ワールド・オブ・ライズ(2008)

 
 
 
盛んに報道されている、豊洲問題や
東京オリンピックの膨大な費用
 
誰が見ても間違った方向に進んでいると思えることでも
一度そう決めたなら、二度と舵の修正は効かない
政治とはそういうものなのでしょうか
 
それを人命にかかわるテロ問題と比べるのはおかしいという
意見も受けそうですが
 
イラクに対して引き下がれないアメリカ政府にも
一度決めたことを変えられない、同じような意地を感じます
 
ストリーはというと
国際的なイスラム教過激派のテロ組織のリーダー
アル・サリームを捕らえるという任務を与えられた工作員のレオと
CIA本部にいる冷血上司のラッセル・クロウの確執を描いたもの
 
見所は高度なサーベイランス(監視)技術の
上空1万2千メートルからの鮮明な地上の映像ということです
砂の中の一粒をも探し出せる素晴らしい技術
 
いったいこの開発には
どれだけの税金を、いくら使ったことでしょう
 
しかも、大量破壊兵器が見つからなかった
イラクには莫大なテロ対策の費用を使っても
事実、核開発している北○○には・・・
 
アメリカにとって都合のいい)アラブ人や
アラブの風習は好意的に描かれていましたね
悪いのはテロで、アラブ人ではないという
主張はしておこうということなのでしょうか
 
空爆で亡くなるのは
ほとんど真面目に働く民間人だというのに
 
 
スコット監督とは相性のいいクロウがやはり好演でしたね
育児がメインなのか、それとも仕事がメインなのか
妻に従う、家庭パパであることを
うまく表現していました
(そして、日本の官公庁もそうさせようとしていますね)
 
嘘の塊や、嘘の世界、という意味なのだそうです
 
政治批判を違う角度から見た
実は奥の深い秀作なのかも知れません
さすが、スコット監督だと思います
 

 
【解説】allcinemaより
 「ブラックホーク・ダウン」のリドリー・スコット監督、「ディパーテッド」のレオナルド・ディカプリオ、「グラディエーター」のラッセル・クロウという豪華タッグが実現した緊迫のアクション・サスペンス。危険な現場で使命を帯びる凄腕の工作員と安全な場所から冷酷に命令を下すベテラン局員、対照的な2人のCIAエージェントを軸に、それぞれ重要任務を遂行するため味方をも欺く巧みな“嘘”の応酬で熾烈な頭脳戦を繰り広げていくさまをスリリングに描く。原作は中東問題に精通するベテラン・ジャーナリストにして作家のデイヴィッド・イグネイシアスが手掛けた同名小説。
 世界中を飛び回り、死と隣り合わせの危険な任務に身を削るCIAの工作員フェリス。一方、彼の上司はもっぱらアメリカの本部や自宅など平和で安全な場所から指示を送るベテラン局員ホフマン。そんな生き方も考え方も全く異なる彼らは、ある国際的テロ組織のリーダーを捕獲するという重要任務にあたっていた。しかし、反りの合わない2人は、フェリスがイラク接触した情報提供者をめぐる意見でも対立。やがて、命懸けで組織の極秘資料を手に入れ重傷を負ったフェリスに、ホフマンは淡々と次の指令を出すのだった。フェリスは強引かつ非情なホフマンに不満を募らせながら、資料による情報のもと、次なる目的地ヨルダンへ向かうのだが…。