ピンク・フラミンゴ(1972)




世界一お下劣でお下品で変態と悪評高いカルト映画
悪魔の誘惑に負けて見てしまいました(笑)

覚悟を決めて鑑賞したのですが私は意外と大丈夫でした。
ところどころ吹き出して笑ってしまうくらいで(笑)

人肉はさすがにニセモノでしょうが
犬の糞(本物)を食べたのにはさすがにびっくり。
アナルダンスには、ある意味感心してしまいました。

ニワトリはどうでしょ?
ただ痛いだけで、気持ちよさそうには見えませんでした。
(それが気持ちいいのかな)
想像ですけれど、鳥類よりも
哺乳類のほうがまだ良いような気がします。
(そんな想像はしなくていい)


「世界一お下劣な女性」と称されるディバインに挑む
我こそが世界一お下劣なマーベル夫婦。
スポーツや勉強の勝ち負けではございません。
どちらがより変態かの勝負です。


キャラが強烈ですね。
頭が弱くタマゴしか食べない母親イーディ
視姦趣味の親友である同居人コットン
母親同様なんでもありの変態、息子のクラッカー

そんな変態家族ですが、トレーラーハウスで仲睦まじく
深い愛に包まれて暮らしています。


一方のマーベル夫婦は、女性を誘拐してはゲイの使用人を種馬扱い
スポイトを使って子を産ませ、里子に出しては利益を得ていました。
そんなマーベル夫婦も、とても愛し合っています。

常識というものは、それぞれの立場や考え方で違う
この作品ではそう訴えているのかも知れません。

戦争映画やアクション映画で大量の人間が死ぬのはOKで
変態映画で人が殺されるのは最低なのかと。

猫のウンチから採れたコーヒー豆は最高級で
犬のウンチは最低級なのかと。

それとも、本当は何も意味がないものかも知れません(笑)

この映画を解釈するのは難しいけれど
世の中にはいろいろな人間がいるということ。
それを理解しなければいけないということ。

とはいえ、汚いものや、常識にとらわれない方
または好奇心旺盛な方だけが、見るに耐えられる作品だと思います。
自称、寛容な人はこの世界を冒険してみてください。


映画とは外れますが、ディバインさん
歌声はパワフルで、思わず踊りたくなるくらい素晴らしいのです!
歌ってる姿はちょっと男前です(笑)






【解説】allcinemaより
凶暴な殺人鬼ディヴァインは、バブス・ジョンソンと名を変え、母と友人、そして息子とともにトレーラー・ハウス生活を送っていた。彼女の悪名に嫉妬するマーベル夫妻は、娘をスパイに送ったりして、寝首をかく機会をうかがう。一方のディヴァインも夫妻が留守中にその屋敷に潜入、そこで部屋中ツバだらけにしたあげく、息子にフェラチオを始める。その頃、トレーラーは夫妻の放火で全焼。ディヴァインは彼らを捕らえ、公開処刑に処すのだった……。“地上で最も破廉恥な人間”の座をめぐって、考え得る限りの変態行為が能天気に繰り広げられ、明るい気分にさせてくれるJ・ウォーターズの革命的傑作。この醜悪きわまりない映画を日本で見ようとすると、当然、バッチリ修正が入る。それで助かる部分、無きにしもあらず。だって、老婆エディと友人エッグ・マンの挙式パーティで行なわれるアヌス・ダンスはホンキでグロいんだもん。加えて、エピローグで“正真正銘・本番”と銘打たれるディヴァインの犬の糞ライブ喰いはやっぱり胸がムカつきます(BGMはペティ・ページの“わんわんワルツ”)。常識人にはあまりお薦めできない作品。製作25周年を記念して未公開シーン(ウォーターズ自身の解説付き)で復元された<特別編>が作られ、日本でも98年にリバイバル公開された。