恋人たちの予感(1989)


 
 
メグ・ライアン出世作であり、ラブコメの中でもとても人気が高い作品。
メグのレストランでのフェイク・オルガスムは有名ですね。
近くの席の老婦人が「彼女と同じものを」とオーダーするシーンは笑えます。
 
男女の間で「友情」は成り立つか?
 
偏屈で気取り屋のハリー(ビリー・クリスタル)は、サリー(メグ)に
男女の関係はセックスが邪魔をして友情は成り立たない。
基本的に男と女の友情はなく、あってもうわべだけだと語ります。
男性というのは男女の「友情」について
常にこのように理屈っぽく考えたりしているものなのでしょうか?
 
私は「友情」について、深く考えたことってないような気がします。
男性で親友と呼べる関係の人が存在しなかっただけなのかも知れませんが。笑
職場の同僚や学生時代の仲間などは、誰でもいると思いますが
「友達」と「友情」とはまた違うのでしょうか?
たぶん恋愛も友情も「答え」が出るものではないのでしょうね
感情って人それぞれでしょうし。
 
でも、たとえ恋愛感情がなくても、長い間ずっと一緒にいたら
お互いかけがえのない存在になってしまう可能性は高いでしょう。
そんなふたりの、ハリーのサリーへの告白は素敵でした。
 
「大晦日なんて関係なく君が好きだ・・・」
 
途中にはいるいくつかの老夫婦のカットは
ふたりのラストシーンの為だったんですね。
 
作品のなかのジャズのスタンダード・ナンバーが
とても雰囲気を盛り上げてくれていました。
「Let's Call Whole Thing Off」が素敵。
好きな人と聞いてください。
 
 
困ったことになってきちゃった
私たちのロマンスしぼみかけているの
だってあなたが好きなものは ソレやアレ
私が好きなのは コレやソレ
この先いったいどうなってしまうのか
ああ、どうしたらいいの.
まるで二人は 一致することがないの
どうにかしなきゃ

キミは イーザー って言うけれど
僕は アィザー って言うだろ
キミは ニーザー って言うけれど
僕は ナィザー って言うだろ
イーザー、アィザー
ニーザー、ナィザー
ああ、こんなことやめにしようよ

キミの好きなのは ポティトゥ
僕の好きなのは ポタートゥ
キミの好きなのは トメィトゥ
僕の好きなのは トマートゥ
ポティトゥか、ポタートゥか
トメィトゥかトマートゥか
ああ、こんなことやめにしようよ

ああ、でも全部やめてしまったら
僕たちは別れなければいけなくなるね
ああ、キミと別れたりしたら
僕の心は折れてしまうよ

だから、キミが パジャーマ が好きで僕がパジャマ なら
僕は パジャーマ を着てパジャマ は諦める
だって、僕たちは一緒にいたいのはわかっているから
やめにするのを、やめなくちゃ
ああ、こんなこともうやめにしようよ

 
あなたは ラフター って言うけれど
私はローフターって言うわ
あなたはアフター っていうけれど
私はオーフターって言うわ
ラフターか、ローフターか
アフターか、オーフターか
ああ、こんなことやめにしましょう

あなたの好きなのは ヴァネラ 、私の好きなのは バニラ
あなたはサスパリラ、私はサスパレラ
バニラ、ヴァネラ、チョコレート、ストロベリー
ああ、こんなことやめにしましょう

ああ、でも全部やめてしまったら
私たちは別れなければいけなくなっちゃうのよね
もし、あなたと別れたりしたら
私の心は折れちゃうわ!

だから、もしあなたの好みが オイスター
私の好みが アースター でも
私は オイスター を注文し
アースター はキャンセルする
だって、私たちは一緒にいたいのはわかっているから
やめにするのを、やめなくちゃ
ああ、こんなこと本当にやめにしましょう


 
【解説】allcinemaより
初対面で最悪の印象を互いに持った二人が、“男女の間に友情は成立するか”という命題に苦悩しつつ、11年の後に結ばれるコメディ・タッチのラブ・ストーリー散文詩的な作りの中で魅力をフルに発揮した主演二人(特にM・ライアンはポスト・ゴールディ・ホーンとでも言うべきキュートさ)とNYの色々な顔を美しく捉えたバリー・ソネンフェルドの撮影が素晴らしい。