フェリスはある朝突然に(1986)



原題は「FERRISBUELLER'S DAY OFF(フェリス・ビューラーの休日)

フェリスマシュー・ブロデリックは仮病を使って学校をサボる常習犯


その日の朝もフェリスに甘い両親を騙し

気の弱い同級生キャメロン(アラン・ラック)を誘い

恋人スローン(ミア・サラ)を呼び出します




キャメロンを脅して、彼の父親が大切にしているフェラーリを盗み出し

シカゴの街に繰り出し、美術館や高級レストランでの食事やパレードを満喫

でもキャメロンだけが車が心配で楽しめない




映画を見る年代とはとても大事なもので(笑)

あれほど爽やかに思えたマシュー・ブロデリック

ご都合主義な展開に今ではイラっとくる




フェリスを捕まえようとするルーニー校長決して悪の権化ではなく

教育者として当たり前の主張をしているだけ

(ジェフリー・ジョーンズの芸の細かさには笑えます)




最後に車を大破させてしまったときも

キャメロンが自分で父親と対決すると主張できるようになったのは

フェリスのおかげかも知れないけれど


そこは父親との話し合いまで、きちんと描き切らなければいけません

自分の行動に責任をとらないまま終わらせてはだめです




そうでなければ、変に真面目なシーンなど作らず

最後までハチャメチャに徹したほうが良かった(笑)


無名時代のチャーリー・シーンがなかなかの存在感で

フェリスの妹に言うセリフもいい


「兄貴はバレない それで憎い 問題は君だ そうだろ?

 彼のことを気にするより 自分を見直せよ」




33年の時を経た今となっては
保護者気分にしかなれませんでしたが(笑)

80年代のポップな青春は確かにここにはあって




湾岸戦争も、同時多発テロも、リーマンショックもまだなかった時代

みんなが力を合わせれば世界を救えるし、未来はもっと明るいと信じていた


そしてフェリスのように「たった一度の人生、楽しまなきゃ!」と

そう思っていたのは本当なのです



【解説】allcinemaより

快晴のシカゴ。サボりの常習犯である高校生フェリスはこの日、仮病でズル休みすることに。そして、彼の姉や校長をイラ立たせ校内も騒然とする中、フェリスは病欠している金持ちの親友キャメロンを誘い、車で街へと繰り出していく。さらにはフェリスのガールフレンドも学校から誘い出すことに成功。こうして3人は、パレードに飛び入りしてはロックを歌い踊るなど、休日を存分に楽しむのだった。だが一方、フェリスの自宅では、校長や姉がそれぞれフェリスの仮病を暴こうと待ち構え、まだ何も事情を知らない両親も帰宅しようとしていた…。
 コンピュータに強いエスケープ常習犯の高校生が、ある日仮病でズル休み。自分を捕まえようとする大人たちをスルリスルリとかわし、しかも最後まで逃げ切ってしまう運の良さと茶目っ気さが愉快。J・ヒューズならではの四の五の言わさぬ面白い作品。圧巻なのは、フェリスがパレードの山車に乗りビートルズの”ツイスト・アンド・シャウト”を歌うシーン。子供から大人まで年齢問わず、観た後にスカッとする青春映画だ。