セレブリティ(1998)




ヒロインがバナナでフェラチオの練習をしているシーンのとき
(皮をむく、むかないが妙に凝った編集)
いつもは仕事で帰りの遅い夫が急に帰ってきて
慌てて画面を切り替えた私です(笑)

公開当時はディカプリオファンがディカプリオ目当てに見に行き
主演時間がたった10分しかなかったため
(しかも4Pだもんね)大激怒したそうです(笑)





アレン作品の中ではあまり評価は高くありませんでしたが
それなりに面白かったです

アレン版「甘い生活」のオマージュ
セレブと記者、神父、空から始まるオープニング
退廃と欲望が渦巻くセレブ界
欲望の象徴はシャーリーズ・セロン演じるスーパーモデル

しかし、セレブに憧れる記者のリー・サイモン(ケネス・ブラナー
フェリーニの分身マストロヤンニとは違い
セレブ界に入りたくても入れない、妄想だけが先走りするダメ男
ケネス・ブラナーがウディ・アレン完全コピーしています(笑)

今話題のドナルド・トランプ氏も出てきますし
ジョー・マンテーニャが、なんと安倍晋三氏にそっくり
本当にセレブ感がありありです(笑)





次から次へと新しい女性を口説いては浮気するリー
16年間連れ添った妻のロビン(ジュディ・デイヴィス)と離婚して
ランダムハウスの編集者ボニー(ファムケ・ヤンセン)と付き合い始めます

それでも浮気癖は直ることはなく
人気気女優ニコル(メラニー・グリフィス)からはお口のサービス
全身性感帯のスーパーモデル(シャーリーズ・セロン)には
運転中にショーウィンドウに突っ込んでしまい振られてしまいましたが
エキストラのノラ(ウィノナ・ライダー)には本気になってしまいます


一緒に住むためにボニーの荷物がアパートに運び込まれる日
リーはボニーに「好きな人ができた」と告白するのです
怒ったボニーはリーの原稿をすべて川に投げ捨ててしまいます

そしてノラと付き合い始めたリーですが
ノラが仕事で男性と話しをするだけで浮気を疑い束縛しようとします
自由でいたいノラから嫌われてしまいます


アレンは女性がキレるところを描くのが抜群にうまい
実体験によるものでしょうか(笑)





一方離婚した妻のロビンは友人の勧めで行った美容整形外科で
取材で来ていたTV制作者のトニー(ジョー・マンテーニャ)と出会います
彼の後押しでテレビのレポーターとして第二の人生を歩み始めます
リーに棄てられてボロボロだったロビンは
人気者になり、自信が蘇り、そしてだんだんと奇麗になっていきます

ロビンと再会したリーは、ロビンに未練タラタラ
人生をやり直し、成功するつもりでロビンを棄てたけれど
最終的は、何も掴み取る事が出来ませんでした

女性を見下してきた罰です
試写会でスクリーンに映る「HELP」の文字
でももう遅い


でも、リーのように夢や理想を追っても
結局何もできずにいるモラトリアム人間
世の中に結構いるのではないかと思います
自分では気が付ついていないだけで



【解説】allcinemaより
ウッディ・アレンが、セレブリティ(有名人)たちの内幕をブラック・ユーモア満点で描いた群像ドラマ。風刺の効いたアレン流演出が秀逸。レオナルド・ディカプリオをはじめ、数々のセレブリティたちが実際のハリウッドスターを皮肉たっぷりに演じているのが見どころ。高校の同窓会をきっかけに、生き方を変えようと決心したリー。彼は長年連れ添った妻と離婚し、脚本と小説にのめり込む。何とかセレブリティの仲間入りをしたいと、次々と有名人たちに接触するリー。だが結局、有名人達に振り回されてしまう。