「俺はプロしか殺さない。あの子は素人だ」
原題も「THE LIVING DAYLIGHTS」 (生きている日光=意識)
シリーズ第15作目 でシリーズ誕生25年を記念して製作
4代目ボンドとしてティモシー・ダルトンが登場
彼の話す英語は中産階級の良家の子息のようなアクセントだそうで
「紳士にして、殺し屋」というボンドの二面性にこだわり
イアン・フレミングの原作に一番忠実なジェームズ・ボンドと言われています
カビー・ブロッコリから「4~5本は演じて欲しい」と要請されにもかかわらず
たった2作で降板したのは
育ちが良すぎてハングリー精神の欠如といったところでしょうか(笑)
映画も主題歌も大ヒットという高評価に気をよくした映画会社は
a~haを起用しますがジョン・バリーともめごとに発展
これを機にジョン・バリーは007シリーズから引退してしまいます
(映画音楽界の巨匠に楯突くなんて若気の至りね)
「ギャグ」と「女好き」を封印し
どこか心に闇を秘めているようなダルトン版「007」
6代目ダニエル・クレイグよりも時代を先取りしたものの
監督やスタッフは前作からそのまま引き継いでいるので(笑)
レーザーで車をスライス
ちょっぴりナターシャ・キンスキー似ヒロインのストラディヴァリに穴を空け
滑走して国境越え(パスポートとか必要じゃね 笑)
ちょっぴりナターシャ・キンスキーは馬で砂漠を駆け
か弱そうに見えて、ジープを走らせながら敵を殴り
(ボンドがヒロインを残し、飛び出そうとしているようにも見える)
滑走する飛行機に飛び乗るという身体能力の持ち主
そしてお約束のエンディングという
結局、定番の展開でございました
ジブラルタルでのNATOとの合同演習訓練中、004が殺害されてしまいます
007は暗殺者を追跡し倒しましたが
そこには「スパイに死を」と書かれた謎のカードが残されていました
その後、ボンドは英国情報局に入った
KGBの重要人物であるコスコフ将軍の亡命の協力依頼の任務のため
同僚のソーンダースとともに、チェコスロバキアのブラチスラヴァの
クラッシック音楽の演奏会にいました
コスコフは演奏会にいた女流チェリストに狙撃されそうになりますが
天然ガスパイプラインを使いオーストリアへ亡命することに無事成功します
そして英国情報局に保護されたコスコフは
004殺害の事件の黒幕は、「スパイに死を」の合言葉の下
英米のスパイの総抹殺を企む
ゴーゴル将軍に代わる新しいKGBのトップ、プーシキン将軍だと明かします
ボンドにプーシキン将軍暗殺の指令を出すMでしたが・・
主題歌「The Living Daylights」 a~ha
007/ジェームズ・ボンド(ティモシー・ダルトン)
カーラ(マリアム・ダボ)
コスコフ将軍を狙撃しようとしたチェコスロバキア の女流チェリスト
実はコスコフの恋人で、彼の甘言(とプレゼント攻撃)に騙されている
ボンドと共に雪上の逃走劇の末、オーストリアへ逃げることに成功
しかしコスコフからボンドがKGBのスパイだと騙され
ボンドに薬入りのカクテルを飲ませ、ボンドはコスコフに拉致されてしまう
コスコフ将軍(ジェローン・クラッベ)
西側への亡命の協力依頼を英国情報部にするKGBの重要人物
ソ連の公金を横領していて、自分を逮捕しようとしている
ボンドを利用してプーシキン将軍を殺害しようとしている
ウィティカー(ジョー・ドン・ベイカー)
表向きは軍人の国際的武器商人で、ソ連に武器を密売しようとしている
コスコフと結託し、コスコフ亡命と、ネクロスによるコスコフ奪還の芝居を計画
パキスタンの屋敷に潜入したボンドを防盾つきのサブマシンガンで追い詰めるが
Qの開発したキーホルダーにより
初代ウェリントン公爵の胸像の下敷きとなり死亡
ネクロス(アンドレアス・ウィズニュースキー)
ウィティカーに雇われている殺し屋
牛乳配達に変装しオックスフォードシャーからコスコフ将軍を奪還するが
KGBとも一線を画していて独自の行動を取る
カムラン・シャー(アート・マリック)
ボンドが捕らえられたアフガニスタンの刑務所にいた
対ソ抵抗組織「ムジャハディン」の副司令官
オックスフォードに留学経験があり親英家で英語が堪能
銃殺の前日にボンドに助けられことにより、脱走後はボンドを組織の本拠地に匿う
ソーンダース(トーマス・ウィズリー)
ウィーン支局のボンドの同僚でチェコスロバキア のブラチスラヴァでは
ボンドと共に演奏会場から脱出したコスコフを援護
プーキシン将軍が滞在するタンジールに向かい
ボンドの目の前でネクロスに殺害されてしまう
フェリックス・ライター(ジョン・テリー)
CIAのエージェントでボンドの盟友
コスコフとウィティカーを監視していて
ボンドがパキスタンへの脱出後、ウィテカーの屋敷に突入する支援をする
タンジールにやってきたボンドに
「スパイに死を」は、20年前に廃案になったスターリン時代の作戦で
コスコフは公金横領の容疑者であるという真相を明かし
ボンドと協力し、演説中大勢の面前でボンドから射殺され
死んだと思わせる狂言を演じます
ウィテカーの屋敷でコスコフを逮捕、ボンドに感謝の意を表する
M(ロバート・ブラウン)
ボンドにプーシキン将軍暗殺の指令を出すが
プーシキン将軍が黒幕とは信じられないボンドに
008と交代させると脅しをかける
グレイ国防大臣(ジョフリー・キーン)
Q(デスモンド・リュウェリン)
新兵器装着のアストン・マーティン、護身用のキーホルダー
亡命用のシューターなど
彼の発明品がいつもより大活躍
マネーペニー(キャロライン・ブリス)
ゴーゴル将軍(ウォルター・ゴテル)
西側への亡命を果たしたカーラにソ連入国ビザ発給を認める
演奏ツアーでカムランとの再会果たしたカーラ
(当時はアフガン・ゲリラが正義の味方に描かれていたのね)
彼女が控室に戻ると、そこにはボンドが待っていました
エンディング曲「If There Was a Man」プリテンダーズ
【解説】KINENOTEより
英国情報員ジェームズ・ボンドの活躍を描くシリーズ第15弾。製作はアルバート・R・ブロッコリとマイケル・G・ウィルソン、監督は「007/美しき獲物たち」のジョン・グレン、原作はイアン・フレミング、脚本はリチャード・メイバウムとマイケル・G・ウィルソン、撮影はアレック・ミルズ、音楽はジョン・バリーが担当。主題歌はA・H・Aが唄っている。出演は四代目ボンドにティモシー・ダルトン、マリアム・ダボ、ジョー・ドン・ベイカーほか。
欧州での東西の情報戦が熾烈を極めるなか、KGB高官コスコフ将軍(ジェローン・クラッペ)が亡命を望んでることを知ったボンド(ティモシー・ダルトン)は、チェコに飛んで、計画を実行。美しきチェリストのカーラ(マリアム・ダボ)の妨害にあうが、亡命は成功。英国に渡ったコスコフは、M(ロバート・ブラウン)と国防大臣(ジェフリー・キーン)に西側スパイ暗殺計画の情報を提供。KGB現長官プーシキン(ジョン・リス・デイヴィス)が指揮するその計画を阻止するために、ボンドはタンジールに向かった。むろん、ミス・マネーペニー(キャロライン・ブリス)やQ(デスモンド・ルウェリン)のはげましと、助力(秘密兵器)を得てだ。ウィーンでカーラと出会い、彼女がKGBに追われているのを知るボンドは、英国より脱出したコスコフが国際的武器商人ウイティカー(ジョー・ドン・ベイカー)とつながりがあるのをつきとめる。ダイヤと麻薬をさばいて巨額の富をきずいていた彼ら。プーシキンとボンドは手を組み、一計をはかるが、ボンドとカーラはつかまり、ウイティカーらにアフガニスタンに連行される。しかし、反共ゲリラに助けられたボンドらは、ウイティカーの計画--欧州最大大麻産出地帯よりの五千万ドル、五千キロの麻薬取引きを阻止する。陸から空ヘの大攻防戦の末、かくして、悪党どもの計画はつぶれ、ボンドのスーパー・ヒーローぶりが改めてみとめられるのだった。