ローマでアモーレ(2012)




原題は「To Rome with Love」ローマへ愛をこめて

4つのお話が同時進行するというオムニバス
それぞれの話に繋がりはなく
イタリア式喜劇のような作りになっています

マストロヤンニはアレック・ボールドウィン、なのですね(笑)
ジュリアーノ・ジェンマに似た人が出てるなと思っていたら
なんと本物のジュリアーノ・ジェンマ(笑)

そしてキャラが被る、アレンとベニーニによる共演
2人が絡んだらどんなことになるのか、楽しみだったのですが
全く絡むシーンがなく、私にとってアレン映画で一番悲しい出来事でした





お互いの息子と娘の結婚を機会に出会う
葬儀屋(ファビオ・アルミリアート)と、落ち目のオペラ演出家(アレン)
葬儀屋がシャワー中に歌うオペラを聴いて
「これはいける!」とアレンは舞台をやる決意をします

ファビオ・アルミリアートはイタリアでは高名なテノール歌手だそうです
時代先取りの、本気のシャワーオペラがすごい(笑)
オペラは最後まで聞きたかったな





有名な建築家(アレック・ボールドウィン)が昔住んでいた家を訪ねると
そこには建築家志望の青年(ジェシー・アイゼンバーグ)と恋人が住んでいました
そこに恋人の親友(エレン・ペイジ)が訪ねてきて
青年はどんどん彼女の虜になっていってしまいます

将来の姿なのですね
心の声となって恋のアドバイスをしますが
若い自分は全く言うことをきかず
結局エレン・ペイジに振られてしまいます






田舎からローマに就職のためにやってきた純朴な新婚夫婦
妻が髪を直しに出かけた隙に部屋を間違えた娼婦(ペネロペ・クルス)が
やってきて、そのタイミングで親戚もやってきて娼婦が妻ということに

一方妻は街で迷子になり、大ファンの俳優と出会ってしまいます
食事に誘われ、ベッドに誘われ、そこに泥棒と俳優の妻まで現れます
そして、それぞれがイケナイ秘密を抱えることになるのです

ペネロペはこういう役がぴったり
ソフィア・ローレンのような大女優を目指してほしいですね





ローマで家族と暮らす平凡な男(ロベルト・ベニーニ
ある日突然有名人になります
メディアに注目され、パパラッチに追いかけられ、美女にモテモテ
最初は戸惑いますが、だんだんとセレブの暮らしに慣れてきます
しかしある日突然、飽きられてしまい
また違う男が同じように有名人になっていきます


この作品、筒井康隆氏の「おれに関する噂」と全く同じということですが
「まあ、ウディ・アレンならいいか」って(笑)
↓ ここで見れるよ ↓

同氏の「ニューオリンズの賑わい」にそっくりなのだそうです
アレンは筒井氏のファンなのでしょうか


ジュディ・デイヴィスはよほどアレンとは相性がいいのか
相変わらずうまいですね
アレンともあ・うんの呼吸で、夫婦漫才か!というくらい息がぴったり
そして、シャワーオペラの破壊力(笑)


そしてイタリア映画に詳しければ
もっと小ネタを楽しめる作品なのかも知れません






【解説】allcinemaより
ヨーロッパでの撮影機会が増えているウディ・アレンが、ロンドン、バルセロナ、パリに続いて今度はローマを舞台に、豪華にして多彩なキャストで撮り上げた群像ラブ・コメディ。世界屈指の観光名所を有する古都ローマで老若男女が繰り広げる悲喜こもごもの4つの物語が、互いに並行しながらシニカルかつユーモラスな筆致で語られていく。キャストは久々の出演となるウディ・アレン本人のほか、ジュディ・デイヴィスペネロペ・クルスアレック・ボールドウィンジェシー・アイゼンバーグエレン・ペイジロベルト・ベニーニ
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