ナポレオン・ダイナマイト(2004)

洋画・コメディ




邦題の「バス男」（「電車男」に便乗したらしい）が
日本一最低の邦題と呼ばれ、あまりに批判が多かったため
タイトルをリニューアルしたという珍しい作品
それくらいファンの多い作品のようです

タイトルバックが始まってすぐ、低予算なのがわかります
「お金をかけなくても、アイディアで映画って作れるんだ！」と
のっけから感激しました、しかもセンスがいい
解説に「製作費わずか400万円」とあって納得

もし自主映画作りを目指している方なら
オープニングだけでも参考にしてみてはどうでしょうか
↓　ココで見れるよ　↓





ナポレオン・ダイナマイトはヲタクで冴えない高校生
兄のキップは引きこもりで、ラフォンダという女性とチャットをする日々
おばあちゃんが趣味のオフロードバイクで怪我をしたため
叔父さんが家に来て一緒に暮らすことになりました
あからさまなヅラで、怪しい商売で生計を立てています

ナポレオンは転校してきたメキシコ人ペドロと友達になり
女子を誘わなければならないダンスパーティーの話をします
ペドロは人気者のサマーを誘いますが断られてしまい
変わり者の女の子デビーと行くことになりました

ナポレオンは微妙な肖像画をプレゼントした女の子と行きますが
パーティ会場で逃げられてしまいます
ペドロの勧めでデビーと踊ることができました
その時ペドロはトイレで生徒会長立候補の貼紙を発見し
立候補する決意をするのです


ペドロが対抗馬サマーのピニャータ（お菓子が入ったくす玉）を叩き
ボロボロにしてしまうとか凄い発想
だけど校長先生に怒られてしまいます
でも人形型のピニャータでストレス解消は
「メキシコじゃ普通」のことなのですね(笑)





そしてついにやってきた生徒会長立候補の演説
なんと演説だけではなく出し物もしなければならないと
ペドロはその時初めて知るのです
（このときの観客席のいじめっ子の表情がいちいち面白い）

もうだめだと諦めた瞬間、ナポレオン・ダイナマイトが
密かに練習していたダンスを披露、それもキレッキレ(笑)

皆からばかにされ、ブーイングされるかもしれない
それでもペドロのためにダンスを踊ったナポレオンの
勇気と友情は素晴らしいと思います





このとき着ている「VOTE FOR PEDRO」というロゴの入ったシャツは
アメリカでカルト的に流行り、ハリウッドの有名俳優も着ていたとか(笑)

そして最後はなんとなく、みんながハッピー・エンド
ナポレオンもペドロもキップも、社会不適応者に近い人間だけど
思いやりのある、優しい心がいい


とにかく、アイディアとセンスだけでできた映画
間のとり方の絶妙なうまさには唸ります

ただ、この作品が面白いと思うか、退屈かは
見る人のセンスと合うかどうかに賭けられているとは思います


【解説】allcinemaより
製作費わずか400万円ほどの超インディーズ作品ながら、ティーンの熱狂的な支持を集めて全米で40億円以上を稼ぐ大ヒットとなった話題の脱力系学園コメディ。アイダホの片田舎に暮らす冴えない高校生のイケてない日常が独特のダルなリズムで綴られてゆく。ＭＴＶムービーアワードでは「スパイダーマン２」や「キル・ビル Vol.2」を向こうに回して見事作品賞を受賞。ちなみに邦題は、オタクつながりということで日本でヒットした「電車男」にあやかり付けられた。
　アイダホの高校生ナポレオン・ダイナマイト。ルックスもダサければ頭も良くない彼は、当然のように学校でも友達もなくイジメにあってばかりの毎日。おまけに家族もナポレオンに負けず劣らずの変人たち。兄は女の子とのチャットに夢中で、叔父さんは通販のタイムマシンを買おうと怪しげなビジネスを始める。そんなナポレオンにも、メキシコ人の転校生ペドロという友だちが出来た。やがて、ペドロが無謀にも生徒会長に立候補すると、ナポレオンも彼の応援に精を出すが…。