友だちの恋人(1987)

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ロメールの「喜劇と格言劇」シリーズ第6作目(最終作)

原題は「L'ami de mon amie」(”私の”ガールフレンドのボーイフレンド)

副題は「Les amis de mes amis sont mes amis(友だちの友だちは 友だち)

 

友だちの彼氏(彼女)を好きになったらどうする?と

友だちの好きな人を、好きになったらどうする?のお話

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これを溝口が描けば修羅場の末の破滅に向かうわけですが(笑)

同じ複雑系の「女を描く」でも、ロメールはいつだって

スマートでお洒落な結末を用意する

これはいつか論文にして発表しないとな(しないけど)

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ちなみに毎回ロメールがこだわる、絶妙にダサ・ダンスパーティー
ある日突然「結婚しよう」と思い立ったロメール

市役所のダンスパーティーへ単身繰り出すと

偶然にも伴侶となる奥さんと知り合った・・

という自身のロマンチックなエピソードからだそうです(笑)

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たまたま昼時のカフェで相席になり意気投合した

公務員のブランシュと大学生のレア

恋人は水泳とサーフィンに夢中、でも自分は泳げないと打ち明けるレアに

それなら泳ぎを教えてあげると、気さくなブランシュはレアをプールに誘います

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そこで知り合ったのが、レアの男ともだちの

アレクサンドルハンサムでマッチョ、しかもエリートサラリーマン

ブランシュもひと目で恋してしまいます

 

でもレアは、軽率なアレクサンドルは「あなたに合わない」と言います

そう言いながらレアとアレクサンドルは何をするにも息がぴったり

まるで自分のことなんか眼中にないよう

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ブランシュはレアと交流を深めていき

(ほかの男ともだちと)休暇でスキー旅行に出かけるレアから

恋人と行くはずだった「全仏オープン」のチケットを貰います

もちろん「全仏オープン」は見たいし、アレクサンドルも来るという

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しかしいざ会場に行ってみると、アレクサンドルには連れの女性がいるし

レアの休暇中に、レアの恋人ファビアンと一緒というのも居心地が悪い

途中で帰ってしまうブランシュ

 

が、その後もファビアンと町で偶然バッタリ会ったり

ウィンドサーフィンをしたりするうち意気投合

やがて告白され一夜を共にするものの、レアに悪いと思い身を引こうとする

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結局レアは休暇から帰ってくると「ろくな男がいなかった」と

ファビアンとヨリを戻してしまいます

そしてアレクサンドルもレアに夢中

ブランシュはひとり自己嫌悪に陥ってしまいます

 

 

 

ブランシュ(エマニュエル・ショーレ)

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市役所の文化事業部で働く24歳の公務員

2年間恋愛してなく、自分に自信を無くしてる

スポーツは万能だが、堅物ですべてにおいて安定志向

ニュータウン的な団地でひとり暮らし

 

レアソフィー・ルノワール

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22歳の女子大生、美人でスタイルがいい

明るく奔放で、誰からもちやほやされる愛されタイプ

中条あやみそっくりさん(広瀬アリスにもちょっと見える)

ピエール=オーギュスト・ルノワールのひ孫



ファビアンエリック・ヴィエラード

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レアと同棲しているスポーツ器具デザイナー

レアが他の男と旅行に行くことを暗黙の了解で許している

ブランシュと知り合い、ブランシュのほうが好きになる

 

アレクサンドルフランソワ=エリック・ゲンドロン

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電力会社の技師でレアの友だち

自分では何もしなくても女性からモテるプレイボーイだが

レアとは本気で付き合いたいと思っている

 

エイドリアン(アン=ローレ・ムーリー)

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アレクサンドルの恋人だが、アレクサンドルからは無下にされている

聡明なブランシュに親近感を持つ



 

美人で超モテる女友だちがいる

オンナノコのコンプレックス、あるある(笑)

合コンに行けば、理想の男性が現れたとしても

男どもは彼女としか話をしないし、惨めな思いをするだけ

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でも本当は自分で自分の魅力に気が付いていないだけ

楽しい雰囲気作りがちょっと苦手なだけ

誰も好きになってくれないなんて、勝手な勘違い

巡り巡って、かならず好きな人と結ばれる

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ラストシーンは泣き笑い
まさか服の色まで揃えんといてよ (笑)



「ひとりだと男が寄ってうるさいの、ココに座ってもいいかしら」

「彼女は親友だから」

「この気持ちを他の人に抱ければ」

「それは私がブスだから?」

「私は無理よ」

「私 忙しい」

「どうせ私なんて」

「彼の方が格上」

「よく知らないけどあなた魅力的よ 勘には自信があるの」

「男を好きじゃないのよ ほんとはね たぶん」

「いい人だけどイラつく 誠実だから嘘もつけないわ」

「あなたと一緒にいられてとても嬉しいけど 私

 あなた以外の人といて 嬉しいと思えたらいいなって思うの」

「彼は合わない だから違う人と旅行に行く」

「もう別れるから、あなた付き合えば?」

「変わるのは私の方ね」

「私は人じゃなくてイメージに恋をしていたんだわ」
どもの夢のようにイメージを追い求めてたの」

もし私を愛してたら大喜びした 愛されていないと気づき嫌いになった
「友達の彼とはもう寝ない」

「また別れたの 驚いた

「6か月後なら口説いていいわよ

「愛がないからよりを戻せた」

僕と君はまるで、孤島に2人きりでいるみたいだ

「お互い誰かの代わりだったのよ」

「泣いてる?」「ノン」

「知性というより有能 」

「あいつなんてあなたには勿体ない」

「僕でいいの?」
「私でいいの?」





【解説】映画.COMより

エリック・ロメール監督による「喜劇と格言劇」シリーズの第6作。パリ郊外のニュータウンを舞台に、4人の男女が繰り広げる恋愛模様を軽快なタッチで描く。市役所で働く内気な女性ブランシュと現実主義の女子学生レアは、ふとしたことから意気投合し友だちになる。レアは恋人ファビアンと一緒に暮らしているが、2人の関係は上手くいっていない。一方、ブランシュはファビアンの友人であるプレイボーイのアレクサンドルに恋心を抱くが、恋に臆病な彼女は自分の気持ちを言い出せない。やがて、ファビアンはブランシュに惹かれるようになり……。カラフルな80年代ファッションにも注目。