」と呼ばれていますが
老人性の総合失調症や、妄想性障害も意外と多いのですね
妄想性障害には被害妄想や、物盗られ妄想
被毒、迫害、侵入、幻の同居人、嫉妬、恋愛など様々な妄想がありますが
自ら抱える妄想主題以外の事柄には正常な反応を示すので
他人から見たらまともか、そうでないのかがわかりにくい
なのでゾンビの怖さより、現実に遭遇しそうな怖さがある

こんな映画を日本で作ったら大ブーイングですね
高齢化をホラーにするなんて、シャラマンにしか出来ない偉業
終盤の謎解きはあっけなかったですが(笑)
ラストは家族の絆の再確認という美談にしてしまう手腕も見事

フィラデルフィアに住む15歳のベッカと13歳のタイラー
母は若いとき(離婚した父と)駆け落ち同然で実家を飛び出して以来
祖父母と音信不通になっていましたが
FBで母を見つけた祖父母から、休暇を利用して遊びに来ないかと誘いがきます
自主映画作りに夢中のベッカは、母の物語をドキュメンタリーにしようと考え
自称「Tダイヤモンド」のラッパーな弟とふたり
ペンシルバニアでカウンセラーのボランティアをしているという
祖父母の農場で1週間を過ごすことにし
母に新しいボーイフレンドとのクルーズの旅をプレゼントします

月曜日
駅に到着すると祖父母が迎えに来てくれていました
優しいおじいちゃんに、料理上手のおばあちゃん
ただ、おじいちゃんは姉弟に3つの約束をさせます
「楽しい時間を過ごすこと」
「好きなものを遠慮なく食べること」
「(年寄りで早く寝るため)夜9時半を過ぎたら部屋から出ないこと」
さらに地下室にはカビがたくさんあり、行かない方が良いと言われます

しかし、9時に寝れるわけがないティーンエージャー
ベッカが約束を破りキッチンに食べ物を探しに行くと物音がし
おばあちゃんが嘔吐していました
ベッカは部屋に戻り「おばあちゃんは病気」だとタイラーに教えます

火曜日
昨夜のことをおじいちゃんに話すと
おばあちゃんは体調が悪かったが、今は回復したと言います
ベッカは母が使っていたブランコや、柱時計などを撮影
その後タイラーと床下で鬼ごっこをしていると
突然おばあちゃんが追いかけてきます
慌てて2人が床下から脱出すると、何事もなかったように笑顔のおばあちゃん
さらにタイラーが納屋に入ってみると
そこには使用済みの紙おむつが積まれていました
おばあちゃんは、おじいちゃんが失禁を恥じて隠しているのだと説明します

祖父母が出かけると、医者がやってきて(姉弟が孫だと知っている)
ふたりがボランティアを無断で休んだため、心配してきたと
さらに「病院で騒動があったと」と伝言を残し帰っていきました
夜になるとおばあちゃんはまたもや全裸で徘徊
壁を引っ掻いたりと、謎の行動をします

水曜日
ベッカがおじいちゃんにおばあちゃんのことを再び尋ねると
「夕暮れ症候群」だと教えられます
(夕方から夜になると目が冴え、興奮したり徘徊する認知所の症状のひとつ)
スカイプ?で母親に相談すると、おばあちゃんは元ヒッピーで
若いころから全裸で日光浴をしたり恥ずかしかったと呑気に笑います
その直後、おばあちゃんのミスでベッカのPCのカメラが故障
ベッカは気を取り直し、おばあちゃんにインタビューすることにし
母が出て行った日の事を尋ねると、今度は異様に震え出しインタビューは中止
その夜もおばあちゃんは家の中を走り廻っていました

木曜日
毎日不気味な行動をするおばあちゃんや
納屋で(自殺するようなポーズで)ライフルを掃除したり
突然仮装パーティーに行くと言い出したり
出かけた町で見知らぬ人に襲いかかったりするおじいちゃんに
年齢やボケのせいだけでなく、さすがにおかしいと思ったベッカは
カメラを設置し夜中のリビングを隠し撮りする事にします

真夜中、カメラに気付いたおばあちゃんは包丁を持ち
ベッカが寝ている部屋へやって来ますが、ドアが開かなかったため
あきらめて去って行きました

金曜日
包丁を持つおばあちゃんの映像を確認したベッカとタイラーは
祖父母に怪しまれないよう行動し
旅行を終えて帰ってきた母に(カメラの直ったPCで)
車で迎えに来てほしいと助けを求めます
さらに庭にいる祖父母の奇妙な行動を映して見せると
彼らは両親ではない、見たことのない老人だと告げる母

ベッカとタイラーは逃げようとしますが祖父母に見つかり
おじいちゃんからヤッツィー(サイコロゲーム)をしようと強要されます
途中でうまく席を外したベッカが、怪しいと思っていた地下室へと向かうと
そこには(本物の祖父母の)腐乱した死体と、精神病院の患者服
そこにおじいちゃんが現われベッカを寝室に閉じ込めます

ベッカは寝室にいたおばあちゃんに襲われるものの撃退
タイラーを助けに行きますがおじいちゃんに返り討ちにあってしまいます
するとタイラーが無我夢中でおじいちゃんをメッタ打ち
ふたりが逃げ出すと、警察と駆けつけた母親に無事に保護されたのでした
偽祖父母は(本物の祖父母がボランティアしていた)精神病院の患者でした
孫が来ることを教えられたふたりは、病院を脱走し
本物の祖父母を殺しなりすましたのです

でもラストはハッピーエンド
ベッカは自ら撮影した映像を見ることで
家族の大切さをより知ることができ
「世界は思っているほど悪いところじゃない」と語ります
さらにTダイヤモンドのラップが格段に上達したという
イエーイ!なおまけつきでした(笑)
【解説】映画.COMより
「シックス・センス」「サイン」のM・ナイト・シャマラン監督が、「パラノーマル・アクティビティ」「インシディアス」といった人気ホラー作品を手がけるプロデューサーのジェイソン・ブラムと初タッグを組んだスリラー。休暇を利用して祖父母の待つペンシルバニア州メインビルへとやってきた姉妹は、優しい祖父と料理上手な祖母に迎えられ、田舎町での穏やかな1週間を過ごすことに。祖父母からは、完璧な時間を過ごすためにも「楽しい時間を過ごすこと」「好きなものは遠慮なく食べること」「夜9時半以降は部屋から絶対に出ないこと」という3つの約束を守るように言い渡される。しかし、夜9時半を過ぎると家の中には異様な気配が漂い、不気味な物音が響き渡る。恐怖を覚えた2人は、開けてはいけないと言われた部屋のドアを開けてしまうが……。
2015年製作/94分/G/アメリカ
原題または英題:The Visit
配給:東宝東和