トゥルー・ロマンス(1993)「ディレクターズ・カット版」



テレンス・マリック監督「地獄の逃避行」(1973)へのオマージュ

マニアなファンの多い人気作品だそうです


中二病というか、ヲタクの願望というか

ヲタクが思い描く理想の女の子の映画

強烈な純愛とバイオレンス




コミック店で働くクラレンス(クリスチャン・スレーター)は

サブカルチャーなヲタクで、女の子にモテません

エルヴィス・プレスリーを崇拝し

誕生日には映画館で千葉真一のアクション映画3本立てを見るのが恒例

アメリカで千葉真一の3本立てがあるとは!)

その日、途中から入ってきたアラバマパトリシア・アークエット)に

いきなりポップコーンを頭からかけられてしまいます


それがきっかけで話が弾み、一夜を共にしてしまいます

しかしアラバマは、部下思いの店長が彼のため

誕生日のプレゼントに用意したコールガールだったのです

だけどすでに惹かれあっていたふたりは、結婚を決めます




アラバマにはヤクザのヒモ、ドレクセルゲイリー・オールドマンがいました

クラレンスはエルビスの妄想(ヴァル・キルマー 笑)の助言に従い

ドレクセルを殺しに行きました、そしてアラバマの荷物と間違え

大量のコカインが入ったスーツケースを持ち帰ってしまうのです

これを売り、外国へ高飛びしようと計画するふたり


この作品の面白さのひとつが、次に起こす行動が
突飛で予想できないこと(笑)

ドレクセルを殺したと告白するクラレンスにアラバマ「最高!」と喜びます

こんなふうに彼女から抱きつかれたら、男子は嬉しいのだろうなあ(笑)



次に元警察官の父親(デニス・ホッパー)に、捜査状況を聞き出すため

結婚を報告に行くクラレンスとアラバマ

ヤクを追いかけてきたギャング(クリストファー・ウォーケン)に

ふたりを逃がしたお父さんは当然居場所を聞かれるわけですが

なんの話をするのかと思えば、シシリー人にはニガーの血が流れているという話

結局殺されて、しかも行き先のメモが見つかって

無駄死にかよ!(でもホッパーとウォーケンの夢の対決)




向かった先は、売れないイケメン俳優をしている友人の部屋でした

ルームメイトはいつもラリっているブラット・ピット

ブラピは馬鹿の役が一番似合うわ(笑)


そこで大物プロデューサーとヤクの取引の話し合いをする場所に

ジェットコースターを選ぶというセンスが抜群

そして高級ホテルで取引の日、プロデューサーの護衛、踏み込んできた警察

その修羅場に踏み込んできたギャングとの激しい銃撃戦が繰り広げられます

タランティーノらしくいい人まで殺すという、死にすぎパターンは相変わらず(笑)




撃たれた片目をサングラスで隠し

ホテルから金の入ったケースを持って逃げ出すクラレンス


このての作品はアクションでごまかし、ご都合主義なものが多いのですが

ちゃんと理に適った繋がりをもたせているのがエライ

日本や韓国のアクション映画をパクッたようなシーンも、むしろ楽しい

Bラブロマンス傑作の奇跡の誕生


ラストは夕日の浜辺で父親とエルヴィスと名付けられた小さな息子が戯れ

母親がそれを見守るという穏やかなシーン




ここ「ヒロインが死ぬ」というタランティーノの脚本を

トニー・スコット監督が勝手に変更したそうです

タラちゃんの抗議も虚しく、撮影終了したとか(笑)

でもここまでのカルト映画になったのですから結果成功だったのでしょう


100%ヲタク男子向けの作品ですが、若い女性にもぜひ見て欲しい

男の子は女の子のこういうしぐさや行動が好きなのです(笑)

25年前の作品でやや古臭い部分もありますが

女子力UP映画としてもおススメだと思います




【解説】allcinemaより

クエンティン・タランティーノ脚本によるアクション・バイオレンス。極限状態の中で生きる若い二人が織り成す愛と逃避行をシャープに描く。ビデオショップに働く青年クラレンスは、ある日の誕生日、店長の差し向けたコールガール、アラバマと出会う。互いに一目で恋に落ちた二人はさっそく結婚。彼女の元ヒモの所に出向いたクラレンスだが、そこでヒモの男に殺されかけ、逆に男を殺害。しかも彼女の衣装ケースと思って奪ってきたカバンには大量のコカインが……。ストレートな表現により、目まぐるしく展開するストーリーに、息つく間もない極上のスピード感。アークエット演じるキレたヒロイン。ギリギリで生きる若者を演じたスレイター。ホッパー、キルマー、ピット、ウォーケンなど、主役級の個性派達の繰り広げる攻防。全編がパワーに溢れ、見どころは満載である。