タイピスト!(2012)




イメージとは違うすごい体育会系ムービーでびっくりしました(笑)
スポ根的「お仕事ラブコメ」です

タイトル・バックは「シャレード」(1963)
タイピストがヒロインなのは「パリで一緒に」(1964)
男性が女性を一流に育て上げるのは「マイ・フェア・レディ」(1964)

ヒロインの表情やしぐさも、ヘップバーンを意識しています
部屋に飾っているのもヘップバーンとMMの切り抜き
舞台となる1959年当時は、ヘップバーンやMMに憧れて
マネッコする女性は多かったのだと思います





田舎で父の営む雑貨店で働いていたローズ・パンフィル
彼女は父親からもちかけられた縁談がいやで
ルイ・エシャールの経営する保険代理店の秘書として働きはじめます

だけどローズはかなりのドジっこ
唯一のとりえはタイプを打つのが早いことだけ
そして私と同じ1本指打法(笑)

仕事を続けたければ、タイプライターの大会で優勝すること
しかし2文字の差で敗退してしまいました
世界大会を目指すため、ルイの家で住み込みで特訓が始まります





もしも「健康な男女がひとつ屋根の下で暮らすことになったら」シリーズ
鉄板です、王道です、結末もわかりきっています
でも、みんなが大好きシリーズ(笑)
誰でも密かにそういうシチュエーションに憧れているのかもしれません

ルイは鬼コーチなんですね
ローズの誕生日のプレゼントも木の板(笑)
実は一生懸命作ったのだけど、ローズは怒ってしまう

でもその板の甲斐もあってブラインドタッチを習得
バス=ノルマンディー大会、全フランス大会とローズは優勝し
一躍有名人、女性の憧れの的となります
ローズはジャピー社と契約、ルイは彼女の元を離れてしまうのです

そして迎えた世界大会
相手はアメリカ代表のスーザン・ハンター、5分間の三本勝負
1対1で迎えた最終戦、ローズは父から贈られた「Triumph」を手にします
そしてルイからの愛の告白で元気が出たローズはたたく、たたく
早すぎでタイプライターの方が追いつかずにトラブル発生(笑)
見事優勝します





それにしても、タイプライターの競技で
あんなにも観客が盛り上がるとはびっくり
ラストでタイプボールを発明するくだりは実話なのでしょうか
(まさかね 笑)

作中で何度も流れているのはルロイ・アンダーソン
「Forgotten Dreams」という曲だそうです
ガーリーでポップな映像と雰囲気がピッタリ


可愛いくて、頑張る女性には元気をもらえますね
ファッションやインテリアも女性必見です



【解説】allcinemaより
 1950年代のフランスを舞台に“タイプライター早打ち世界大会”に挑むヒロインを描くエンターテインメント作品。脚本・監督は本作が長編映画デビューとなるレジス・ロワンサル。製作は「オーケストラ!」のアラン・アタル。撮影は「アーティスト」でアカデミー賞にノミネートされたギョーム・シフマン。主演は「ハートブレイカー」のロマン・デュリスと「ある子供」「譜めくりの女」のデボラ・フワンソワ。
 田舎から都会へ出てきたローズ・パンフィルは、ルイ・エシャールの経営する保険会社に秘書として採用された。ドジで不器用なローズはたった一週間で解雇の危機を迎えるが、ルイは彼女の特技である“タイプの早打ち”に注目し、タイプライター早打ち世界大会への出場を持ちかける。地方予選であっさり敗退してしまったローズに対し、ルイは鬼コーチと化して特訓を開始。厳しいトレーニングに耐えたローズは地方大会を一位通過し、パリで行われる世界大会の本戦に挑むのだが…。