96時間(2008)




「お前も捕まる!だから敵をよく観察しろ」
原題は「Taken」(さらわれた者)


これもよくある、たったひとりで敵のアジトに乗り込み
大勢と戦いやっつけるという孤独のヒーローもので

ジャン=クロード・ヴァン・ダムにまかせておけばいいと
いつもは思うのですが

よかったです(笑)
見ていてめっちゃ気持ちが入りました





まず、わかりやすい(笑)
17歳の一人娘が、従妹と旅先のパリで拉致されてしまいます
父親のミルズは元アメリカ政府の秘密工作員
パリに行き、元同僚から協力は得られなかったものの
アルバニア系の人身売買組織の場所を聞きます
娘を救うため、ひとり組織に乗り込んでいくのです

そこにはわんさか少女がいて、麻薬漬けにされ
男たちの相手をさせられているのです


娘がいたら、主人公でなくても
絶対に相手を殺してやろうと思います
自分が殺されようが、捕まって死刑になろうがかまわない
許せるわけがありません

容赦なく何十人殺そうと何とも思わない
もっと殺れ、殺れ、と感情が高鳴ります
戦争しているときの戦士もこういう気持ちなのでしょうか

リーアム・ニーソンが超人的に強いです
次々に相手の首や腕などをドカッ、バキッ、ボコッ、と折っていく
この格闘シーンは壮絶で気分がいい
旧友の奥さんまで撃つのには驚きます
子どもまで殺すんじゃないかと思うくらいでした

殺されそうな時、天井のパイプがすぐ外れるというような
おきまりなツッコミもありましたが(笑)





ユーロ圏内では、1年間に10数万人が
人身売買の餌食になっているそうです
東欧マフィアの残虐さは、犯罪者仲間からも恐れられ
誘拐された女性たちは麻薬漬けにされ
闇へと消されていくというのです
本作の犯罪組織もリアルに描かれていました

なのに旅先でちょっと素敵な男性にやさしくされたからと
すぐに気を許してしまう女の子
その気持ちもわからなくはないですが
実際にこういう事件が多いとは怖いです


予想外にアクション映画として、なかなかのものでした
リーアム・ニーソンの暴れっぷりが本当に素晴らしい
最後まで一直線で突き進むB級精神に溢れた快作でした
スッキリと90分にまとめた手腕も素晴らしいと思います
(だけど、従妹が死んだのはどうなった?両親は?? 苦笑)



【解説】allcinemaより
製作・脚本リュック・ベッソン、名優リーアム・ニーソン主演によるサスペンス・アクション。最愛の娘を海外旅行先で拉致された元秘密工作員の父親が非情な追跡者へと変貌、96時間というタイムリミットの中で、百戦錬磨のスキルを駆使しながら娘の救出に奔走するさまをスピーディーかつスリリングに描く。監督は「アルティメット」のピエール・モレル。
 アメリカ政府の秘密工作員として家庭を顧みずに幾多のミッションをこなしてきたブライアン・ミルズ。現在は一線を退き、ボディガードのバイトなどで小銭を稼ぎながらカリフォルニアで孤独な日々を過ごしていた。そんなある日、別れた妻レノーアと一緒に彼女の再婚相手である資産家のもとで暮らすひとり娘キムの17歳の誕生パーティーが開かれ、ブライアンもお祝いに訪れる。やがて、親友アマンダと海外旅行へ行きたいというキムに押し切られ、不安ながらもパリ行きを承諾するブライアン。しかし、現地のキムから電話が掛かってきた時、不安が現実のものとなる。彼女たちの滞在するアパルトマンに突然謎の一味が乱入し、アマンダが拉致されたのだ。さらには、その一部始終を伝えていたキムも一味に連れ去られてしまう事態に。ブライアンはかつての自分を甦らせ、キムの奪還と犯人への復讐を決意。事件発生から96時間を過ぎると被害者の救出が不可能という事例データを念頭に単身パリへ飛び、長年培ったスキルを活用しながら捜索を開始する。そして、キムたちをさらったアルバニア系の人身売買組織の中枢へ怒濤のごとく踏み込んでいくのだが…。