グランドフィナーレ(2015)

 

「初めて自転車に乗れた時の感動しか覚えていない」
「転んだろう」
「どうしてわかる?」
「僕もそうだった、夢中でブレーキを忘れる」

 

原題は「Youth – La giovinezza」(若さ)

おおまかなあらすじは

著名な作曲家で指揮者のもとに

イギリスの女王陛下の特使がやって来て

勲章の授与と、フィリップ殿下の誕生会で指揮してほしいと依頼されるものの

作曲家はその依頼を頑なに断る・・というもの

展開はオムニバス形式で

特に大人の男性向けな映画だと思います(笑)

監督はカンヌ、ヴェネツィアヨーロッパ映画賞アカデミー賞など

国際的に高く評価されているパオロ・ソレンティー

内容もイタリア男らしく「女が好き!」

そして(もし年をとったら)

「大好きなものに囲まれて、夢に見た憧れの暮らをしたい!」と

非常にわかりやすい(笑)

音楽、映画、親友

高級ホテル

マラドーナナポリっ子のマラドーナ愛が凄いことがわかる)

若い女の子マッサージ師(下半身含む)

ミスユニバースバスタイム

そして生涯現役(下半身もね)

いいよ、いいよ、想像するのは自由だもんね(笑)

「シンプル・ソング」という大ヒット曲をもつ作曲家

フレッド(マイケル・ケイン)は

幼なじみの親友で映画監督のミック(ハーヴェイ・カイテル)と

アルプスの高級ホテルで過ごし

昔話(初恋の女の子につきる)に明け暮れています

近年ヒット作に恵まれていないミックは、再び脚光を浴びるため

彼が発掘し育て上げ大女優となったブレンダ(ジェーン・フォンダ)主演で

遺作を撮ろうとスタッフとともにやって来ていたのです

フレッドが部屋に戻ると、娘のレナ(レイチェル・ワイズ)が

夫のジュリアン(ミックの息子)に離婚を切り出されたと泣いています

フレッドは「君の息子が私の娘を捨てた」とミックに報告し

ミックが息子を呼び出すと、浮気相手の歌手のパロマ

イギリスのシンガーソングライターパロマ・フェイス本人)を連れてきます

ミックがあんな女のどこがいいのかと問い詰めると

「ベッドが最高」

「気持ちはわかる」と、父親のフレッドにそのことを聞かされた

レナの怒りの矛先はフレッドに(笑)

フレッドは仕事に没頭して家庭を顧みかったうえ、浮気ばかりして

(男との浮気もあれば、「性の実験」という手紙のやりとりまで)

母親に苦労をかけていたことを責めます

だからといって、夫に棄てられ泣き寝入りするのはあまりにも悔しい

ジュリアンは(妻の束縛から)「自由の臭いを嗅ぎつけた」だけ

レナはバッチリメイクにドレス姿で着飾り、レストランやプールへ

男性たちを魅了し、登山家のルカ(娘がいる)と知り合います

レストランには会話を一切しない熟年夫婦がいて、突然妻が夫にビンタ

旦那は若いスイス人娼婦で性欲を解消をしていました

(フレッドもその女の子と(初恋を感じたくて?)手つなぎデートする)

その後夫婦を見かけたフレッドとミックは、ふたりを尾行すると

夫婦は森の中で突然セックスをはじめます

(他人には理解できない性癖に)唖然とするフレッドとミック

イギリスから女王の特使が再びやって来て

フレッドに「どうしても」「シンプルソング」の指揮をしてほしいと頼みます

そこでフレッドがどうして指揮を断り続けるのか理由が明かされます

「シンプルソングは妻の為に作った曲で、あの曲を歌えるのは妻だけだ」

「しかし妻はもう歌うことができない」

レナは、フレッドの母への愛を初めて知り涙します

俳優のひとりジミー(ポール・ダノ)は

「ミスターQ」というロボット役でブレイクしてから

「ミスターQ」のイメージしか持たれなくなり苦しんでいました

その日の夜、ミスユニバースがホテルに現れ

ジミーにミスターQに夢中だったことを伝えます

うんざりするジミーに

「私はミスユニバースになれて幸せよ、あなたはミスターQを演じて幸せ?」と

問いかけ立ち去って行きました

翌朝、フレッドと時計店に言ったジミーは

幼い女の子から(ミスターQではなく)

「14歳になった自分の子どもと初めて会った父親」の映画が好きと言われ感動

その後ジミーはヒトラーの衣装を着てレストランに行き

来ている客、スタッフ、全員から注目を集めるなか

ヒトラーになったつもりで人々を観察します

「人間は恐怖か、欲望か、どちらかを求める」

そして人間を生かすものは、純粋で不道徳で手に入れ難い

「欲望」のほうだという答えを見つけ

(人間は生まれながらにしてそれぞれ違う欲望をもっている)

ミックに自分が演じたいのも「欲望」だと言います

(まさしくこの映画のテーマでもある)

フレッドとミックがスパでくつろいでいると

ミスユニバースが入って来ます

ミスユニバースの裸体に見惚れていると

ミックに「ブレンダ・モレルさんがいらしています」という知らせ

ブレンダは(映画よりギャラの良い)テレビドラマのオファーが入ったため

ミックの誘いを断りに来たのです

さらに「直近のあなたの3作はクソ」

「あなたを愛しているから言うけど、もう映画作りはやめなさい」

とだけ言い残し去っていきます

ブレンダが主演しなければプロデューサーは資金をださない

つまり製作は中止なり、飛び降り自殺をしてしまうミック

帰りの飛行機でその知らせを聞いたブレンダは取り乱し

「ゆるして、ミック」泣き崩れたのでした

フレッドはヴェネツィアサン・ミケーレ島にある

ストラヴィンスキーの墓を訪れた後、介護施設を訪ねると

妻のメラニーは(死んでいたのではなく)「そこ」にいました

メラニーは重度の認知症を患っていて

フレッドがメラニーに会ったのは入院以来10年ぶり

(男って都合の悪い現実は見たくないもの)

思い出話や、レナの話を一方的に語ると

「シンプルソングは私たちの歌だ」と囁くフレッド

何も反応しないメラニー

レナは登山家と新しい人生をスタートし

フレッドは女王からの依頼を受け、イギリスのコンサートホールで

スミ・ジョーの歌うシンプルソングを指揮することにします

結局彼が最後に辿り着いたのは、最初に妻と目指した志であり

ラストは拍手ではなく

映画を撮ろうとするミックのアップで終わります

フランチェスコ・ロージに捧げる」

 

よくもこう、うまく綺麗にまとめたものだ(笑)

 

 

【解説】映画.COMより

アカデミー外国語映画賞に輝いた「グレート・ビューティー 追憶のローマ」やカンヌ国際映画祭審査員賞に受賞した「イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男」などで知られるイタリアのパオロ・ソレンティーノ監督が、イギリスの名優マイケル・ケインを主演に迎え、アルプスの高級ホテルを舞台に、老境のイギリス人作曲家の再生を描いたドラマ。80歳を迎え、未来への希望もなく表舞台から退いた作曲家で指揮者のフレッドは、親友の映画監督ミックとアルプスの高級リゾートホテルにやってくる。そこで穏やかな日々を送っていたある日、エリザベス女王の使者という男が現れ、フレッドの代表作を女王のために披露してほしいと持ちかける。個人的なある理由から、その依頼を断ったフレッドだったが、ホテルに滞在する様々な人との出会いを通し、気持ちに変化が訪れる。

2015年製作/124分/R15+/イタリア・フランス・スイス・イギリス合作
原題または英題:Youth
配給:ギャガ