シリーズ第4作目
原題は「THUNDERBALL」(核爆発のキノコ雲で発生する一連の爆発のこと)
監督は再びテレンス・ヤング
見どころは水中アクションと(度々挿入される海の生き物シリーズ 笑)
4人のボンド・ガール
黒い眼帯に白いタキシードのスペクターNo2のラルゴも
スペクターの中で一番かっこいい
そして本作もツッコミどころ満載(笑)
空輸中のNATOの原子爆弾2発が奪われ
秘密結社スペクターから1週間以内に1億ポンドのダイヤを用意しなければ
アメリカとイギリスに原爆を落すと米英の首脳が脅迫されます
その頃スペクターのNo.6(偽装死&女装&ぽっと出 笑)を倒したボンドは
休暇を取り、クリニックで楽しく療養していました
しかし電動背骨伸ばし機で、伸ばし殺されそうになったり(笑)
顔に包帯を巻かれたNATO空軍のダヴァール少佐の死体を見つけます
MI6では原爆奪還作戦、 暗号名「サンダーボール作戦」を発動
Mに呼ばれたボンドは爆撃機を操縦していたダヴァール少佐の妹
ドミノに会うためバハマのナッソーに向かいます
美女のビキニスタイルと、サーコネリーの体毛を拝むことはできますが(笑)
舞台がリゾート地なもんだから、ラフなスタイルで
Qまでアロハシャツ(しかもパイナップル模様)というサービス(笑)
緊張感は全くありません
ボンドは貿易商と偽り、富豪を装うラルゴの愛人ドミノに接近する一方
フェリックス・ライターとともに
(死体に群がる)鮫の動きを見てNATO機を発見します
ラルゴ(スペクターNo.2) (アドルフォ・チェリ)
ブロフェルドによりスペクターで一切の権限が与えられている
ナッソーではバカンスを楽しむ富豪を装う
ドミノ (クローディーヌ・オージェ)
殺されたNATO空軍少佐の妹で、ラルゴの愛人
ドミノがウニ踏み、足の裏から(わざわざ口で)針を抜くボンドは
ただのスケベなおやじにしか見えない(笑)
フィオナ(スペクター No.12) (ルチアナ・パルッツィ)
ダヴァール少佐の恋人でスペクターの処刑主任
バイクでリッペ伯爵からボンドを助け(かっちょええ)
さらにラルゴの豪華ヨットを、水中から探索し逃げたボンドをマスタングで救う
「女の運転する車に乗るのがお嫌い?」
一方のボンドは「女を乗せるのが趣味だ」「勤労奉仕だ」
挙句の果てに彼女を盾にして「死ぬほど飲んでね」 って、オイオイ(笑)
ブロフェルド (アンソニー・ドーソン:声エリック・ポールマン)
スペクターNo.1
スペクターNo.7 (フィリップ・ストーン)
スペクターの会議(悪事の報告会)の端役で登場
収益の低い者や裏切り者はサメのプールで処刑
リッペ伯爵 (ガイ・ドールマン)
ラルゴの部下で、中国の秘密結社「党(トンク)」の刺青を手首にしていて
ポンドを背骨伸ばし機で殺そうとするが失敗
ボンドにスチーム・バスに閉じ込められてしまう
パトリシア (モーリー・ピータース)
療養所でボンドを担当する理化学療法士
背骨伸ばし機で殺されかけたボンドを救う
フェリックス・ライター(リク・ヴァン・ヌッター)
CIAの諜報部員でボンドの盟友
ボンドと共に、ヘリでニセ海藻付き網でカモフラージュされたNATO機を発見
アメリカ海軍sealsにマイアミの海域を攻撃するよう要請し
スペクターとsealsの海中戦がはじまります
ピンダー (アール・キャメロン)
現地に詳しいフェリックス・ライターの部下
ポーラ(マルティーヌ・ベズウィック)
MI6バハマの支局員
ボンドに使えていたが、ラルゴに捕まり自害
「ロシアより愛をこめて」ではキャットファイトを披露している
ダーヴァル少佐/アンジェロ( ポール・スタシーノ)
ボンドがリッペ伯爵の部屋で見た包帯だらけの男
=整形した替え玉アンジェロ に殺され
アンジェロも欲に目くらみ報酬を釣り上げたことから
任務終了後海中で殺されてしまう
クーツ博士 ( ジョージ・プラウダ)
スペクターに雇われ、原爆の起爆装置を預けられている物理学者
ラルゴの船ではドミノを救け、ボンドに寝がえり原爆を発射できなくしたももの
爆発とともにボンドに海に放り込まれしまい何処へ・・
内務大臣 ( ローランド・カルヴァー)中央
M (バーナード・リー)右
Q (デスモンド・リュウェリン)
8枚まで連撮できる赤外線付き水中カメラ
赤いフレア(=兵器のこと、ここでは高温発熱体のこと)を発射するミニピストル
水中で4分間呼吸できる超小型ボンベ
呑み込める無害な放射能カプセル
Qの発明品はいつも楽しい
マニーペニー (ロイス・マクスウェル)
M の秘書でMI6の受付嬢
ラルゴに誘拐されたポーラを助けるためラルゴの豪邸にボンドが忍び込み
サメのプールに落とされるシーンがありますが
サー・コネリーとサメをガラスで隔てて撮影していたつもりが
手違いでガラスが1枚足りず1mの隙間からサメが入ってきて
サー・コネリー本気で慌てたそうです(笑)
「ジャン・カヌー」のパレードに紛れて逃走したり
逃げこんだクラブ「キスキスバンバン」で踊ったり
ドミノと海底デートして、NATO機の偽パイロットから回収した
ドックタグと腕時計を見せ兄の死を知らせて自分の味方につけ
そこへ、こっそり接近したヴァーガスを水中銃で仕留めます
ドミノのヒントによって、ラルゴ一味の集合する場所を知ったボンドは
一味のひとりにになりすまし、岩礁の下に隠した原爆を発見
が、ボンドはを見つけたラルゴは原爆を運び出したあと
ゲートを閉め、ボンドを閉じこめてしまいます
ラルゴの豪華船で、ボンドのガイガーカウンター付カメラを使い
原爆を探していたドミノでしたが、あっさりとラルゴに見つかり(笑)
船室のベッドに縛りつけられ、タバコの火と氷の拷問を受けますが
ラルゴがやるとボンドのようなスケベ臭さはない(笑)
ヘリに救助され
攻撃目標のマイアミに水中スクーターで向かったラルゴの手下と
原爆を積んだ「水中戦車」、それを追うボンド
さらにパラシュートで降下するオレンジのウエットスーツ
sealsの戦いがはじまります
酸素ボンベを切るシーンはガンダムとザクの戦いみたい(笑)
やがて血の匂いをかぎつけてサメが集まってくると
sealsは原爆を奪い返し、生き残ったラルゴの手下は逃げていきました
しかし原爆はあともうひとつ、ラルゴの豪華船に残っているのです
豪華船に戻ったラルゴは船を分離しジェット発進
そこにはボンドも乗り込んでいて、操縦室で再び戦いになります
船の前半分が水中翼船になって離脱するのですが
これ、スピード感は撮影トリックだそうが
模型じゃなくて本当に実物大で作った本物だそうです
起爆装置を海に捨てた物理学者はドミノを助け
ドミノが兄の仇、ラルゴを背後からモリで仕留めます
そして学者とボンドとドミノが海に飛び込むと
水中翼船は岩礁に激突し大爆破したのでした
原発を積んだ船を爆破させるとか(ちゃんと回収しようよ)
このシリーズの海洋汚染は全く酷い
しかもボンドとドミノが救助用に揚げたバルーンが原爆型(今なら非難轟々)
そのバルーンのロープを爆撃機が引っかけ2人を回収
(↑着陸時、滑走路で引きずられてふたりとも死ぬぞ)
しかもこの爆破シーン、スタッフが火薬の量をまちがえたせいで
10キロ離れた町のガラスが全部吹き飛んだそうです(今なら非難轟々その2)
【解説】KINENOTEより
「007」シリーズ第四作目。イアン・フレミングの「サンダーボール作戦」を前三作と同じリチャード・メイバウムが作家ジョン・ホプキンスとジャック・ウィッテンガムの協力を得て脚色、「007/危機一発」のテレンス・ヤングが監督した。撮影は前作と同じテッド・ムーア、音楽はこれも前作と同じジョン・バリーが担当した。美術監督のケン・アダムが小道具の数々を紹介する。出演はショーン・コネリー、ミス・フランスのクローディーヌ・オージェ、TV『スパイ』のルチアナ・パルッツィ、「モール・フランダースの愛の冒険」のモリー・ピーターズ、「007/危機一発」のマルティーヌ・ベズウィック、「リオの男」のアドルフォ・チェリ、ほかにリック・フォン・ナッター、バーナード・リー、ロイス・マックスウェル、デズモンド・ルウェリンなど。製作はハリー・サルツマン、アルバート・R・ブロッコリ、ケビン・マクローリーの三人。