アメリカン・レポーター(2016)





2003年〜2006年に渡りアフガニスタンで取材した
女性レポーター体験談を映画化


私に言わせればいわゆるクソ映画でした
駄作という意味ではありません

中東を見下してはやりたい放題、しかも下ネタのオンパレード
ジャンルはコメディということですが
アメリカ人がこれで笑えるとは理解に苦しみます





40歳を過ぎて自分探しのノリで
アフガニスタンのレポーターにやってきた
キム・ベイカー(ティナ・フェイ
現地レポーターのターニャ(マーゴット・ロビー)や
スコットランド人の戦場カメラマン、イアン(マーティン・フリーマン)と
すぐに親しくなります

夜は酔っぱらって乱痴気パーティ
昼間はスクープを追いかけるものの
現地人の通訳兼ガイドである
ファヒム(クリストファー・アボット)の
忠告を全く聞かず勝手な行動に出ます

他人同士の男性と女性が触れてはいけない
喋ってもいけない
女人禁制の場所がある
女性は髪の毛を隠さなければならない
なのにキムはおかまいなし

彼女の無責任な行動を、ファヒムは命がけで助けようとしますが
キムには自分に都合の悪いことは
見ないことにするという特殊な能力が備わっているのです





そこまでやってもターニャのほうがもっと上手
見事に特ダネを掴み、局長からも注目されます
局が必要としてるのは「視聴者が見たがるかどうか」なのです

スクープ、スクープ
数字、数字
ますますキムは躍起になっていきます


アフガン紛争の表向きと、実際のギャップ
スクープを狙うのも、男と寝るのも
武器ビジネスもたいして変わらず
現場の人間が自分の欲望を追いかけているだけ
これが戦争に関わると抜け出せなくなる依存性

「次はイラクか?パキスタンか?あの辺は現代の西部開拓だ」と
語るリポーターたち
まるで特ダネのためには、中東の人々がインディアンたちのように
虐殺されるのが見たいと言っているようです

アフガニスタン人がテレビとラジオの処刑をするのも
理解できる気がしてきますし
当然キムたちよりも、アフガニスタン
ファヒムに共感がもてます
アメリカ人より遥かに常識と良心があるのです





アフガニスタンの有力者が、キムにセクハラというのも怪しい
それをネタに有力者を脅し、テロに拉致されたイアンを救う
女性記者がたったひとりで軍隊まで動かし
拉致された被害者を助けたなんて事実なら凄いことですが
体験談といいながら嘘っぱちなら、最低の行為だと思います

これがアメリカがアフガニスタンに対する主観だと思うと
非常にむかつくものの、同時に哀しい気持ちにもなりました

報道に(映画にも)誠意は必要ないのかと
真摯に考えさせられる作品でした



【解説】映画.comより
アフガニスタンの紛争地域を取材する女性レポーターが悪戦苦闘する姿を、実話に基づいて描いたアクションコメディ。ジャーナリストのキム・バーカーが自身の体験をつづったエッセイを原作に、「ラブ・アゲイン」のグレン・フィカーラジョン・レクア監督がメガホンをとった。人生に行き詰まったアメリカ人レポーターのキムは、心機一転を図るためアフガニスタンでの危険な仕事を引き受けることに。彼女は見知らぬ土地での暮らしや文化にカルチャーショックを受けながらも、特ダネを求めて奔走するうちに、本当の自分を見出していく。「ミーン・ガールズ」のティナ・フェイが主演を務め、現地でキムと親しくなる女性レポーター役を「スーサイド・スクワッド」のマーゴット・ロビー、魅力的な報道カメラマン役を「ホビット」シリーズのマーティン・フリーマンがそれぞれ演じた。