くちびるに歌を(2014)




「ドの音2回で前進」


長崎県五島列島のとある島の中学校に
1年間の期限付きで合唱部の指導にやってきた元ピアニストの臨時教員
心に傷を負った人間が、何かの出来事でトラウマを克服するという
はじまってすぐ展開が読める、やりすぎでベタなストリー

しかしその、わかりやすすぎる直球ストレートのど真ん中ストライクが
いやあ、私の涙腺ポイントに見事入ってしまいました(笑)

ちょうど私の子どもも中学3年生ということもあり
クライマックスの合唱コンクールから
ラストまで、泣けた、泣けた(笑)





NHK全国学校音楽コンクール略して「Nコン」は
いわば合唱での甲子園のような存在ということです
島の中学校の生徒たちも長崎県大会出場目指して練習に励んでいます
課題曲はアンジェラ・アキさんの「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」
今では中学校の合唱コンクールや卒業式で歌われる定番曲です(笑)

そこにやってきた美貌の臨時教員柏木ユリ(ガッキー)
男子生徒たちは色めき立ち、何人かは合唱部に入部してきます
しかし真面目に練習せず女子と対立

ユリはユリで態度も悪いしやる気もなし
生徒たちを褒めるどころかけなすだけ

しかし父親が愛人と蒸発したというナズナ
自閉症の兄の世話をしているサトルという
不幸で複雑な家庭の事情でも頑張っている生徒の姿を見て
次第に心境に変化が起こってくるのです





ナズナの父親が本当にクズなのですね
それが、合唱コンによって改心するというわけではなく(笑)
クズなヤツは改心などしないのだから、親に期待せず
自分のチカラで前に進むというメッセージは
現実的で心に響きました

サトルの父親もほどほどなクズなのですね
自閉症の兄の世話をすべてサトルにまかせているのです
サトルはそのことを自分の生涯の役目だと思っています
両親は自分たちは先に死ぬから
兄の世話をさせるために自分を産んだと理解してるのです


ユリはそれまで、自分だけが不幸だと思っていたのです
人を信じることも、愛することもできなくなっていました
大好きなピアノを弾くこともできなくなっていました
でも、みんなが辛くても頑張ってることに気が付いていくのです

バラバラだった部員がひとつになっていき
教師としての自覚に目覚めていくユリ
ついに迎えた合唱コンクール


「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」

そしてサトルの兄に捧げる大、大合唱の

感動します


妊婦の心臓悪いとか、本当にいらないエピソードも多いのですが(笑)
最後にはそれが気にならなくなるほど、泣けました
お気に入りにさせていただきます



「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」
作詞:作曲  アンジェラ・アキ


拝啓 この手紙読んでいるあなたは どこで何をしているのだろう

十五の僕には誰にも話せない 悩みの種があるのです

未来の自分に宛てて書く手紙なら
きっと素直に打ち明けられるだろう

今 負けそうで 泣きそうで 消えてしまいそうな僕は
誰の言葉を信じて歩けばいいの?
ひとつしかないこと胸が何度もばらばらに割れて
苦しい中で今を生きている
今を生きている

拝啓 ありがとう 十五のあなたに伝えたい事があるのです

自分とは何でどこへ向かうべきか 問い続ければ見えてくる

荒れた青春の海は厳しいけれど
明日の岸辺へと 夢の舟よ進め

今 負けないで 泣かないで 消えてしまいそうなときは
自分の声を信じ歩けばいいの
大人の僕も傷ついて眠れない夜はあるけど
苦くて甘い今を生きている

人生のすべてに意味があるから 恐れずにあなたの夢を育てて
Keep on beliebing

負けそうで 泣きそうで 消えてしまいそうな僕は
誰の言葉を信じて歩けばいいの?
ああ 負けないで 泣かないで 消えてしまいそうなときは
自分の声を信じ歩けばいいの
いつの時代も悲しみを避けては通れないけれど
笑顔を見せて 今を生きていこう
今を生きていこう

拝啓 この手紙読んでいるあなたが
幸せなことを願います



作詞:作曲 松井孝夫

みんなで歌おう 心をひとつにして
悲しい時も つらい時も
みんなで歌おう 大きな声を出して
はずかしがらず 歌おうよ

心燃える歌が 歌がきっと君の元へ
きらめけ世界中に 僕の歌をのせて
きらめけ世界中に とどけ愛のメッセージ

みんなで語ろう 心をなごませて
楽しい時も うれしい時も
みんなで語ろう すなおに心開いて
どんな小さな なやみ事も

心痛む思い たとえ君を苦しめても
仲間がここにいるよ いつも君を見てる
僕らは助け合って 生きてゆこういつまでも

心燃える歌が 歌がきっと君の元へ
きらめけ世界中に 僕の歌をのせて
きらめけ世界中に とどけ愛のメッセージ

とどけ愛のメッセージ