愛と死の間(あいだ)で(1991)




「輪廻転生」と「因果応報」がテーマのサスペンス劇
美輪明宏さんと江原啓之さんの「オーラの泉」が好きだった人なら
面白く見れるのではないでしょうか

「輪廻転生」って仏教的なイメージがありますが
アメリカで行われた世論調査では
4人に1人が輪廻転生を信じているという結果が出たそうです

してもうひとつ、アメリカでは精神分析医にかかることが
ステータスシンボルで、実際に逆行催眠で治療することもあるそうです

私個人は特別信じているわけではありませんが
でも自分のした行いは、自分にそのまま帰ってくるという考えは
生きていくうえで、悪いことはしない、他人を傷つけないという
自分自身への教訓にはしています





物語は、1949年に作曲家ローマン・ストラウス(ケネス・ブラナー)が
妻マーガレット(エマ・トンプソン)を惨殺した事件と

その40年後、記憶喪失の女性(トンプソン二役)が修道院にいました
彼女は悪夢を見ては絶叫し、院長厄介払いするため
私立探偵マイク・チャーチ(ブラナー二役)に女性を預けます

マイクが新聞に広告を出したところ
マドソン(デレク・ジャコビ)と名乗る男が現れ
彼女への催眠療法が始まります





催眠術によって前世の記憶が蘇り
過去の妻殺しの真犯人を見つけるというもので
犯人は意外な人物で、そこはよかったです

作風はデ・パルマヒッチコック作品を真似て
それをさらにブラナーが真似たという感じ

エマ・トンプトンが演技がまだ下手で、初々しい(笑)
当時はケネス・ブラナーと夫婦だったということで、愛も感じられます(笑)
ロビン・ウィリアムズの扱いはちょっとひどいと思いましたけど

ラストは前世の因縁を越えて、再び愛し合い抱き合うふたり
一応ハッピーエンドであるのですが


前世も夫婦で、今世も結ばれて、もしかしたら来世も?
と思うと「う~~ん」となってしまうのは私だけなのでしょうか(笑)



【解説】allcinemaより
英の才人K・ブラナーがハリウッドのメジャー資本で監督・主演した、輪廻転生を題材に描いたサスペンス・ミステリー。私立探偵のマイクはある日、修道院に世話になっていた、一人の記憶喪失の女の面倒を見ることになる。催眠術により彼女の失われた記憶を調査する一方で、いつしか互いに惹かれ合うようになる二人だが、やがて前世で両者の間に繰り広げられた惨劇を知る……。40年の歳月を超えて結びつくリーインカーネーションが巻き起こす恐怖を、ヒッチコックばりのサスペンス・タッチで描いた作品だが、ブラナーらしく優等生的にまとまりすぎたきらいがあり、総じて印象は薄い。